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【市況】ハイテク株へは押し目狙いの買い/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 14日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さが意識されやすい相場展開になりそうだ。13日の米国市場は、NYダウが65ドル安、ナスダックは59ポイント高だった。5月の米卸売物価指数(PPI)が予想を下回り、新規失業保険申請件数の増加で米連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ観測が高まり、米長期金利は低下。一方で、米景気の減速懸念から景気敏感株を中心に売られ、NYダウは続落。ブロードコムが好決算を受けて買われるなか、半導体株の一角に買いが広がり、ナスダック指数は連日で最高値を更新した。シカゴ日経225先物は大阪比140円安の38580円。円相場は1ドル157円00銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時38380円まで売られる場面も見られ、38690円辺りに位置する25日線を割り込んだ。昨日の日経平均株価は朝方に39250円辺りまで上昇した後は軟化し、25日線水準まで売られる形だった。同線では強弱感が対立しやすいだろうが、米ハイテク株高の流れを受けて、売り一巡後は押し目狙いの買いが意識されそうだ。

 また、本日は日銀の金融政策決定会合の結果が発表されるため、前場は積極的な売買が手控えられやすい。日銀会合では政策金利の据え置きが見込まれており、国債の買い入れを減額する方法や時期などについて注目されている。決定会合の結果が判明する後場は短期的に大きく変動する可能性はあるものの、市場は概ね想定している結果になりそうである。先回り的な動きも限られていたこともあり、結果判明後はアク抜けの動きが意識されよう。

 朝方は6月限の先物オプション特別清算指数算出(SQ)に絡んだ商いの影響を受けることになる。ただ、日経225先物は概ね38500円辺りを中心としたレンジ推移が続いていたこともあり、波乱の展開は考えづらい。SQ通過後は需給が軽くなる可能性もあることから、ハイテク株への押し目狙いの買いなどに向かわせそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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