【市況】株価指数先物【引け後】 TOPIX型主導で+2σ水準に接近
大阪9月限
日経225先物 39150 +410 (+1.05%)
TOPIX先物 2785.5 +48.5 (+1.77%)
日経225先物(9月限)は前日比410円高の3万9150円で取引を終了。寄り付きは3万8770円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8710円)を上回り、小幅ながら続伸して始まった。ロング優勢のなか、現物の寄り付き直後には3万8900円まで買われた。その後は同水準での上値の重さが意識され、前場中盤にかけて軟化し下落に転じる場面も見られた。
ただし、前場終盤にかけて再動意をみせ、節目の3万9000円を回復。後場は3万9100円まで買われた後は3万9000円近辺での底固めの動きとなり、終盤にかけてショートカバーとみられる動きが強まり、一時3万9200円まで上げ幅を広げる場面も見られた。
日経225先物は、買い一巡後にいったん下落に転じたものの、ファーストリテイリング <9983> [東証P]のほか、トヨタ自動車 <7203> [東証P]などの輸出株、中外製薬 <4519> [東証P]などの薬品株、さらに商社や保険、銀行株などの強さが目立ち、TOPIX型主導で日経平均株価を牽引する形だった。業種別指数では東証33業種すべてが上昇し、そのなかでも保険業、輸送用機器、銀行業、証券業、鉱業、石油・石炭製品などの強さが目立っており、配当再投資に伴う資金流入との見方もあった。
日経225先物はボリンジャーバンドの+1σを突破し、終盤にかけて+2σ(3万9290円)に迫る場面もみられた。週足の+1σ(3万9100円)を捉えたことから上へのバイアスが強まり、ショートカバーを誘い込みやすいだろう。ただし、米国市場で景気敏感株など出遅れている銘柄への買い戻しに対して、これまで相場を牽引してきたAI関連などハイテク株の持ち高調整が続くようだと、日経平均型の重荷になる。
+2σは3万9330円辺りに上昇してきており、6月11日に付けた戻り高値3万9350円(ナイトセッションを含む)に接近してきた。戻り高値を捉えてくるようだと、一段と上へのバイアスが強まる可能性がありそうだが、そのためには指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上昇が重要になるだろう。週足のボリンジャーバンドでは、バンドが収斂するなかでトレンドが強まりやすいタイミングであり、+1σを上放れてくると+2σ(3万9690円)、+3σ(4万0280円)辺りが意識されてくるだろう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.05倍に低下した。14.09倍で始まり、その後は25日線(14.06倍)辺りで膠着をみせていたが、前場終盤にかけて低下する形となった。一時14.01倍まで下げる場面もみられるなど、TOPIX型主導の相場展開のなかで25日移動平均線が抵抗線として機能してくると、NTショートに振れやすくなりそうだ。エヌビディア<NVDA>は前日までの調整で支持線として意識されやすい25日線水準まで下げてきている。同線からのリバウンドを見せてくるかが注目されそうだ。
手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万5989枚、ソシエテジェネラル証券が1万7256枚、サスケハナ・ホンコンが7021枚、日産証券が2689枚、バークレイズ証券が2352枚、JPモルガン証券が2269枚、楽天証券が1778枚、シティグループ証券が1483枚、SBI証券が1437枚、モルガンMUFG証券が1378枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万3476枚、ソシエテジェネラル証券が2万2256枚、JPモルガン証券が6470枚、ゴールドマン証券が5775枚、モルガンMUFG証券が5259枚、バークレイズ証券が5183枚、サスケハナ・ホンコンが4022枚、ビーオブエー証券が3024枚、シティグループ証券が2730枚、BNPパリバ証券が2373枚だった。
株探ニュース