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【市況】トランプ氏、国境問題で保守派の要求を全て盛り込むべき

 トランプ前大統領は国境問題とウクライナに関する超党派の妥協案への望みを打ち砕こうとしている。今週のアイオワ州の共和党党員集会で勝利したばかりのトランプ氏が、自身の右派SNSであるトゥルース・ソーシャルに投稿し、国境と移民問題の変更に関する保守派の要求を全て盛り込むべきだと主張した。

 「侵略を阻止するために必要なあらゆるものを手に入れない限り、国境問題の協定を結ぶべきではないと思う」と投稿した。また、「ジョンソン下院議長が国境問題で完璧な協定を結んでくれると信じている」とも述べた。

 メキシコとの国境問題は、バイデン大統領がトランプ前大統領と比較して高い不支持率に直面している問題で、協定を結ぶことはバイデン大統領を政治的に有利にする可能性がある。今週発表されたABCニュース/イプソスの世論調査によると、バイデン大統領の国境問題への対応を支持する人は僅か18%だった。

 共和党のジョンソン下院議長は国境問題での交渉についてトランプ大統領に相談したと語ったが、前日にバイデン大統領と会談した後、妥協に前向きであることを示唆していた。

 トランプ氏の発言は、上院共和党指導者たちが民主党との合意への意欲を強めている中で飛び出した。共和党のマコネル上院院内総務は、ロシア侵攻に対するウクライナ支援推進派だが、来週予備投票を行うことで上院がこの問題を前進させれば、数日中に合意が成立すると語っていた。マコネル氏らは、いまこそ米国の亡命・国外追放法を改正する時だと主張している。

 トランプ氏が大統領に選出された場合、民主党がトランプ氏とそのような協定も結ぶことはあり得ない。仮に共和党が上下両院を支配したとしても、民主党は上院規則を利用して、トランプ氏が作成した移民法案を阻止することができるだろうと主張している。

出所:MINKABU PRESS

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