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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):GSユアサ、QPS研究所、ローソン

GSユアサ <日足> 「株探」多機能チャートより
■シグマクシス <6088>  1,684円  +300 円 (+21.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 シグマクシス・ホールディングス<6088>に買い人気集中、ストップ高に買われた。戦略立案から開発、実行までワンストップで対応するコンサルティングビジネスを展開、特に人工知能(AI)を活用した高付加価値案件で強みを発揮する。足もとの業績は会社側の想定を上回って好調に推移しており、6日取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の38億5000万円から41億5000万円(前期比28%増)に増額した。修正前から今期は連続での過去最高益更新が見込まれていたが、更に大幅に上乗せされる形となっている。また、今期年間配当を従来計画に2円増額し27円(前期実績は16円)とするほか、発行済み株式数の1.36%相当の60万株、金額ベースで6億円を上限とする自社株買いも発表しており、株価を強く刺激する格好となった。

■GSユアサ <6674>  2,575.5円  +449.5 円 (+21.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>が大幅反発。6日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を修正した。今期の経常利益予想は320億円から380億円(前期比56.9%増)に引き上げた。最高益予想を上乗せして修正する。年間配当予想も10円増額し60円(前期比10円増配)としており、評価されたようだ。原料・エネルギー価格などコスト上昇を受けた販売価格是正の取り組みが奏功する。社会インフラ分野における蓄電用リチウムイオン電池の需要の高まりも追い風となる。一方、今期の売上高の見通しは据え置いた。4~12月期の売上高は前年同期比9.8%増の4115億9100万円、経常利益は同80.3%増の289億5800万円だった。

■QPS研究所 <5595>  2,445円  +415 円 (+20.4%)  本日終値
 QPS研究所<5595>が続騰し、上場来高値を更新。宇宙関連銘柄として人気化した同社株だが、7日午前10時半に研究開発拠点の新設に関する開示を行った。これを受けて短期資金の流入に拍車が掛かり、上昇指向を一段と強めた。福岡市が昨年9月に公募を実施した市有施設の貸し受け候補者としてこのほど決定した。今回の拠点新設により、小型SAR衛星の年間製造能力は現状の4機から最大10機まで増強される見込み。24年中ごろの稼働開始を予定している。

■極東開発工業 <7226>  2,397円  +396 円 (+19.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 極東開発工業<7226>が急騰し、昨年来高値を更新した。6日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を修正した。経常利益の見通しをこれまでの35億円から48億円(前期比4.0倍)に上方修正した。また、期末配当予想を21円増額し50円に見直した。業況と配当予想の大幅な増額をポジティブ視した買いが集まった。今期の売上高予想は1250億円から1265億円(同11.9%増)に修正した。特装車事業の受注は国内外で好調に推移し、半導体不足などを背景とするトラックシャシーの供給遅延が解消に向かった。製品価格の改定に取り組んだ効果も出る。環境事業・パーキング等事業についても、計画以上に損益が向上する見込みとなった。

■ローソン <2651>  10,270円  +1,357 円 (+15.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 ローソン<2651>が急騰。KDDI<9433>が6日取引終了後、ローソンに対し非公開化を目的にTOBを実施すると発表。TOB価格の1株1万360円にサヤ寄せする格好となっている。KDDIはローソンの親会社である三菱商事<8058>以外の少数株主の持ち分をすべて取得し、三菱商との共同経営体制でローソンの企業価値向上を目指す。買い付け予定数は4792万4270株(下限1445万8800株、上限設定なし)。TOB開始時期は今年4月ごろの予定。TOB成立後にローソン株は上場廃止となることから、東京証券取引所は6日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

■神鋼商事 <8075>  6,750円  +730 円 (+12.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 神鋼商事<8075>が後場一段高となり、昨年来高値を更新した。7日午後1時、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想の修正を発表。最終利益予想は71億円から88億円(前期比4.3%減)に引き上げたほか、年間配当予想は50円増額して300円(前期比15円減配)に見直しており、これらをポジティブ視した買いが入ったようだ。鋼材価格が高値で推移したほか、機械・情報セグメントではメンテナンスビジネスが拡大し利益率が改善した。販売管理費の減少や円安も寄与する。半面、売上高予想は6520億円から5890億円(同0.7%増)に下方修正した。自動車や半導体・液晶向け非鉄金属製品の取扱量の減少が響く。

■三菱商事 <8058>  2,782円  +247 円 (+9.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 三菱商事<8058>はマドを開けて買われ急伸。6日の取引終了後、取得上限4億1700万株(自己株式を除く発行済み株数の10%)、または5000億円とする大規模な自社株買いを実施すると発表。これを好感した買いが流入した。期間は2月7日から9月30日まで。あわせて発表した23年4~12月期連結決算は売上高が前年同期比9.7%減の14兆7055億円、純利益が同27.1%減の6966億1400万円と減収減益だった。豪州原料炭事業における市況下落の影響が大きかった。

■ツムラ <4540>  2,933.5円  +243.5 円 (+9.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 ツムラ<4540>に投資資金が攻勢、カイ気配スタートで2700円近辺のもみ合いから急速に上放れた。医療用漢方薬では国内で群を抜く存在だが、値上げ効果の発現に加え、中国で原料生薬の売り上げが伸びており、足もとの業績を押し上げている。6日取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の180億円から195億円(前期比7%減)に増額した。業績見通しの上振れが好感されるほか、投資指標面でも割安感が強い。前日終値換算でPBRは0.7倍台半ばと1倍を大きく下回っていることで株主還元などへの思惑が高まりやすい。24年3月期は年間配当を70円と前期比6円の増配を計画しているが、引き続き来期以降の増配に期待がかかる。

■椿本チエイン <6371>  4,665円  +370 円 (+8.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 椿本チエイン<6371>が急反発。2018年10月以来の高値圏で推移している。6日の取引終了後、24年3月期の連結業績と配当予想の修正を発表。営業利益の見通しを161億円から190億円(前期比0.1%増)に引き上げた。減益予想から一転、微増益を計画するほか、年間配当予想を30円増額して160円(同30円増配)に見直しており、売り方の買い戻しを誘う形となったようだ。今期の売上高の見通しは2630億円から2670億円(同6.1%増)に修正した。為替が想定よりも円安で推移していることに加え、4~12月期の業績や足もとの業況を踏まえ、業績予想を見直した。4~12月期の売上高は前年同期比7.6%増の1968億600万円、営業利益は同4.0%増の143億4900万円だった。

■テクノ菱和 <1965>  1,750円  +126 円 (+7.8%)  本日終値
 テクノ菱和<1965>が後場に急騰。7日午後2時に24年3月期の業績・配当予想の上方修正を発表したことが、ポジティブ視されたようだ。今期の売上高の見通しを715億円から730億円(前期比19.6%増)、最終利益予想を27億8000万円から40億円(同71.0%増)に見直した。最終利益は過去最高を更新する見込み。受注状況が好調で手持ち工事も順調に進捗しており、影響を業績予想に反映した。年間配当予想は8円増額して48円(前期比12円増配)に見直した。

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