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【注目】前週末5日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

アークス <日足> 「株探」多機能チャートより

■アークス <9948>  2,674円 (-212円、-7.4%)

 東証プライムの下落率トップ。アークス <9948> [東証P]が急反落。1月安値(2772円)を下回り約半年ぶりに年初来安値を更新した。4日取引終了後、3-5月期連結決算について売上高が前年同期比4.1%増の1488億2400万円、営業利益が同2.8%減の38億7000万円と発表。減益を嫌気した売りが出た。既存店売上高が増加した一方、ポイント還元制度の変更による販売費増などが利益面で響いた。通期の増収・営業増益見通しは据え置いた。

■サンバイオ <4592>  1,001円 (-79円、-7.3%)

 サンバイオ <4592> [東証G]が急反落。朝方はカイ気配スタートで1100円台まで水準を切り上げる場面もあったがその後は値を消した。6月13日にストップ高に買われたのを皮切りに、急騰相場に突入したが、その後は上下に荒い値動きで、需給相場の様相を呈している。同社が開発を進める再生細胞薬候補の「SB623」などを巡る思惑が株価を振り回す格好だが、直近では4日取引終了後にSB623が神経活動とネットワーク形成を促進することを示した論文がNeuroscienceに掲載されたことを開示、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけた。ただ5日移動平均線近辺の時価は強弱観も対立しており、上値では戻り売りが厚い。

■オンワード <8016>  580円 (-45円、-7.2%)

 東証プライムの下落率2位。オンワードホールディングス <8016> [東証P]が急反落。6月25日の直近高値形成後に株価は調整色を示し、今週に入ってから75日移動平均線がサポートする動きだったが、足もとここを下放れる格好となった。同社は4日取引終了後に25年2月期の最終利益予想の修正を発表、従来見通しの80億円から82億5000万円(前期比25%増)に増額した。基幹ブランドの「23区」が好調なほか、機能性を追求した新規ブランドなども収益に貢献している。持ち分法適用関連会社のアパレル企業の業績の伸びが顕著となり、持ち分法による投資利益増大が利益に反映される。ただ、売上高や本業のもうけを示す営業利益段階では従来見通しを据え置いたこともあり、買い気は盛り上がらなかった。

■ホンダ <7267>  1,733円 (-58円、-3.2%)

 本田技研工業 <7267> [東証P]が3日ぶり大幅反落。4日の取引終了後、損保大手などによる株式売り出しを承認したと発表した。2日に一部で事前に報じられており、株式需給への悪影響に対する懸念が広がっていたが、会社側の発表を受けて改めて売り直しの流れとなった。売出株式数は2億5987万9700株で、需要状況に応じ上限3898万1900株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う予定。売出価格は17日から22日までのいずれかの日に決める。

■トヨタ <7203>  3,319円 (-72円、-2.1%)

 トヨタ自動車 <7203> [東証P]が反落。そのほか、日産自動車 <7201> [東証P]、SUBARU <7270> [東証P]など自動車株が軟調に推移した。外国為替市場でドル円相場は午後に入り一時1ドル=160円50銭台まで下落した。朝方の161円40銭近辺から90銭近くドル安・円高方向に振れている。円安が業績に追い風となる自動車株に対しては、売りを促す要因となったようだ。5日夜に米6月の雇用統計の公表を控えており、持ち高調整目的のドル売り・円買いの動きが出たとみられている。

■ディスコ <6146>  63,240円 (-1,340円、-2.1%)

 ディスコ <6146> [東証P]が4日ぶり反落。同社は4日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4-6月)の単体売上高と出荷額の速報値について開示した。売上高は前年同期比56.0%増の685億円と大幅な増加となり、直近の予想の629億円を上回って着地した。これを手掛かりに朝方は買いが先行したものの、上値の重さが意識され、利益確定目的の売りに押される格好となった。出荷額は同50.8%増の857億円。生成AI関連装置などの需要が堅調に推移し、全体の出荷額は四半期で最高を記録したとしている。

※5日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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