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【市況】株価指数先物【寄り前】 前場は膠着も、日銀会合通過後はアク抜けの動きへ


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 36650 +40 (+0.10%)
TOPIX先物 2554.5 +6.0 (+0.23%)
シカゴ日経平均先物 36650 +40
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 22日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウ、S&P500指数は連日で史上最高値を更新した。主要企業の決算発表が本格化するなか、引き続きハイテク株を中心に好業績が期待され、買い優勢の展開となった。エヌビディア<NVDA>が3日続伸し、連日で最高値を更新したほか、マイクロン・テクノロジー<MU>も買われた。また、12月の米景気先行指標総合指数が103.1と前月比0.1%低下し、市場予想(0.3%低下)を上回ったことで、米国経済はソフトランディングに向かうとの見方も下支えとなった。S&P500業種別指数は、テクノロジー・ハード・機器、運輸、商業サービス・用品が上昇した一方で、自動車・同部品、食品・飲料・タバコ、消費者サービスが下落した。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比40円高の3万6650円だった。日経225先物(3月限)は日中比10円安の3万6600円で始まり、その後は利食い優勢で、米国市場の取引開始後には3万6530円まで売られる場面も見られた。売り一巡後は3万6730円まで切り返したが、終盤にかけて伸び悩み、3万6650円と小幅な上昇でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。ナイトセッションで一時3万6730円まで買われたものの、日中の大幅な上昇に対する利食いが入りやすく、オプション権利行使価格の3万6500円から3万6750円辺りの狭いレンジでの推移だった。米国市場では決算期待によりNYダウ、S&P500指数が連日で最高値を更新しており、海外勢の関心は米国に向かいやすくなりそうだ。

 もっとも、米国では引き続きハイテク株中心に買われた流れから、東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する可能性が高い。日経225先物は上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σ(3万6850円)に沿った上昇を見せており、過熱を警戒しつつも押し目狙いのロング対応となろう。

 そのため、オプション権利行使価格の3万6500円から3万6875円のレンジを想定する。日中は中国市場の動向を睨む形となり、上海総合や香港ハンセン指数が引き続き弱い値動きで推移するようだと、高パフォーマンスを続ける日本株への中国マネーの流入観測が下支えとなりそうだ。

 また、本日は日銀の金融政策決定会合の結果待ちで、前場は手掛けづらくなりそうだが、能登半島地震が経済に与える影響を点検するうえで、マイナス金利政策は維持される公算が大きい。そのため、日銀会合が通過した後はアク抜け的な流れへ向かうことが見込まれる。

 VIX指数は13.19(前日は13.30)に低下した。支持線として機能する25日移動平均線(13.15)近辺に接近しており、同線を下回ってくるかが注目される。いったんはリバウンドをみせてくる可能性はありそうだが、明確に下回ってくると、ショートカバーを誘う展開が意識されやすい。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.36倍に上昇した。一時、昨年7月下旬以来の14.40倍まで上げている。いったんはNTロングの巻き戻しもありそうだが、ハイテク株物色が見込まれるなか、相対的に日経平均型優位の展開となり、昨年6月16日に付けた14.69倍を意識したトレンド形成となろう。

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