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【市況】NY株式:NYダウは231ドル安、利下げ期待が後退

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

米国株式市場は下落。ダウ平均は231.86ドル安の37,361.12ドル、ナスダックは28.41ポイント安の14,944.35で取引を終了した。

金融セクターの下げが重しとなり、寄り付き後、下落。航空機メーカー、ボーイング(BA)や携帯端末アップル(AAPL)の下落も相場を一段と押し下げ。空軍によるフーシ派に対する報復攻撃の報道で、地政学的リスクの上昇を受けた売りも強まった。また、連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が年内の利下げが可能だが迅速な利下げは必要ないと慎重な対応を支持したため大幅利下げ観測が後退。金利上昇に連れ下げ幅を拡大したのち終盤にかけて下げ止まり終了した。セクター別では、半導体・同製造装置が上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落。

半導体のエヌビディア(NVDA)は中国政府機関が同社製半導体を購入したとの報道が好感されたほか、アナリストが半導体セクターで人工知能(AI)関連事業の成長に楽観的な見解を示したため上昇。同業のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMDも買われた。電子設計自動化ソリューション提供会社のシノプシス(SNPS)はソフトウエア会社のアンシス(ANSS)を340億ドルで買収すると発表し、上昇。アンシス(ANSS)は売られた。金融のゴールドマン・サックス(GS)は第4四半期決算で株式トレーディング部門の大幅増収がけん引し、収入が予想を上回り、上昇。一方、モルガン・スタンレー(MS)は第4四半期決算でウェルス事業の利益率が低水準の伸びに引き続きとどまる可能性が懸念されたほか、他事業も振るわず、下落。

携帯端末のアップル(AAPL)は中国でアイフォーンの小売価格を引き下げたことを受け、需要鈍化懸念が広がったほか、最高裁がアップストアを巡るエピックとの訴訟で同社の上訴を退けたことが嫌気され売られた。航空会社のボーイング(BA)はアナリストの投資判断引き下げで、下落。格安航空会社のスピリット(SAVE)は同業ジェットブルー・エアウェイズ(JBLU)による買収計画について、ボストンの連邦地方裁判所が競争が損なわれ、航空運賃引き上げにつながるとして認めない判断を下したため大幅安。ジェットブルー(JBLU)は買われた。オンライン決済のペイパル(PYPL)はアナリストの投資判断引き下げで下落。

自動電子ブローカーのインタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)は取引終了後に四半期決算を発表。1株利益が予想を下回り、時間外取引で売られている。


(Horiko Capital Management LLC)

《ST》

 提供:フィスコ

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