【市況】【市場反応】米4月小売売上高は予想下回る、4月CPI鈍化で年内の利下げ観測再燃、ドル売り
米ドル/円 <日足> 「株探」多機能チャートより
米労働省が発表した4月消費者物価指数(CPI)は+0.3%となった。伸びは予想外に3月+0.4%から鈍化し1月来で最低。前年比では+3.4%と、予想通り3月+3.5%から伸びが鈍化した。連邦準備制度理事会(FRB)が特に注視している燃料や食品を除いたコア指数は前月比+0.3%と、予想通り3月+0.4%から伸びが鈍化し昨年12月来で最低となった。前年比では+3.6%。伸びはやはり予想通り3月+3.8%から鈍化し21年3月来で最低となった。
米商務省が発表した4月小売売上高は前月比0%となった。伸びは3月+0.6%から予想以上に鈍化し、マイナスとなった1月来で最低となった。国内総生産(GDP)の算出に用いられる建材、自動車を除いたコントロールグループは前月比―0.3%と、予想外に1月来のマイナスに落ち込んだ。
米5月NY連銀製造業景気指数は-15.6と、4月-14.3から改善予想に反し悪化した。
小売売上高が予想を下回ったほか、4月消費者物価指数(CPI)の鈍化を受け、年内の利下げ観測が再開。米長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。米10年債利回りは4.415%から4.34%まで低下。ドル・円は155円71銭から154円76銭まで下落した。ユーロ・ドルは1.0823ドルから1.0869ドルまで上昇。ポンド・ドルは1.2606ドルから1.2670ドルまで上昇した。
【経済指標】
・米・4月小売売上高:前月比0%(予想:+0.4%、3月:+0.6%←+0.7%)
・米・4月小売売上高(自動車除く):前月比+0.2%(予想:+0.2%、3月:+0.9%←+1.1%)
・米・4月消費者物価指数:前年比+3.4%(予想:+3.4%、3月:+3.5%)
・米・4月消費者物価コア指数:前年比+3.6%(予想:+3.6%、3月:+3.8%)
・米・4月消費者物価指数:前月比+0.3%(予想:+0.4%、3月:+0.4%)
・米・4月消費者物価コア指数:前月比+0.3%(予想:+0.3%、3月:+0.4%)
・米・5月NY連銀製造業景気指数:-15.6(予想:-10.0、4月:-14.3)
《KY》
提供:フィスコ