【市況】米国の年内利下げ期待からの押し目狙い/オープニングコメント
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
7日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。6日の米国市場は、NYダウが78ドル高、ナスダックは14ポイント安だった。週次新規失業保険申請件数が予想を上回ったため利下げ期待を受けた買いが先行した。ただし、米雇用統計の発表を7日に控えるなか、利益確定売りが上値を抑える格好となった。シカゴ日経225先物は大阪比125円安の38635円。円相場は1ドル155円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。米国市場ではエヌビディアが高値更新後に利食いに押されており、前日に日経平均株価をけん引した東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、ソフトバンクG<9984>など指数インパクトの大きい値がさ株へも利食いが入りやすいだろう。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合では政策金利は据え置かれるとみられるが、欧州中央銀行(ECB)が米国に先駆けて利下げしたことから、米国においては年内の利下げ期待が高まりやすい。
そのため、売りを仕掛けてくる動きは入りにくいだろう。米利下げへの思惑から米長期金利の低下傾向のほか為替市場では円高に振れやすいところである。輸出関連などは手掛けにくくなると考えられ、相対的に日経平均型優位の展開が見込まれる。そのため、ハイテク株などは利食い先行ながら、その後底堅さが意識されてくるようだと、リバランスの動きから買いが入る可能性はありそうだ。
昨日の日経平均株価は75日線が抵抗線として意識される一方で、25日線での底堅さがみられた。そのため、売り先行ながら25日線水準では押し目狙いの買いで対応したいところである。物色はハイテク株の押し目狙いのほか、個別に材料のある銘柄に短期的な資金が向かいやすいだろう。一方で、弱い基調が続くグロース250指数であるが、アストロスケール<186A>の弱い値動きもあり、中小型株には資金が向かいにくいだろう。
《AK》
提供:フィスコ