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【市況】株価指数先物【寄り前】 スキャルピング中心のトレードに


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38190 +70 (+0.18%)
TOPIX先物 2726.0 +6.5 (+0.23%)
シカゴ日経平均先物 38185 +65
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 13日の米国市場は、NYダウ S&P500が下落した一方で、ナスダック指数は上昇。米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長は、インフレ率が明確に目標の2%に下がるまで政策金利を据え置くことが適切との見解を示した。また、ニューヨーク連銀が発表した4月の消費者調査で、1年後の予想インフレ率が5カ月ぶりの高い水準に上昇したことで、FRBが利下げに慎重になるとの見方から持ち高調整や利益確定の売りが優勢となった。14日に4月の米卸売物価指数(PPI)、15日に4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えることも、積極的な売買を手控えさせた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、不動産が上昇した半面、食品・生活必需品小売、保険、資本財が下落した。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比65円高の3万8185円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円安の3万8100円で始まり、3万8050円~3万8150円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に3万8010円まで下げたが、その後は水準を切り上げ、3万8100円~3万8230円辺りのレンジで推移し、3万8190円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の流れで始まりそうだ。NYダウは9営業日ぶりに反落したが、インフレ指標の発表を控えて、持ち高調整の動きが入りやすいのだろう。一方で、ハイテク株の一角が買われ、ナスダック指数が反発したことはセンチメントを支えることになりそうだ。日経225先物は引き続き節目の3万8000円近辺での底堅さが意識されるほか、米国のインフレ指標の発表を前にショートカバーが入りやすいと考えられる。

 もっとも、ショートカバーを狙ったロングの動きは限られるとみられ、75日移動平均線(3万8360円)や25日線(3万8440円)に接近する局面では、利益確定の売りが入りやすいと考えられる。現状では両線が上値抵抗線として意識されており、デッドクロスも迫っていることから、25日線とボリンジャーバンドの-1σ(3万7720円)とのレンジが継続しやすいだろう。

 PPIおよびCPIの結果を受けた米国市場の動向によってトレンドが出やすいところでもあり、スキャルピング中心のトレードに向かわせそうだ。また、イスラエル軍とイスラム主義組織ハマスの戦闘を巡り、ガザ北部で地上戦が再開したと報じられている。地政学リスクへの警戒からリスクを取りづらくさせそうである。

 そのため、オプション権利行使価格の3万7875円から3万8375円辺りのレンジを想定する。基本的には3万8000円近辺では押し目待ち狙いのロング対応が強まると考えられる。ショートが強まる局面では、その後のカバー狙いのスタンスになろう。

 13日のVIX指数は13.60(前日は12.55)に上昇した。足もとの低下で3月安値水準まで下げてきたことから、いったんは反発が意識されやすい水準であろう。PPI、CPIの結果次第だが、地政学リスクへの警戒もあり、短期的には14.86辺りで推移している200日線辺りまでの上昇は警戒しておいた方がよさそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.01倍と横ばいだった。ナスダック指数の反発を受けてNTショートの巻き戻しもありそうだが、CPIの結果待ちとなるなかではスプレッド狙いの動きは限られそうだ。

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