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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東京精、ミネベア、任天堂

ミネベア <日足> 「株探」多機能チャートより
■イリソ電子工業 <6908>  2,355円  -500 円 (-17.5%) ストップ安   本日終値
 イリソ電子工業<6908>がストップ安。同社は2日取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比80.3%減の1億9000万円にとどまったことがネガティブ視されたようだ。売上高は同0.3%増の125億3400万円となったが、為替の影響や原材料価格の高騰、新ERPシステムの立ち上げに向けた関連費用の増加などが利益を圧迫した。なお、通期業績予想については売上高580億円(前期比4.9%増)、営業利益70億円(同17.9%増)とする従来見通しを据え置いている。

■東京精密 <7729>  7,153円  -1,500 円 (-17.3%) ストップ安   本日終値
 東京精密<7729>がストップ安。前週末2日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を715億円から700億円(前年同期比10.2%増)へ、営業利益を140億円から130億円(同14.1%増)へ下方修正したことが嫌気された。計測機器部門の複数の案件で、納入が次期以降へ繰り延べとなったことなどが要因という。なお、固定資産売却益約40億円を特別利益として計上する予定であることなどにより最終利益は95億円から120億円(同40.4%増)へ上方修正し、あわせて中間配当を95円から108円へ引き上げた。年間配当予想は216円(前期192円)となる予定だ。同時に、非開示としていた25年3月期業績予想を発表しており、売上高1430億円(前期比6.2%増)、営業利益270億円(同6.7%増)、純利益218億円(同12.5%増)を見込むとした。回復が近いとみられた民生エレクトロニクス製品関連需要の回復時期はいまだ見定められない状況としているものの、半導体製造装置部門でAI、HBM、CIS、中国向けなどの需要が全体を下支えするとしている。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高296億2600万円(前年同期比11.3%増)、営業利益40億8300万円(同3.9%減)、純利益35億5400万円(同9.5%増)だった。

■ミネベアミツミ <6479>  2,630円  -551 円 (-17.3%)  本日終値
 ミネベアミツミ<6479>が大幅安で3日続落。前週末2日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆5000億円から1兆5600億円(前期比11.3%増)へ、営業利益を1000億円から1030億円(同40.1%増)へ、純利益を710億円から730億円(同35.1%増)へ上方修正したが、営業利益で1070億円強を見込んでいた市場予想を下回っていることから、失望売りが出たようだ。上方修正は、足もとでデータセンター向けや高収益製品の市場が回復に向かっており、ファン用途向けベアリングやHDD向けピボットアッセンブリーの需要が回復していることに加えて、HDD向けモーターでハイエンドのニアラインが堅調に推移しており、第1四半期(4~6月)決算が想定を上回ったことが要因としている。同時に発表した第1四半期決算は、売上高3554億5400万円(前年同期比21.6%増)、営業利益200億2500万円(同3.0倍)、純利益139億3600万円(同3.4倍)だった。前述のデータセンター向けのほか、自動車や航空機向けに主力のボールベアリングが堅調に推移。また、5月2日に取得したミネベアパワーデバイス(旧日立パワーデバイス)も貢献した。また、上限を280万株(発行済み株数の0.69%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は8月21日から12月23日までで、株主還元及び資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的という。

■洋缶HD <5901>  2,028.5円  -403 円 (-16.6%)  本日終値
 2日に決算を発表。「今期経常を一転4%減益に下方修正」が嫌気された。
 東洋製罐グループホールディングス <5901> [東証P] が8月2日大引け後(16:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比39.0%増の164億円に拡大した。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の390億円→370億円(前期は387億円)に5.1%下方修正し、一転して4.5%減益見通しとなった。
  ⇒⇒洋缶HDの詳しい業績推移表を見る

■任天堂 <7974>  6,607円  -1,308 円 (-16.5%)  本日終値
 任天堂<7974>が大幅安で3日続落し、年初来安値を更新。前週末2日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が545億1000万円(前年同期比70.6%減)と大幅減益となったことが嫌気された。「ニンテンドースイッチ」のハードウェア及びソフトウェアの販売数量が前年同期を下回ったことなどが響いた。売上高は2466億3800万円(同46.5%減)だった。為替レートが円安に推移したものの、ニンテンドースイッチのハード販売台数が前年同期比46.3%減の210万台となったほか、ソフトウェア販売本数が同41.3%減の3064万本に減少したことが響いた。前期第1四半期は映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の公開によるゲーム専用機ビジネスの活性化や、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」の発売などがあったが、今期はこうした特殊要因がなく、またニンテンドースイッチが発売から8年目を迎えていることも響いた。なお、最終利益は為替差益の減少などにより809億5400万円(同55.3%減)だった。25年3月期通期業績予想は、売上高1兆3500億円(前期比19.3%減)、営業利益4000億円(同24.4%減)、純利益3000億円(同38.9%減)の従来見通しを据え置いている。また、「ニンテンドースイッチ」の販売計画も、ハードが前期比14.0%減の1350万台、ソフトが同17.4%減の1億6500万本で据え置いている。

■トヨタ自動車 <7203>  2,232円  -353 円 (-13.7%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>の下げ幅が13%を超えた。連日で年初来安値を更新している。日経平均株価が記録的な下げを続けるなかで、ドル円相場は一時1ドル=142円台まで急速にドル安・円高が進行している。円安を背景とした自動車株に対する業績期待が後退する格好となり、自動車株に対しては断続的な売りが続いた。日産自動車<7201>やホンダ<7267>も急落し、年初来安値を更新した。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,698円  -263 円 (-13.4%)  本日終値
 ユナイテッドアローズ<7606>が3日続落。前週末2日の取引終了後に発表した7月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比16.6%増と7カ月連続で前年実績を上回ったものの、全般相場にツレ安する形で売られている。前年同月に比べて休日が2日少ない影響がマイナス3.6%程度あったと推測されるものの、シャツ、カットソー、ブラウスなどの夏物軽衣料に加え、ジャケット、パンツなどのビジネス衣料、シューズ、バッグなどの服飾雑貨が定価販売、セール販売ともに好調に推移した。特にネット通販の伸びが強く、自社ECサイトに加えて大手通販サイトの売り上げも大きく伸長した。なお、全社売上高は同14.7%増だった。

■ダイワボウ <3107>  2,186円  -323 円 (-12.9%)  本日終値
 2日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は10%減益で着地」が嫌気された。
 ダイワボウホールディングス <3107> [東証P] が8月2日大引け後(15:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比10.2%減の45.2億円に減り、4-9月期(上期)計画の132億円に対する進捗率は34.3%にとどまり、5年平均の40.6%も下回った。
  ⇒⇒ダイワボウの詳しい業績推移表を見る

■オムロン <6645>  4,535円  -505 円 (-10.0%)  本日終値
 2日に決算を発表。「4-6月期(1Q)税引き前は赤字転落で着地」が嫌気された。
 オムロン <6645> [東証P] が8月2日大引け後(15:05)に決算(米国会計基準)を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前損益は125億円の赤字(前年同期は185億円の黒字)に転落した。
  ⇒⇒オムロンの詳しい業績推移表を見る

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