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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):エーアイテイ、住友鉱、パソナG

エーアイテイ <日足> 「株探」多機能チャートより
■エーアイテイー <9381>  1,763円  +55 円 (+3.2%)  本日終値
 エーアイテイー<9381>は後場上げ幅を拡大。正午ごろに発表した25年2月期連結業績予想で、売上高556億円(前期比8.2%増)、営業利益45億円(同4.0%増)、純利益32億4000万円(同8.4%増)と増収増益を見込むことが好感された。国際貨物輸送をはじめとして通関や配送、輸出入の付帯業務、3PLの受注増加に注力することで、減少が続くコンテナ取扱量、通関受注件数をグループ一丸となって回復・増加させる方針。ただ、前年同期と足もとの運賃水準にカイ離があることや、前年同期は売上総利益率が比較的高かったことから上期は減益を見込むものの、取り組みの効果が発現する下期には増益に転じるとの計画だ。なお、24年2月期決算は、売上高514億円(前の期比26.0%減)、営業利益43億2800万円(同18.1%減)、純利益29億8900万円(同18.9%減)だった。

■住友金属鉱山 <5713>  5,443円  +132 円 (+2.5%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が全般下げ相場に抗して上値を指向、前週10日につけた年初来高値5399円を払拭し新値街道に復帰した。昨年3月初旬につけた高値5515円が同社株の長期波動における戻りの要衝となっており、時価はそれに肉薄する展開で、ここからの攻防に注目が集まる。世界的なインフレ警戒感を反映して金市況の上昇に陰りが見られず、東京株式市場では同関連の最右翼に位置付けられる同社株への投資資金流入が続いている。業績面では24年3月期の最終利益が前の期比7割減益予想と低迷しているが、株価的には織り込みが進んでおり、インフレ思惑が追い風となるなか、0.8倍台のPBRは依然として見直し余地があるという見方が買いを誘導しているもようだ。

■パソナグループ <2168>  2,200円  -500 円 (-18.5%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ
 パソナグループ<2168>がストップ安。前週末12日の取引終了後、24年5月期第3四半期累計(23年6月~24年2月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比4.2%減の2655億5800万円、経常利益は同59.6%減の46億2200万円だった。直近3カ月間となる12~2月期では、経常利益は前年同期比で84%の減少となった。同社は2月にベネフィット・ワン<2412>の株式売却に伴う利益を計上する見通しとなったと発表。今期の最終利益は1000億円(前期比16倍)を見込む。これを踏まえ、4月12日の取引終了後には今期の配当予想の修正も公表し、特別配当60円を実施する方針を示した。しかしながら直近の業況を受けて、普通配当の見通しを年間35円から15円に引き下げており、減益決算と配当水準に対する失望感が広がり、売りが膨らんだようだ。地方創生ソリューション部門では前期に一部子会社で決算期変更を行っており、第3四半期はテクニカルな要因から減収幅が拡大したという。

■ジンズホールディングス <3046>  3,480円  -700 円 (-16.8%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率2位
 ジンズホールディングス<3046>がストップ安に売られ、年初来安値を更新した。前週末12日の取引終了後、24年8月期の連結業績予想の修正を発表。今期の売上高を10億9100万円減額して796億3800万円(前期比8.7%増)、最終利益を2億円減額して29億円(同64.6%増)にそれぞれ見通しを引き下げた。海外事業において中国における景気停滞の影響が継続すると見込み、業績予想に反映させた。同社の事業環境に対する慎重な見方が広がり、売り圧力が高まったようだ。

■アステラス製薬 <4503>  1,446円  -125 円 (-8.0%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 アステラス製薬<4503>が大幅続落し、年初来安値を更新した。前週末12日の取引終了後、24年3月期の連結業績に関し、最終利益がこれまでの計画の580億円を大きく下回る30億円(前の期比97.0%減)で着地したようだと発表し、嫌気されたようだ。フリードライヒ運動失調症患者を対象とした遺伝子治療プログラム「AT808」や、腎性貧血治療薬「エベレンゾ」に関して減損損失を計上。ゾルベツキシマブの膵臓腺がんでの開発計画の更新及び為替レートの変動に伴う条件付き対価に関わる公正価値変動額についても、その他の費用として計上し、利益を押し下げる要因となる。一方、前期の売上収益は計画と同水準で着地する格好となるという。

■高島屋 <8233>  2,354.5円  -168 円 (-6.7%)  本日終値  東証プライム 下落率10位
 高島屋<8233>が6日ぶりに急反落した。前週末12日の取引終了後、24年2月期の連結決算発表にあわせ、25年2月期の業績予想を開示した。今期の営業収益は前期比6.6%増の4970億円、最終利益は同7.5%増の340億円を見込む。前期に続き最高益の更新を計画する。あわせて8月31日を基準日とし、9月1日付で1株を2株に分割すると発表した。また、前期の期末配当を従来の予想から3円増額の20円としたうえで、株式分割前の水準で今期の年間配当予想は前期比3円増配の40円とした。ただ同社株は直近で大きく水準を切り上げていたこともあって、目先の利益を確定する目的の売りに押されたようだ。

■レーザーテック <6920>  42,180円  -1,120 円 (-2.6%)  本日終値
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄をはじめ、ソシオネクスト<6526>など幅広く半導体関連株に売りが目立つ。前週末の米国株市場では、中東情勢の一段の緊迫化を背景にNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大幅安に売られた。特に半導体関連株への売り圧力が強く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.3%安とダウやナスダック指数の下落率を大幅に上回っている。これを受けて東京市場でも同関連株にはリスク回避目的の売りが優勢となった。ただ、外国為替市場では1ドル=153円台前半の推移と円安水準がキープされていることで、これは株価の下支え材料として意識されやすい。

■コレック <6578>  371円  +80 円 (+27.5%) ストップ高   本日終値
 コレック<6578>がストップ高。前週末12日の取引終了後、24年2月期の連結決算と今期の業績・配当予想を発表。前期の年間配当について、3期ぶりの復配となる7円としたうえで、今期の年間配当予想は1円増配の8円とした。また、太陽光パネルの販売・設置事業を展開するAoie(東京都千代田区)の買収を発表。この影響により今期の売上高は前期比59.1%増の62億6500万円、経常利益は同33.7%増の1億5600万円と、大幅な増収・増益を計画しており、好感されたようだ。コレックは中期経営計画も発表した。最終年度の29年2月期に売上高を120億円、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)を10億8000万円(25年2月期見通しは2億3500万円)に伸ばす目標を掲げた。

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