【市況】株価指数先物【寄り前】 期末要因から相対的にTOPIX型優位の展開
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 40250 +60 (+0.14%)
TOPIX先物 2767.5 +9.5 (+0.34%)
シカゴ日経平均先物 40270 +80
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
26日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。2月の米耐久財受注が前月比1.4%増と予想を上回ったことで、米経済のソフトランディングへの期待から買いが先行した。ただし、週末29日は米金融当局が重視する個人消費支出(PCE)価格指数の発表を控えているほか、グッドフライデー(聖金曜日)の祝日で3連休となる。四半期末を控えた持ち高調整の売りも出やすく、終盤にかけて下落に転じた。また、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>など半導体株の一角に利益確定の売りが入ったことも重荷となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービス、消費者サービスが上昇した一方で、運輸、半導体・同製造装置、公益事業が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比80円高の4万0270円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比70円高の4万0260円で始まり、直後に付けた4万0190円を安値にロング優勢の流れとなり、米国市場の取引開始直前には4万0400円を回復。4万0300円から4万0400円辺りのレンジ推移が続くなか、中盤にかけて一時4万0490円まで買われる場面も見られた。ただし、買い一巡後は終盤にかけて軟化し、4万0250円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだが、米国市場同様、期末要因によりトレンドの出にくい展開が見込まれる。本日は3月決算期末の権利付き最終日となる。配当志向の物色に向かいやすいなか、為替市場では1ドル=151円半ばと円安・ドル高に振れて推移しており、輸出関連などに資金が入りやすいだろう。一方で、エヌビディアなど半導体株の一角が軟調なことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる。そのため、相対的にTOPIX型優位の展開が意識されそうだ。
日経225先物は上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σ(4万0060円)と+2σ(4万0810円)によるレンジ推移が継続しており、+1σ寄りの推移が予想される。4万円の大台接近では押し目待ち狙いのロングが入りやすいことからショートを仕掛けづらくさせるものの、膠着感の強い値動きのなか、オプション権利行使価格の4万0125円から4万0500円辺りのレンジを想定する。
26日のVIX指数は13.24(前日は13.19)に上昇した。一時13.43まで上昇したが、75日移動平均線(13.54)に上値を抑えられる形状である。米国市場は終盤にかけて弱い値動きだったが、四半期末を控えた持ち高調整の売りとみられ、方向性としてはリスク選好姿勢からショートカバーが入りやすい需給状況は継続しているとみておきたい。
なお、26日のNT倍率は先物中心限月で14.57倍(前日は14.57)と横ばいだった。上向きで推移する25日線(14.62倍)に上値を抑えられた半面、-1σ(14.55倍)が支持線として機能している。本日は期末要因に伴うTOPIX型優位の展開から、NTショートが意識されやすい。ただし、-1σでのサポートが機能するようであれば、需給イベント通過後を想定したNTロングも入りやすいところだろう。
株探ニュース