【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):日立建機、SGHD、レーザーテク
日立建機 <日足> 「株探」多機能チャートより
日立建機<6305>が軟調。前週末26日取引終了後に24年3月期連結業績予想の修正を発表。純利益を980億円から880億円(前期比25.4%増)へ引き下げており、これが嫌気された。事業ポートフォリオ見直しに伴う一過性の構造改革費用の追加計上や、営業外の為替差損が響く。足もとの業績実績などを踏まえ、売上高見通しについては1兆3600億円から1兆4000億円(同9.4%増)へ引き上げた。
■SGホールディングス <9143> 1,939.5円 -67.5 円 (-3.4%) 本日終値 東証プライム 下落率5位
SGホールディングス<9143>が反落。前週末26日取引終了後に24年3月期連結業績予想の下方修正を発表。売上高を1兆3400億円から1兆3000億円(前期比9.4%減)へ、営業利益を915億円から885億円(同34.6%減)へ引き下げており、これが嫌気された。家計消費の弱まりを背景に宅配便の取り扱い個数が想定を下回ったことが要因。同時に発表した23年4~12月期決算は、売上高が9952億3100万円(前年同期比10.8%減)、営業利益が716億7400万円(同32.8%減)だった。
■不二家 <2211> 2,449円 -62 円 (-2.5%) 本日終値
不二家<2211>が反落。前週末26日の取引終了後、集計中の23年12月期連結業績について、売上高が従来予想の1060億円から1055億3400万円(前の期比4.9%増)へ、営業利益が22億円から13億7400万円(同68.3%減)へ、純利益が14億円から9億6900万円(同71.3%減)へ下振れて着地したようだと発表したことが嫌気された。洋菓子事業はクリスマスの売り上げが伸長するなどして堅調だったものの、製菓事業では中国の景気減速に加えて、中国政府による日本製品の輸入制限を受けて中国子会社が販売不振に陥り、売上高は計画を下回った。また、製菓事業において原材料費が大きく高騰しているチョコレートを使用した製品の販売構成が上がったことも利益を押し下げた。
■レーザーテック <6920> 39,330円 -680 円 (-1.7%) 本日終値
レーザーテック<6920>が前週末終値近辺で強弱観を対立させ、東京エレクトロン<8035>も同様に売り買いを交錯させる状況。前週末の米国株市場では半導体大手インテル<INTC>が決算発表を受け大きく売り込まれたほか、半導体セクターの売りが目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3%近い下げで続落となった。これを受けて東京市場でも同関連株には買い手控えムードが生じやすい。ただし、下値では押し目買い需要が想定され底堅さも発揮しそうだ。レーザーテクは前週末に1500円以上の下落をみせ4万円を割り込む場面もあったが、きょうも4万円大台ラインを意識した攻防が想定される。
■信越化学工業 <4063> 5,651円 -89 円 (-1.6%) 本日終値
信越化学工業<4063>が続落。前週末26日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年4~12月)連結決算が、売上高1兆8234億円(前年同期比15.7%減)、営業利益5595億2800万円(同30.8%減)、純利益4065億2900万円(同29.7%減)と減収減益となったことが嫌気された。中国メーカーによる輸出圧力が収まらないなか、塩化ビニルが苦戦した生活環境基盤材料事業が落ち込んだ。また機能材料事業で、中国経済の不振に起因する在庫調整や市況軟化の影響が続いたことも響いた。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高2兆3000億円(前期比18.1%減)、営業利益7000億円(同29.9%減)、純利益5200億円(同26.6%減)の従来見通しを据え置いている。
■タカラトミー <7867> 2,488.5円 -23 円 (-0.9%) 本日終値
タカラトミー<7867>は反落。前週末26日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を1950億円から2000億円(前期比6.8%増)へ、営業利益を135億円から170億円(同29.6%増)へ上方修正したが、株価は今年に入って上昇基調を続けていただけに、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。日本やアジア地域で玩具及び玩具周辺事業が年末商戦でも引き続き堅調に進捗したほか、特に小売事業キデイランドでインバウンドの影響やキャラクター玩具の販売が伸長していることが要因。また、大人による購買拡大と幅広い商品展開によるガチャ事業を中心としたタカラトミーアーツが引き続き好調に推移していることも寄与する。なお、減損損失の計上で、純利益は90億円(同8.2%増)の従来見通しを据え置いている。
■植松商会 <9914> 1,431円 +300 円 (+26.5%) ストップ高 本日終値
植松商会<9914>は後場一段高となり、昨年来高値を更新した。同社はきょう午後2時ごろ、24年3月期通期の単独業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の4800万円から7600万円(前期比2.2倍)に引き上げた。また、期末一括配当を従来計画比5円増額の30円(前期は25円)にすると発表していることも好材料視されたようだ。売上高予想も65億5000万円から71億9000万円(同11.4%増)に上方修正。自動車業界の生産回復や製造業全般に設備需要が回復していることを追い風に、機械・工具の販売が拡大していることが主な要因だとしている。
■環境管理センター <4657> 610円 +100 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
環境管理センター<4657>が急騰。同社は26日取引終了後、24年6月期第2四半期累計(23年7~12月)の連結決算を発表。営業損益が200万円の黒字(前年同期は1億1500万円の赤字)に浮上したことが好感されたようだ。売上高は前年同期比5.7%減の19億2700万円にとどまったが、売上原価や販管費が減少したことが営業黒字につながった。なお、通期業績予想については売上高54億円(前期比1.1%増)、営業利益2億円(同3.8倍)とする従来見通しを据え置いている。
■マミヤ・オーピー <7991> 1,700円 +218 円 (+14.7%) 本日終値
マミヤ・オーピー<7991>が4連騰。前週末26日の取引終了後、24年3月期の配当予想を期末一括50円から75円(前期50円)へ増額修正したことが好感された。配当方針を変更し、連結配当性向20~25%を目安とする配当性向基準を設けたことが理由としている。
■シンシア <7782> 598円 +68 円 (+12.8%) 一時ストップ高 本日終値
シンシア<7782>がストップ高。前週末26日の取引終了後、集計中の23年12月期連結業績について、売上高が58億9800万円から59億6400万円(前の期比6.8%増)へ、営業利益が3億300万円から3億5300万円(同2.4倍)へ、純利益が2億500万円から2億7600万円(同4.2倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。オリジナルブランドであるシリコーンハイドロゲル素材コンタクトレンズ「シンシアワンデーS」が想定を上回る販売となったことに加えて、高付加価値製品の販売増や効率的な販促費の使用などにより利益の捻出に注力したことが寄与した。なお、業績上振れに伴い、期末一括配当予想を10円から14円(前期4円)へ引き上げた。
●ストップ高銘柄
エリッツHD <5533> 2,227円 +400 円 (+21.9%) ストップ高 本日終値
KLab <3656> 446円 +80 円 (+21.9%) ストップ高 本日終値
ELEMENTS <5246> 506円 +80 円 (+18.8%) ストップ高 本日終値
アルー <7043> 1,043円 +150 円 (+16.8%) ストップ高 本日終値
サスメド <4263> 713円 +100 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース