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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):DMP、FFJ、セック

DMP <日足> 「株探」多機能チャートより
■DMP <3652>  3,900円  +605 円 (+18.4%) 一時ストップ高   本日終値
 ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>は全般波乱相場が続くなか、一時5%近い上昇で3400円台半ばまで水準を切り上げ、強さを際立たせている。3次元画像処理技術に長じ、精細な描画に必要なグラフィックスIPコアの開発・提供を行うファブレス半導体企業として存在感を高めつつある。生成AIの市場拡大で消費電力の膨大化やセキュリティーが課題となっているが、その対応でエッジAI技術が注目されている。同社は高精度画像認識エッジAIソフトウェア「ZIA SAFE」を展開し、安全運転支援システム関連の案件獲得を進めている。業績も絶好調で、24年3月期売上高は前期比27%増の29億5000万円と高い伸びで過去最高更新が続く見通し。また、営業利益も2億4000万円予想でこれは前期実績から約9倍の水準となる。

■FFJ <7092>  1,049円  +150 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 Fast Fitness Japan<7092>は急騰。11日の取引終了後、24年3月期連結業績予想について売上高を154億円から157億円(前期比6.2%増)へ、営業利益を31億円から33億円(同1.9%減)へ上方修正すると発表。期末配当予想も15円から30円に大幅増額しており、これを好感した買いが膨らんだ。全国規模のプロモーション活動が奏功し、会員数が増加したことが業績を押し上げる。店舗運営の効率化に伴う売上原価の改善や全社的なコストコントロールの推進も寄与する見込み。あわせて配当方針の変更を明らかにした。中期経営計画(24年3月期~26年3月期)期間に連結配当性向40%を目安とし、DOE(株主資本配当率)4.5%を下限とする新たな方針を掲げた。業績修正と配当方針の変更に伴い、期末配当予想を増額した。年間配当額は40円(前期25円)となる見通しだ。

■セック <3741>  5,440円  +700 円 (+14.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 セック<3741>が急反発。11日の取引終了後、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の「ペイロードの管理・運搬・操作ロボットシステム『PORTRS』ISS実証用システムの開発」に、同社を代表者とする開発チームが契約先として選定されたと発表しており、好材料視された。「PORTRS」は、ISS(国際宇宙ステーション)の「きぼう」日本実験棟で動作する多肢ロボットを地上から遠隔操作することで、実験サンプルなどの物品の搬送・操作や、船内の状態の確認・監視を自動化するためのシステム。契約業務では、多肢ロボットを含む「PORTRS」のISS実証用システムの構築及びISSにおける実証運用の支援を行うとしており、この開発を同社や浜野製作所(東京都墨田区)、ウェルリサーチ(千葉県市原市)、コニカミノルタ<4902>のチームが共同で行うとしている。

■サイオス <3744>  789円  +100 円 (+14.5%) ストップ高   本日終値
 サイオス<3744>、Kudan<4425>、Laboro.AI<5586>がストップ高。このほかディジタルメディアプロフェッショナル<3652>、ヘッドウォータース<4011>など、人工知能(AI)関連が軒並み急反騰に転じた。市場では「ここ急騰を演じたAI関連株が利食い急ぎの動きで軒並み値を崩したが、直近では貸株市場での調達も含めた空売りが観測されていた。目先はその買い戻しで軒並みリバウンドする展開に変わっている」(ネット証券ストラテジスト)とする。買い残の多いAI関連株で値を飛ばしたものを中心に仕掛けたショート筋が、手仕舞い買い戻しを強いられているという状況にある。

■美濃窯業 <5356>  789円  +100 円 (+14.5%) ストップ高   本日終値
 美濃窯業<5356>はストップ高。東京証券取引所は11日の取引終了後、美濃窯の東証スタンダード市場への上場を承認した。同社は名証メイン市場に上場しており、重複上場となる。株式の流動性向上を期待した買いが入ったようだ。スタンダード市場への上場は18日を予定する。

