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【市況】株価指数先物【寄り前】 過熱を冷ます調整で押し目狙いのロング対応


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 33050 -550 (-1.63%)
TOPIX先物 2317.0 -28.5 (-1.21%)
シカゴ日経平均先物 33050 -550
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。短期的な過熱感から利益確定の動きが強まった。12月の米消費者信頼感指数(コンファレンスボード)は110.7に上昇し、改定値(101.0)から改善したほか、11月の中古住宅販売件数が予想外に増加したことを受けて、NYダウは一時プラスに転じる場面も見られた。ただし、前日まで9営業日続伸で1500ドルあまり上昇していたこともあり、クリスマス休暇入りを前に利益確定に向かわせたようだ。

 また、紅海周辺で商船攻撃を繰り返すフーシ派が、米国がイエメンを攻撃すれば米軍艦を標的にすると報じられ、地政学リスクの高まりも利食いのきっかけになったとみられる。S&P500業種別指数はメディアのみが上昇し、自動車・同部品、半導体・同製造装置、運輸、食品・飲料・タバコ、公益事業の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比550円安の3万3050円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比20円安の3万3580円で始まり、直後に付けた3万3600円を高値に軟化し、3万3430円~3万3590円辺りで保ち合いが続いた。終盤にかけてレンジを下放れると、下へのバイアスが強まり3万3050円まで下げ幅を広げ、ナイトセッションの安値で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開が見込まれる。日経225先物は直近2日間で1000円上昇し、これに対する半値押しといったところであり、25日移動平均線や節目の3万3000円辺りでの底堅さがみられれば、過熱を冷ます形での調整といった見方に向わせよう。朝方はインデックスに絡んだ裁定解消から下へのバイアスが強まるだろうが、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたい。

 また、マイクロン・テクノロジー<MU>は、取引終了後に発表した決算で一株利益が予想を上回ったことが好感され、時間外取引で5%弱の上昇を見せている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株などを下支えする可能性がありそうだ。

 日経225先物は前日の上昇でボリンジャーバンドの+1σを突破し、一時3万3750円まで買われた。11月20日の高値3万3770円に迫り、3万3800円辺りで推移している+2σ水準に接近したことで、いったんは利食いが入りやすいところであろう。ナイトセッションの急落でセンチメントを冷ます格好ではあるが、25日線水準から-1σの3万2740円辺りでは、押し目狙いのロング対応としておきたい。

 そのため、オプション権利行使価格の3万3000円を中心とした上下の権利行使価格である3万2750円~3万3250円での推移を想定。3万3000円辺りで底堅さがみられる局面では、3万3000円~3万3500円のレンジとなろう。

 VIX指数は13.67(前日は12.53)に上昇した。ボトム圏からの上昇により、足もとで上値抵抗線として機能していた25日線を突破した。依然としてボトム圏での推移ではあるが200日線が位置する16.06辺りを捉えてくるようだと、利益確定の動きが強まってくる可能性がありそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.32倍に上昇した。一時14.34倍と8月以来の水準まで上昇してきた。方向性としては6月半ばに付けた14.69倍をターゲットとしたトレンドとなるが、本日についてはNY原油先物相場の上昇から資源株などが買われやすく、相対的にTOPIX型優位と考えられ、いったんNTロングのリバランスが入りやすい。ただし、200日線を上回っての推移が継続するようなら、押し目ではNTロングの組成に向かわせよう。

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