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【特集】エムアップ Research Memo(5):コロナ禍においても音楽配信は順調に拡大。ライブ・コンサート市場も回復傾向

エムアップ <日足> 「株探」多機能チャートより

■業界環境

エムアップホールディングス<3661>が属する音楽やアーティスト関連の市場動向に目を向けると、2019年までは堅調に推移してきた。特に、音楽配信では、ストリーミングサービスの利用が急拡大するとともに、ライブ・コンサート市場も拡大傾向にあった。ただ、コロナ禍の影響を受けた2020年については、販売延期等により音楽ソフトの生産金額が減少した一方、音楽配信の販売金額は自宅等でのストリーミングサービスの利用増加により拡大し、明暗が分かれる結果となった。2021年及び2022年についても、音楽ソフトの生産金額が低調に推移する一方、音楽配信の販売金額は高水準を維持してきた。2023年に入ってからは音楽ソフトの生産金額(上半期)が1,169億円(前年同期比20.2%増)に持ち直すとともに、音楽配信も引き続き好調であり、根強い音楽需要に支えられ市場は拡大している※。

※出所:(一社)日本レコード協会


また、ライブ・コンサート市場についても、コロナ禍により多くのライブ・コンサートが中止・延期となったことから、2020年の公演回数は大幅に減少するとともに、収容人数の制限等も重なり動員数は大きく落ち込んだ。2021年に入ってから公演回数は大きく回復し、コロナ禍前(2019年)の約80%にまで戻ってきた一方、動員数は収容人数制限による影響が残りコロナ禍前の約45%にとどまった。もっとも、2022年に収容人数制限が緩和されたことで大規模会場の公演が本格的に再開されると、公演数ではコロナ禍前を上回る水準に達し、再び成長軌道へと回帰してきた※。

※出所:(一社)コンサートプロモーターズ協会

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《AS》

 提供:フィスコ

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