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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):SBG、ニトリHD、ENEOS

SBG <日足> 「株探」多機能チャートより
■ソフトバンクグループ <9984>  7,991円  +641 円 (+8.7%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続急伸、前日はインデックス買いを絡め11%を超える急騰をみせ日経平均への寄与度ランキングトップとなったが、きょうも目先筋の利益確定売りをこなし強さを発揮した。前日引け後に発表した23年4~12月期業績は最終損益が4587億2300万円の赤字(前年同期は9125億1300万円の赤字)と損失幅が大きく縮小しており、特に10~12月期でみると9500億400万円の黒字と前年同期の7834億1500万円の赤字から大幅黒字転換を果たした。ドル高・円安による為替差損や株式未公開の投資先の企業価値減少などが影響したものの、足もとで世界的な株高が追い風となり損益改善傾向を強めている。これを受け、投資資金の買い戻しや見直し買いが継続している。また、前日の米国株市場では同社が出資する半導体設計のアーム・ホールディングス<ARM>が好決算発表を受け、一時60%を超える急騰を演じたことも株高を後押ししている。

■ニトリホールディングス <9843>  21,240円  +1,615 円 (+8.2%)  本日終値
 ニトリホールディングス<9843>が大幅反発。8日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年4~12月)連結決算は売上高6637億4600万円、営業利益978億6500万円だった。前期に決算日を2月20日から3月31日に変更したため単純比較はできないものの、23年3月期第3四半期との単純比較では5.1%増収、3.0%営業増益となっており、これを好感した買いが入った。既存店の改装をはじめとした客数対策を積極的に進めたことが寄与した。円安の進行により売上原価は増加したものの、プライベート商品の拡大などによる粗利改善に継続して取り組んだことが奏功した、また、物流の内製化や拠点再配置による発送配送費の削減を行ったことも貢献した。なお、24年3月期通期業績予想は売上高9320億円、営業利益1451億円を予想。会社参考値との比較では1.7%減収、3.6%増益の従来予想を据え置いている。

■タムロン <7740>  6,180円  +440 円 (+7.7%)  本日終値
 タムロン<7740>が3連騰し上場来高値を更新。8日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株へ株式分割すると発表。また、上限を40万株(発行済み株数の1.89%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これらを好材料視した買いが入った。なお、自社株買いの取得期間は2月9日から3月31日までで、取得した全株式を消却する予定としている。また、同時に発表した24年12月期連結業績予想で、売上高755億円(前期比5.7%増)、営業利益143億円(同5.1%増)、純利益107億3000万円(同0.8%減)を見込み、配当予想は中間50円、期末80円と株式分割を考慮すると実質増配となる予定であることも好材料視された。引き続きミラーレスカメラ用の自社ブランド交換レンズの積極的な市場投入を図るほか、注力分野であるFAカメラ用と車載用レンズの拡大を見込む。また、顧客の在庫調整の解消による監視カメラ用レンズ、カメラモジュールの回復見込みもあり、増収、営業増益を計画している。なお、23年12月期決算は、売上高714億2600万円(前の期比12.6%増)、営業利益136億700万円(同23.3%増)、純利益108億1200万円(同29.5%増)だった。

■応用地質 <9755>  2,263円  +146 円 (+6.9%)  本日終値
 応用地質<9755>が後場に入り急上昇。午後0時30分ごろ、上限を100万株(発行済み株数の4.08%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は2月13日から9月30日までで、資本効率の向上及び株主還元の充実が目的という。また、同時に発表した24年12月期連結業績予想で、売上高660億円(前期比0.6%増)、営業利益35億円(同23.2%増)を見込むことも好材料視された。国土強靱化に関連して、公共事業分野において引き続き安定的な市場機会が見込まれるほか、国内外でのグリーンエコノミーへの政策転換の動き活発化から資源循環や生物多様性ビジネス市場の拡大も期待できるという。なお、23年12月期決算は、売上高656億200万円(前の期比11.2%増)、営業利益28億4200万円(同15.8%増)となった。洋上風力発電関連業務や廃棄物処理関連業務が順調に推移したことや国内外グループ会社の業績伸長などで、従来予想の営業利益24億円を上回って着地した。あわせて、26年12月期に売上高780億円以上、営業利益62億4000万円以上を目指す中期経営計画を発表した。市場特性に即した組織・セグメントの再編による事業の効率化と収益性向上や市場ニーズに即したイノベーション開発投資などを行うとしている。

