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【市況】米国株式市場見通し:金利低下と自社株買いを受けてハイテク株の上昇は継続か

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 

来週の米国株は、連邦公開市場委員会(FOMC)通過後の米長期金利が低下していることから、ハイテク株を中心とした強い動きが続くと想定する。NYダウは4日続落で25日移動平均線、75日移動平均線を下放れているが、ナスダック、S&P500が史上最高値を更新していることから投資家のモメンタムは良好と言えよう。引き続き、時価総額ランキングトップ3のマイクロソフト、アップル、エヌビディアのビッグ3を中心とした相場付きとなりそうだ。とくにアップルは米史上最大規模の自社株買い1100億ドル計画を5月に発表していることから需給面は良好だ。ゴールドマン・サックスが発表したレポートによれば、今年見込まれている9340億ドル規模の米上場企業による自社株買いのうち、約6分の1が5-6月に実施されているとの見通し。金利低下に自社株買いという好需給を材料に、米国株とりわけハイテク株の上昇基調は継続しそうだ。


来週は、5月鉱工業生産指数や小売売上高、フィラデルフィア連銀景況指数など重要な経済指標発表のほか、FOMC明けということでFOMC関係者による講演も多く予定されている。とりわけ18日は複数の米地区連銀総裁の講演が予定されていることから注目だ。とりわけ、6月会合でタカ派のクリーブランド連銀メスター総裁が退任し、次回7月会合でハト派のシカゴ連銀グールズビー総裁がFOMCの投票権を持つことから、同氏の発言に要注目。7月会合のみ投票権を有することで発言の影響力は限定的と見る向きもあるが、同氏のハト派発言を受けて、より長期金利が低下すれば米国株の追い風となろう。


経済指標では、17日に6月NY連銀製造業景気指数、18日に5月小売売上高、鉱工業生産指数、4月企業在庫、20日に新規失業保険申請件数、第1四半期経常収支、5月住宅着工件数、6月フィラデルフィア連銀景況指数、週次原油在庫、21日に6月製造業/サービス業/総合購買担当者景気指数(PMI、速報値)、5月景気先行指標、中古住宅販売件数などが予定されている。


主要企業決算は、19日に3Dシステムズ、20日にアクセンチュア、オーロラ・カンナビス、スミス&ウェッソン、アドビ・バイオサービシズ、21日にファクトセット・リサーチなどが予定されている。

《FA》

 提供:フィスコ

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