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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

りたりこ <日足> 「株探」多機能チャートより

■りたりこ <7366>  1,331円 (-314円、-19.1%) 一時ストップ安

 東証プライムの下落率トップ。LITALICO <7366> [東証P]が3日ぶり急反落、一時ストップ安となった。30日正午ごろに発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高77億2400万円(前年同期比9.4%増)、営業利益3億2900万円(同44.4%減)、純利益1億5500万円(同89.3%減)と大幅減益となったことが嫌気された。令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の影響が就労支援事業ではプラスの効果となったものの、児童福祉事業ではマイナスに働いた。また、米国で強度行動障害者向け支援サービスを提供するDDCN社を子会社化したのに伴い、M&A費用が発生したことなども響いた。25年3月期通期業績予想は、売上高350億円(前期比17.5%増)、営業利益45億円(同21.1%増)、純利益30億円(同15.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■富士通ゼ <6755>  1,901.5円 (-234円、-11.0%)

 東証プライムの下落率2位。富士通ゼネラル <6755> [東証P]が3日ぶり急反落。29日取引終了後に4-6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比17.1%増の796億6100万円だった一方、純利益が同73.0%減の9億8100万円で着地しており、これを嫌気した売りが先行した。国内外向けで空調機や情報通信システムが伸びた。前年同期に比べ為替差益が大きく減少したため、純利益ベースでは大幅減益となった。

■さくらネット <3778>  3,055円 (-360円、-10.5%)

 東証プライムの下落率3位。さくらインターネット <3778> [東証P]が3日ぶり急反落。29日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算は、売上高59億3500万円(前年同期比16.3%増)、営業利益2億3100万円(同2.2倍)と大幅増益となったものの、上期計画に対する営業利益の進捗率は29%と低く、これを嫌気した売りが出たようだ。今年1月から生成AI向けGPUクラウドサービスの提供を開始したことや、さくらのクラウド、さくらのVPSなどクラウドサービスの順調な成長により、売上高・営業利益が伸長した。ただ純利益は、前年同期に投資有価証券売却益の計上があった反動で4100万円(同61.5%減)と減益となった。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高280億円(前期比28.3%増)、営業利益20億円(同2.3倍)、純利益12億5000万円(同91.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■日車両 <7102>  2,285円 (-219円、-8.8%)

 東証プライムの下落率4位。日本車輌製造 <7102> [東証P]が急反落。29日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算で、営業利益が2億7600万円(前年同期比80.9%減)と大幅減益となったことが嫌気された。大型杭打機の売り上げが増加した建設機械事業や、LNGタンクトレーラや道路橋の売り上げが増加した輸送用機器・鉄構事業が牽引役となり売上高は214億900万円(同1.8%増)と増収となったものの、鉄道車両事業や輸送用機器・鉄構事業における売上製品構成の変動に加えて、鉄構事業の変更契約協議中の一部の案件で原価が先行発生し、一時的に採算が悪化したことによる影響などで営業利益は減益となった。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高910億円(前期比3.3%増)、営業利益55億円(同9.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■積水樹 <4212>  2,408円 (-222円、-8.4%)

 東証プライムの下落率5位。積水樹脂 <4212> [東証P]が3日ぶり急反落。29日取引終了後に4-6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比13.3%増の155億4200万円だった一方、純利益が同49.2%減の4億2800万円となっており、これが嫌気された。ドイツの道路保安用品メーカー「WEMASグループ」、エクステリア製品メーカー「エクスタイル」の子会社化が寄与し、売上高は増加した。利益面では人財・成長投資やM&Aに伴うのれん償却の影響が響いた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いた。

■アスクル <2678>  2,112円 (-165円、-7.3%)

 東証プライムの下落率6位。アスクル <2678> [東証P]が7日ぶり急反落。29日の取引終了後、7月度の月次業績を開示した。単体売上高は前年同月比0.4%減の319億9300万円で、今年1月以来、6ヵ月ぶりに前年同月を下回っており、嫌気されたようだ。稼働日数は前年同月と比べて平日が1日少なく、土曜日が1日多かった。主力のASKUL事業は減収となったが、稼働日修正後ベースでは増収となると推測されるという。前月にはコピー用紙の価格改定前の駆け込み需要があり、その反動減の影響も一部受けたとしている。

■ゼオン <4205>  1,320円 (-87円、-6.2%)

 東証プライムの下落率10位。日本ゼオン <4205> [東証P]が4日ぶり急反落。29日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を1980億円から2100億円(前年同期比13.2%増)へ、営業利益を110億円から150億円(同58.5%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。エラストマー素材事業部門において、原料価格に応じた市況価格の上昇や為替の影響、海外市場の環境変化による引き合いの増加などの影響を受けるほか、高機能材料事業部門で光学樹脂及び光学フィルムの需要が回復傾向にあることが寄与する。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高3970億円(前期比3.9%増)、営業利益265億円(同29.3%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高1061億500万円(前年同期比15.4%増)、営業利益90億4100万円(同47.9%増)だった。高機能樹脂事業でモバイル端末向け需要が回復したことや、能登半島地震後の生産再開で大型テレビ向け光学フィルムの出荷が増えたことが寄与。また、合成ゴムを中心にエラストマー素材も伸長した。

■横河ブHD <5911>  2,644円 (-171円、-6.1%)

 横河ブリッジホールディングス <5911> [東証P]が3日ぶりに急反落。同社は7月29日大引け後(15:00)に決算を発表、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比63.3%減の13.7億円に大きく落ち込み、4-9月期(上期)計画の71億円に対する進捗率は19.4%にとどまり、5年平均の41.0%も下回ったことで嫌気されたようだ。

※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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