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【材料】議決権行使助言会社がヘスの株主に投票を棄権すべきと忠告=米国株個別

(NY時間15:12)(日本時間04:12)
ヘス<HES> 159.55(-0.85 -0.53%)
シェブロン<CVX> 164.16(-1.66 -1.00%)

 シェブロン<CVX>によるヘス<HES>の530億ドル規模の買収計画について、議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシズ(ISS)社がヘスの株主に対して、今月28日に予定されている賛否を問う投票を棄権すべきだと推奨していることが明らかとなった。ヘスの大株主の1人であるHBKキャピタルは投票を棄権する予定であることを表明している。

 ISS社は、今回の取引はヘスの株主を補償のない取引破談のリスクに晒していると主張している。シェブロンとの独占交渉は最終的に擁護可能かもしれないが、取引のささやかな暗黙のプレミアムを見過ごすのは難しいと述べている。

 シェブロンとヘスは、エクソンモービル<XOM>が、ガイアナにあるヘスのスタブロエクブロックの権利を主張する先買権リスクを速やかに株主に知らせなかった。ここでの仲裁リスクはすべて株主が負うことになるという。最悪のシナリオでは、ヘスは最終的にエクソンモービルしか買い手がいないことになるとも述べている。

 このニュースを受けて、両社の株価はやや下げ幅を拡大させている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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防衛セクターは見かけよりもましとの指摘 ロッキード、ゼネラル・ダイナミクスに期待=米国株個別

 防衛セクターはなかなか勝てない業種と見られている。ボーイング<BA>、ロッキード<LMT>、ゼネラル・ダイナミクス<GD>、ノースロップ・グラマン<NOC>、RTX<RTX>の主要5社の株価は、過去5年間で平均約30%上昇しているが、S&P500と比較すれば、約50%ポイントのアンダーパフォームとなっている。

 737MAXジェット機の問題で50%近く下落しているボーイングを除けば、アンダーパフォームは約30%ポイントに縮小する。良くはなっているが、決して素晴らしいとは言えない。

 防衛セクターの問題は、争いが増えれば投資家は物事が落ち着くことを期待するほか、政府支出が高水準にある場合、財政赤字がセクターを圧迫するのではないかと心配し始める。しかし、アナリストは、市場は国防予算を誤解しており、事態は見かけよりは良いと考えているという。

 同アナリストの予想では、10年後までの防衛装備品への支出は年ベースで5%程度増加し、市場予想の2%よりも遥かに高い。欧州の予算は持続的に増加し、資本展開も株主に優しいままだという。今後数年間の自社株買いや配当を通じた株主還元は1桁台半ばから後半の伸びを期待している。

 その中でも買うべき銘柄としてロッキードとゼネラル・ダイナミクスの2銘柄を挙げ、ロッキードの目標株価は525ドル。ゼネラル・ダイナミクスは320ドルとしている。

 ボーイングも「買い」の評価しているが、民間航空宇宙と自ら招いた737MAX関連の問題からの回復を条件とするものだとしている。ボーイングの株価は、1月5日にアラスカ航空の737MAX-9型機での非常用ドアプラグの吹き飛び事故以来、株価は約28%下落。この事故により生産が遅れ、規制当局の監視が強化され、業績予想が下方修正された。

 ただ、防衛セクターに「買い」の判断をしているアナリストの割合は全体の約45%で、ボーイングを除けば比率は約42%に下がる。一方、S&P500企業の平均の「買い」割合は約55%となっている。市場は、防衛予算と防衛セクターの利益見通しを冷淡に見ているが、アナリストはこの弱気は逆にチャンスだと指摘している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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