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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「最高値を目指す2024年」

株式評論家 富田隆弥

 2023年「卯年」の株式市場も間もなく幕を閉じ、焦点は2024年「辰年」に移る。今回はチャートをベースに新年相場を展望しておくが、格言に「卯跳ねる」→「辰巳天井」とあるので楽しみである。

◆二段上げに準備着々

 まず、2023年の日経平均株価を振り返ると、大発会(1月4日)に安値2万5661円を付けて浮上し、4月新年度入りから上昇ピッチを早めて6月に3万3700円台へ乗せた。ほぼ1年以上続いたもみ合い(2万5500円~2万8500円台)を4月に上放れて上昇を加速させたことが、週足チャートから見て取れる。

 だが、6月に3万3772円で高値を付けた後は、3万0500円~3万3800円のレンジでおよそ半年以上もみ合いを続けている。ただ、大きく上放れた後のもみ合いは悪いものではない。次の上昇に備えた値固め(踊り場)と見ることできるので、上放れは“新年のお楽しみ”だ。

◆V波3万7057円、N波3万8598円

 6月から描いた往来の上限は3万3800円台で、その厚い節を抜くと週足チャートは「二段上げ」に動き出すことになる。年前半の上げ幅が8111円で、10月安値の3万0487円までの調整幅が3285円。これらの値幅から二段上げの上値を予測すると、「V波(倍返し)3万7057円」「N波(10月安値+年前半の上げ幅)3万8598円」となり、あの1989年の史上最高値「3万8957円」にぐっと近づき、最高値更新への期待も膨らむ。その意味で11月に付けた年初来高値「3万3853円」を抜くことが、まず新年相場におけるポイントになる。

◆1月は中旬安→節分天井

 週足チャートを見れば、6月の高値期日(12月19日)も明け、二段上げへの準備は万端で、新春早々に動き出す可能性もある。ただ、年末に為替(ドル円)が円高方向に振れていることや、NYダウなど米国主要指数がクリスマスにかけて華々しく上げたことで、1月早々は調整する可能性もある。新春アノマリー(経験則)には1月中旬まで調整を入れ、そのあと切り返して“節分天井”に向かうというものがある。1月はその辺りの動きを一つイメージしながら、あとはいつ「二段上げ」に動き出し、そしてどこで最高値を捉えるのかを楽しみに注目していきたい。

 新年の注目株については、1月2日に配信予定の「富田隆弥のチャート倶楽部2024スペシャル」でご紹介する。 

※本記事が年内最後の「CHART CLUB」となります。皆さま、よい年をお迎えください。 【富田隆弥】

(12月21日 記、次回更新は2024年1月2日9時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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