日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
8日の東京株式市場は強弱観対立のなかも主力株をはじめ堅調な値動きとなることが予想され、日経平均株価は反発し4万1000円近辺での推移が予想される。前週末の欧州株市場は高安まちまちの展開だったが、米国株市場ではNYダウをはじめ主要株価指数が揃って上昇し、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数と機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は史上最高値を更新している。この日の朝方に発表された6月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数の伸びが若干コンセンサスを上回ったものの、4月と5月の数字がいずれも下方修正されるなど労働需給の緩和を示す内容だった。これを受けFRBによる早期利下げ観測の高まりから幅広い銘柄に物色の矛先が向かった。ただ取引時間中はナスダック指数が終始プラス圏で強調展開をみせたものの、ダウはマイナス圏で推移する場面も多く、市場エネルギー不足のなか景気敏感株などの持ち高を積極的に増やす動きは限定的だった。東京市場では前週末に日経平均株価が6日ぶりに上昇一服となったが、下げ幅は1円でほぼ横ばいで着地した。目先高値警戒感はあるものの、旺盛な買い意欲がきょうも全体相場を支えそうだ。一方、外国為替市場では米長期金利の低下を背景にドルが売られ、足もと1ドル=160円台の推移と円高方向に押し戻されていることは、輸出セクターなどの上値を重くする可能性がある。また、ETF分配金の捻出に伴う売り圧力も意識され、日経平均は軟化するケースも考えられる。
5日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比67ドル87セント高の3万9375ドル87セントと小幅反発。ナスダック総合株価指数は同164.457ポイント高の1万8352.759だった。
日程面では、きょうは7月の日銀地域経済報告、6月の景気ウォッチャー調査、5月の国際収支など。海外では5月の米消費者信用残高など。
出所:
MINKABU PRESS