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【注目】前週末19日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ジェイフロ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ジェイフロ <2934>  2,193円 (-500円、-18.6%) ストップ安

 ジェイフロンティア <2934> [東証G]がストップ安。18日取引終了後、一部の広告売上取引で不適切な会計処理があった問題を巡り、特別調査委員会を設置すると発表した。社内調査によって同事案への経営陣の関与が発覚したことから、事実関係の更なる調査や類似する事象の存否などについて実態把握をする必要があると判断した。先行き不透明感を嫌気した売りが膨らんだ。

■ブロンコB <3091>  3,520円 (-280円、-7.4%)

 東証プライムの下落率2位。ブロンコビリー <3091> [東証P]が3日続急落。18日の取引終了後、24年12月期連結業績予想について、売上高を250億円から264億円(前期比12.9%増)へ、営業利益を19億5000万円から22億7000万円(同38.0%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各10円の年20円から各12円の年24円へ引き上げたが、上方修正は織り込み済みとの見方が強く、材料出尽くし感から売られたようだ。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)決算が、既存店売上高が前年同期比10.9%増と好調に推移したことに加え、各種コストコントロールの継続実施により、売上高126億8400万円(前年同期比11.4%増)、営業利益12億2100万円(同2.1倍)となり、従来予想の営業利益9億4000万円を上回って着地したことが要因としている。

■富士製薬 <4554>  1,466円 (-85円、-5.5%)

 東証プライムの下落率5位。富士製薬工業 <4554> [東証P]が続急落。18日の取引終了後、第三者割当による第1回~第3回新株予約権を発行すると発表。将来的な1株利益の希薄化を懸念した売りが先行した。発行新株予約権数は合計で4万9000個(潜在株数490万株)、希薄化率は議決権ベース(3月末時点)で最大20.17%。調達資金約92億円(手取り概算額)は研究開発費用に充てる。

■ディスコ <6146>  52,700円 (-2,560円、-4.6%)

 東証プライムの下落率6位。ディスコ <6146> [東証P]が大幅安で3日続落。18日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算は、売上高827億9900万円(前年同期比53.4%増)、営業利益333億7600万円(同96.7%増)、純利益237億1300万円(同87.0%増)と大幅増益となったものの、純利益で240億円強を見込んでいた市場予想を下回ったことから、失望売りが出たようだ。生成AIの需要拡大により、IC向けダイサー(切断装置)やグラインダー(研削装置)などの精密加工装置の出荷が増加。また、顧客の設備稼働率などに連動して、消耗品である精密加工ツールの出荷も堅調に推移し、全体の出荷額は1011億円と初めて1000億円を突破し四半期最高を記録した。また、検収も順調に進捗したほか、円安も寄与し大幅な増収増益となった。同時に、第2四半期累計(4-9月)業績予想も発表した。売上高1684億円(前年同期比33.4%増)、営業利益660億円(同46.6%増)、純利益468億円(同43.1%増)を見込み、中間配当予想を108円(前年同期76円)とした。

■JAL <9201>  2,501円 (-61円、-2.4%)

 日本航空 <9201> [東証P]が下落。そのほかANAホールディングス <9202> [東証P]は後場も軟調に推移した。三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]やマツキヨココカラ&カンパニー <3088> [東証P]は上値が重く、資生堂 <4911> [東証P]が冴えない展開となった。日本政府観光局が19日に発表した6月の訪日外客数(推計)は、313万5600人となった。単月として過去最高を記録したものの、これを手掛かりに買い向かう姿勢は限られている。外国為替市場では今週に入り、一時1ドル=155円台前半まで急速に円高に振れた。トランプ前大統領がドル高是正の意向を示すなかで、一段と円高が進めば訪日外客数の増加に歯止めが掛かるとの懸念もあり、インバウンド関連株の重荷となったようだ。

■SBG <9984>  10,510円 (-140円、-1.3%)

 ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が3日続落。前日18日の米国株市場では、NYダウが急落したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も下げ止まらず続落、2営業日合計の下げ幅は640ポイント弱に及んでいる。米ハイテク株に積極投資するソフトバンクGにとってはネガティブ材料だが、同社株は前日18日に700円近い下落をみせており、25日移動平均線との上方カイ離を一気に解消した形となっている。目先は空売り買い戻しや値ごろ感からの押し目買いで強弱観が対立している状況。信用買い残は前週末12日現在で買い残が増加する一方、売り残は減少しており、直近信用倍率は2.66倍とやや株式需給が緩んでいる。上値では戻り売りが意識され、1万円トビ台での攻防が続きそうだ。

※19日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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