【注目】前日に「売られた株！」総ザライ　―本日への影響は？―

■富士フイルム <4901> 　3,343円　(-108円、-3.1％)

　東証プライムの下落率5位。富士フイルムホールディングス <4901> [東証Ｐ]が大幅反落。17日取引終了後に24年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を2兆9500億円から2兆9600億円（前の期比3.5％増）へ上方修正した一方、営業利益を2900億円から2770億円（同1.4％増）へ下方修正しており、これが嫌気された。ヘルスケア部門のメディカルシステム事業やイメージング部門の販売好調が売上高を押し上げるものの、新型コロナウイルスワクチンの原薬製造に関して受領したキャンセルフィーが当初想定より減額となったため営業利益は下振れする見通し。なお、投資有価証券評価益の増加により、純利益予想は2250億円から2400億円（同9.4％増）へ引き上げた。あわせて2030年度（31年3月期）を最終年度とする中期経営計画を公表した。ヘルスケア分野や半導体材料への積極投資により、27年3月期に売上高3兆4500億円、純利益2700億円を目指し、更にその先の方向性として最終年度に売上高4兆円とする目標を掲げた。

■ＩＮＰＥＸ <1605> 　2,373円　(-55円、-2.3％)

　ＩＮＰＥＸ <1605> [東証Ｐ]が4日続落。そのほか、石油資源開発 <1662> [東証Ｐ]は3日続落と石油関連株が軟調となった。17日の米原油先物相場はWTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）の5月限が前日16日比2.67ドル安の1バレル＝82.69ドルと下落した。一時82.55ドルと3月下旬以来の水準に売られた。米エネルギー情報局（EIA）が発表した米原油在庫が市場予想を超えて増加したことから、需給悪化を警戒する売りで原油価格は下落した。

■東海理 <6995> 　2,379円　(-42円、-1.7％)

　東海理化電機製作所 <6995> [東証Ｐ]が4日続落。同社は17日取引終了後、自社が製造した「プリウス」向け後席ドアハンドルの開スイッチに不具合が発生する恐れがあるとして、トヨタ自動車 <7203> [東証Ｐ]が国土交通省などの関係当局に対してリコールを届け出たと発表しており、これが嫌気されたようだ。なお、同社は今回の問題に関する費用見積額を110億円としており、リコールの影響は修正後発事象として24年3月期の営業費用として業績に反映するとしている。

※18日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース