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【市況】株価指数先物【寄り前】 米ハイテク株高を受け日経平均型優位の展開


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 39220 +150 (+0.38%)
TOPIX先物 2770.5 +1.0 (+0.03%)
シカゴ日経平均先物 39295 +225
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。NYダウは前週末に4万ドルの大台に乗せて終えたこともあり、目先達成感から主力株の一角に利益確定の売りが出た。また、JPモルガン・チェース<JPM>が4%を超す下落となったことも、NYダウの重荷となった。

 22日に決算発表を控えるエヌビディア<NVDA>は、複数のアナリストが目標株価を引き上げたことで業績期待が広がり、2%を超える上昇。マイクロン・テクノロジー<MU>も投資判断の引き上げを受けて上昇し、他の半導体株などに買いが広がり、ナスダック指数は3営業日ぶりに反発した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、テクノロジー・ハード・機器が上昇した半面、銀行、保険、自動車・同部品が下落した。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比225円高の3万9295円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比30円高の3万9100円で始まり、その後は3万9060円~3万9160円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上放れ、中盤にかけて一時3万9370円まで買われた。終盤にかけて3万9180円~3万9310円辺りで推移し、3万9220円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い優勢で始まりそうだ。ナイトセッションでは3万9000円を上回って推移し、3万8560円辺りに位置する75日移動平均線から上放れをみせる形状となった。3万8910円辺りで推移するボリンジャーバンドの+1σと、3万9500円辺りに位置する+2σとのレンジでの推移になりそうだ。また、週足では4月半ばの下落以降、上値を抑えられていた13週線(3万8990円)を上回ってきたことで、+1σが位置する3万9990円とのレンジに移行する展開が意識されよう。

 エヌビディアの決算待ちから積極的なロングは積み上がりにくいが、節目の3万9000円からの上放れにより、ショートカバーが入りやすいだろう。1カ月ほど13週線に上値を抑えられていたこともあり、ある程度ショートが積み上がっていると考えられ、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。

 そのため、オプション権利行使価格の3万9000円から3万9500円のレンジを想定する。中心値である3万9250円辺りで底堅さがみられると、3万9250円から3万9750円へレンジを切り上げる形になろう。

 20日のVIX指数は12.15(前日は11.99)に上昇した。前週末には終値で2019年11月27日以来の12.00を下回ったこともあり、自律反発の動きといったところだろう。依然としてボトム圏での推移であり、エヌビディアの決算次第では一段と低下しショートカバーを強めてくる展開となる可能性があるため、リスク選好の流れは継続しそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.10倍に低下した。前場には200日線が位置する14.14倍を上回る場面も見られたが、後場は持ち高調整が優勢となるなか、同線を下回っての推移だった。200日線が抵抗線として意識されやすい状況ながら、米ハイテク株高の流れから日経平均型優位の展開が意識されやすく、NTロングにシフトする可能性もあろう。

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