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【市況】株価指数先物【寄り前】 短期的にショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 39690 -230 (-0.57%)
TOPIX先物 2713.0 -3.0 (-0.11%)
シカゴ日経平均先物 39670 -250
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 2日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。2月の米雇用動態調査(JOLT)では求人件数が875万6000件に増加し、市場予想(873万件程度)を上回り、労働市場の底堅さを示した。前日にISM製造業景況感指数が1年半ぶりに活動の拡大と縮小の分かれ目である50を上回るなど、足もとの堅調な経済指標の結果を受けて、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まった。米長期金利が一時4カ月ぶりの高水準に上昇するなか、利益確定の売りが優勢となった。S&P500業種別指数はエネルギー、電気通信サービス、公益事業が上昇した一方で、自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービス、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比250円安の3万9670円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円安の3万9900円で始まり、開始直後に3万9980円まで買われた後は、3万9870円~3万9980円辺りで保ち合い、4万円を回復することができなかった。上値の重さが意識されるなか、米国市場の取引開始後にはレンジを切り下げ、一時3万9440円まで売られる場面も見られた。終盤にかけて買い戻しが入り下落幅を縮め、3万9690円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物は一時3万9440円まで売られ、3万9600円辺りに位置する25日移動平均線を下回った。終値では同線を上回ったが、強弱感が対立しやすいだろう。25日線水準での攻防を巡り、短期的にショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性もありそうだ。

 米サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、今年3回の利下げは妥当としながら、現時点で調整を急ぐ必要はないとの認識を示した。また、米クリーブランド連銀のメスター総裁も今年3回の利下げを想定しているが、インフレ鈍化を確認したいと述べた。これまでの発言から大きく離れてはいないが、経済指標の結果に敏感に反応しやすい状況である。

 米国では3日に3月のADP雇用統計、サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値、総合購買担当者景気指数(PMI)改定値、ISM非製造業景況指数、4日に2月貿易収支、そして週末5日には3月の雇用統計が予定されている。これらの結果によって、利下げタイミングを巡る思惑が高まり、米長期金利や円相場に影響を与えそうである。そのため、これら結果を受けた米国市場を睨んでの相場展開を余儀なくされそうだ。

 日経225先物は25日線水準で強弱感が対立しそうだが、3月半ばの調整局面では同線での底堅さが見られていた。下値の堅さが意識される可能性があるため、オプション権利行使価格3万9500円から4万円のレンジを想定し、25日線を下回る局面では押し目狙いのロングで対応したいところだろう。ボリンジャーバンドの+1σは4万0300円辺りに位置している。4万円を明確に上放れてくればターゲットとなるが、まずは4万円接近では戻り待ち狙いのショートに向かわせそうである。

 VIX指数は14.61(前日は13.65)に上昇した。75日線(13.60)を支持線とした上昇から、一気に14.64辺りに位置する200日線を上回る場面も見られた。3月半ばに付けた直近高値の16.04が意識されてくるため、やや市場心理を神経質にさせそうである。ただし、依然としてボトム圏での推移であるため、リスクオフには傾かないだろう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.69倍に上昇した。25日線(14.62倍)水準で始まり、その後は同線を上回っての推移となった。+1σまで上昇したが、米株安の流れを受けて、NTロングを巻き戻す動きが入りそうだ。ただし、全体としては膠着感の強い展開のなか、25日線水準まで低下する局面では、NTロングでのスプレッド狙いが入りやすいだろう。

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