■シルバーライフ <9262>  972円  +112 円 (+13.0%)  本日終値
 シルバーライフ<9262>が切り返し急。11日の取引終了後、24年7月期第2四半期累計(23年8月~24年1月)の単体決算を発表。売上高は前年同期比11.6%増の67億1000万円、経常利益は同14.9%増の5億8200万円となった。直近3カ月間の11~1月期で経常利益は同38%増となっており、業況を好感した買いが入ったようだ。同社は高齢者向け配食サービスのフランチャイズチェーン(FC)運営などを展開。原材料価格や人件費の高騰を背景に値上げに踏み切ったことなどが奏功した。

■アスカネット <2438>  718円  +74 円 (+11.5%)  本日終値
 アスカネット<2438>が急反発。11日の取引終了後、24年4月期の単独業績予想について、売上高を73億3000万円から70億1000万円(前期比0.5%増)へ、営業利益を4億9500万円から4億8000万円(同17.9%減)へ下方修正したものの、修正幅が想定の範囲内にとどまる小幅なものであったため、アク抜け感から買われたようだ。フォトブック事業のコンシューマ向け市場において、コロナ禍後の海外旅行の回復遅れや写真アウトプットの戻りが想定を下回っていることに加えて、空中ディスプレイ事業で、特に海外市場での案件長期化などにより想定通りの売り上げが実現できていないことが要因。ただ、フューネラル事業の利益率が想定を上回っていることや、全社的に費用をコントロールしていることから営業利益の修正が小幅にとどまったという。また、BETの連結子会社化に伴い発表された24年4月期連結業績予想は、売上高70億9000万円、営業利益4億4400万円を見込む。BETの営業利益見込み額がのれん償却額を上回る想定であるものの、株式取得に伴うアドバイザリー費用などを費用計上するため単独予想に比べて減少するとしている。

■ニューラルグループ <4056>  1,254円  +117 円 (+10.3%)  本日終値
 ニューラルグループ<4056>が後場急伸。同社はきょう、ソニーグループ<6758>と連携し、映像・音声解析と生成AIからコミュニケーション課題を解消する1on1支援サービス「KizunaNavi」の提供を開始したと発表。このサービスは、最先端の人工知能(AI)解析技術を用いて、1on1ミーティングの質向上と現場マネージャーの部下育成スキル強化を支援するもの。ニューラルGの映像解析技術とソニーの音声解析技術を掛け合わせているという。

■大盛工業 <1844>  225円  +20 円 (+9.8%)  本日終値
 大盛工業<1844>は急反発。昨年7月高値(222円)を上回り、約8カ月ぶりに昨年来高値を更新した。午前10時ごろ、24年7月期の配当予想を7円から10円(前期8円)に増額修正すると発表しており、これが好感された。同時に発表した23年8月~24年1月期連結決算は、売上高が前年同期比1.9%増の28億200万円、営業利益が同43.9%増の3億9700万円だった。主力の建設事業が全体を牽引した。なお、同社は前日11日に今期業績予想の修正を発表しており、売上高は前期比0.9%増の61億600万円、営業利益は同28.8%増の5億8100万円の見通しだ。

■ITbook <1447>  297円  +20 円 (+7.2%)  本日終値
 ITbookホールディングス<1447>に物色人気集中。ITコンサル及び地盤調査・改良などの事業を手掛けるが、11日取引終了後、同社傘下で地盤改良を手掛けるサムシングが国土交通省のグリーンインフラ創出促進事業に採択されたことを発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。同事業において、川崎市を実証地域とする「縦型雨水浸透施設二重管工法」が採択されており、同社グループではこの実証事業で、雨水貯留・浸透などの防災・減災とGX(グリーントランスフォーメーション)への移行促進を追求する構えにある。

●ストップ高銘柄
 Laboro.AI <5586>  2,163円  +400 円 (+22.7%) ストップ高   本日終値
 Kudan <4425>  2,903円  +500 円 (+20.8%) ストップ高   本日終値
 マツモト <7901>  2,326円  +400 円 (+20.8%) ストップ高   本日終値
 ユビキタスAI <3858>  789円  +100 円 (+14.5%) ストップ高   本日終値
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 住石ホールディングス <1514>  2,770円  -700 円 (-20.2%) ストップ安   本日終値
 山大 <7426>  3,055円  -700 円 (-18.6%) ストップ安   本日終値
 さくらインターネット <3778>  5,620円  -1,000 円 (-15.1%) ストップ安   本日終値
 以上、3銘柄

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