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【市況】株価指数先物【寄り前】 ETF決算に絡む売り需要に押し目狙いのロング対応


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 41010 +150 (+0.36%)
TOPIX先物 2884.5 -0.5 (+0.01%)
シカゴ日経平均先物 41035 +175
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 5日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比20万6000人増だった。予想(19万人増程度)は上回ったものの、5月の21万8000人増から伸びが鈍化している。また、平均時給は前月比0.3%増と市場予想と一致し、前月(0.4%増)から鈍化した。この結果を受けて早期利下げ観測が高まり、長期金利の低下が追い風となった。

 個別ではアマゾン・ドット・コム<AMZN>やアップル<AAPL>、マイクロソフト<MSFT>など大型テック株が買われたほか、セールスフォース<ARM>、インテル<INTC>、ウォルマート<WMT>が上昇しNYダウを牽引した。また、アームホールディングス<ARM>、アドバンスト・マイクロデバイセズ<AMD>など半導体株の一角が買われた。一方で、アナリストによる投資判断の格下げが観測されたエヌビディア<NVDA>は下落した。S&P500業種別指数はメディア、食品・生活必需品小売、自動車・同部品が上昇した半面、銀行、エネルギー、半導体・同製造装置が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比175円高の4万1035円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比20円安の4万0840円で始まり、直後に付けた4万0820円を安値に切り返し、米国市場の取引開始直前には4万1000円を回復。買い一巡後は4万0900円~4万1020円辺りでの保ち合いが続いた。上値の重さが意識されたものの、終盤にかけて下値を切り上げ、終了間際には4万1070円まで買われる場面もみられ、4万1010円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢で始まりそうだ。ただし、買い一巡後はインデックス連動のパッシブ型ETF(上場投資信託)の決算を迎えるなか、分配金捻出のための現物株と先物市場のポジション解消売りが需給面の重荷となろう。2023年7月の月間騰落では3万3060円を高値に一時3万1500円まで下げ、3万2510円で終えていた。

 想定されている需給イベントであるため、嫌気売りにはつながらないと考えられるほか、下半期入り後の急ピッチの上昇で買い遅れているファンドなどが、この売り需要に対して買い向かう可能性はありそうだ。ただし、積極的に上値を買う流れにはなりづらく、押し目狙いのロング対応となろう。

 日経225先物は6月下旬辺りから上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σを挟んだ、+1σと+3σによるレンジ内で強いトレンドを継続。先週は中盤以降、+2σと+3σでのレンジ内で推移している。ETFの決算に絡んだ売り需要から+2σ(4万0910円)を下回っての推移が意識されやすく、オプション権利行使価格の4万0500円から4万1250円処のレンジを想定する。

 5日のVIX指数は12.48(前日は12.26)に上昇した。一時12.61まで上昇する場面も見られたが、25日移動平均線(12.57)水準が抵抗線として意識される形で上げ幅を縮めていた。25日線を明確に上回ってくると、いったんは75日線(13.80)、200日線(14.35)辺りが意識されてくる可能性があろう。ただし、現時点ではボトム圏での推移が続いているため、慎重姿勢は強まらないとみておきたい。

 なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.16倍に上昇した。14.14倍に位置している200日線を突破し、75日線が位置する14.19倍に接近してきた。エヌビディアは下落した影響が重荷になりそうだが、ETFの決算に絡んだ売り需要によりTOPIX型が相対的に弱含む可能性があるため、75日線を突破してくることも考えられる。

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