■ダイダン <1980>  1,821円  +105 円 (+6.1%)  本日終値
 8日に決算を発表。「今期経常を一転1%増益に上方修正」が好感された。
 ダイダン <1980> [東証P] が2月8日大引け後(15:30)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比17.6%増の68.8億円に伸びた。併せて、通期の同利益を従来予想の89億円→94億円(前期は92.8億円)に5.6%上方修正し、一転して1.2%増益見通しとなった。
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■いよぎんHD <5830>  1,070.5円  +61 円 (+6.0%)  本日終値
 8日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常は7%増益・通期計画を超過、今期配当を10円増額修正」が好感された。
 いよぎんホールディングス <5830> [東証P] が2月8日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比7.1%増の492億円に伸び、通期計画の475億円に対する進捗率が103.6%とすでに上回り、さらに5年平均の98.7%も超えた。同時に、今期の年間配当を従来計画の20円→30円(前期は17円)に大幅増額修正した。
  ⇒⇒いよぎんHDの詳しい業績推移表を見る

■若築建設 <1888>  3,250円  +185 円 (+6.0%)  本日終値
 8日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常は6%増益・通期計画を超過」が好感された。
 若築建設 <1888> [東証P] が2月8日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比5.8%増の55.4億円に伸び、通期計画の55億円に対する進捗率が100.8%とすでに上回り、さらに5年平均の69.2%も超えた。
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■BASE <4477>  340円  +19 円 (+5.9%)  本日終値
 BASE<4477>は急伸。8日の取引終了後に24年12月期連結業績予想を発表。売上高を前期比25.9%増の147億円としたほか、営業損益を2億円の赤字~損益均衡と前期の赤字から改善する見通しを示しており、これを評価した買いが流入した。主力のBASE事業で月額有料プラン(グロースプラン)の値上げに加え、オンライン決済サービスを提供するPAY.JP事業でも料金体系の適正化や原価率の改善を図る。同時に発表した23年12月期決算は売上高が前の期比19.9%増の116億8000万円、営業損益が前の期実績(15億800万円の赤字)から4億2500万円の赤字に縮小して着地した。

■UACJ <5741>  4,340円  +225 円 (+5.5%)  本日終値
 8日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)最終が2.8倍増益で着地・10-12月期は黒字浮上」が好感された。
 UACJ <5741> [東証P] が2月8日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益は前年同期比2.8倍の67.9億円に急拡大し、通期計画の110億円に対する進捗率は61.8%となった。
  ⇒⇒UACJの詳しい業績推移表を見る

■ENEOS <5020>  624.3円  +31.3 円 (+5.3%)  本日終値
 ENEOSホールディングス<5020>が後場一段高。午後1時ごろ、上限を1億5000万株(発行済み株数の4.96%)、または500億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は2月13日から6月28日までで、取得した全株式は7月12日付で消却される予定だ。同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)連結決算は、営業利益が3863億1900万円(前年同期比54.7%増)となった。原油価格の下落に伴う石油製品販売価格の下落や金属価格の下落などで売上高は10兆2453億円(同9.6%減)と減収となったものの、白油・輸出マージンの前期のマイナスタイムラグが反転したことに加え、実質の白油マージン、化学品などのマージンが良化したことが寄与した。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高14兆円(前期比6.8%減)、営業利益4200億円(同49.3%増)の従来見通しを据え置いている。

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