【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):クミアイ化、エニーカラー、笑美面
クミアイ化 <日足> 「株探」多機能チャートより
クミアイ化学工業<4996>は急落、一気に年初来安値を更新した。14日の取引終了後に24年10月期業績予想を発表。売上高を前期比3.7%増の1670億円とした一方、営業利益を同14.8%減の120億円とこれまで続いてきた増益トレンドが途切れる見通しを示し、これを嫌気した売りが出た。配当予想も前期比17円減の28円とした。同時に発表した23年10月期決算は、売上高が前の期比10.8%増の1610億200万円、営業利益が同11.2%増の140億8900万円だった。販売価格の改定や円安が寄与した。あわせて、26年10月期を最終年度とする新中期経営計画を発表した。最終年度に売上高1850億円、営業利益160億円を目指す。
■ANYCOLOR <5032> 3,170円 -500 円 (-13.6%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
ANYCOLOR<5032>が大幅安。14日の取引終了後に5~10月期決算を発表し、売上高は前年同期比29.4%増の154億8700万円、営業利益は同50.4%増の64億8200万円だった。大幅な増収増益となり通期計画に対する進捗も順調に推移したものの、大きなサプライズ感はなく目先利益確定売りが先行する形となっている。VTuberグループ「にじさんじ」に所属するVTuber数が増加したほか、オフィシャルストアやファンクラブなどを利用する際に必要となるID数が伸びた。海外事業のVTuber数も増加した。通期の増収増益見通しに変更はない。
■笑美面 <9237> 1,777円 +300 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
笑美面<9237>がストップ高。同社はシニアホームの紹介サービスを手掛ける。14日の取引終了後、23年10月期の単体決算発表にあわせ、24年10月期の業績予想を開示。今期の営業収益は前期比61.1%増の13億1100万円、経常利益は同79.5%増の1億7500万円と大幅な増収増益を計画しており、評価されたようだ。シニアホームの増設の潮流を背景に、紹介事業者のニーズは順調に拡大すると予想。積極的に採用を進めてきたコーディネーターの本格稼働と生産性の改善も見込む。23年10月期の営業収益は前の期比33.6%増の8億1400万円、経常利益は同4.2倍の9700万円だった。
■デリバリコン <9240> 474円 +80 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
デリバリーコンサルティング<9240>はストップ高。14日の取引終了後に発表した第1四半期(8~10月)連結決算が、売上高6億7400万円(前年同期比32.7%増)、営業利益7900万円(同4.6倍)、純利益5700万円(同10.9倍)と大幅増益となり、上期計画の営業利益100万円を上回って着地したことが好感された。クライアントのデジタルプラットフォーム構築のハブとなるDXパートナーとして、パートナーシップとマーケティングの強化を進めたことが、顧客基盤を拡大し受注を伸ばすことにつながった。なお、24年7月期通期業績予想は、売上高26億5200万円(前期比21.1%増)、営業利益1億3100万円(同2.5倍)、純利益9200万円(同3.2倍)の従来見通しを据え置いている。
■中央ビルト工業 <1971> 628円 +100 円 (+18.9%) ストップ高 本日終値
中央ビルト工業<1971>は急騰。14日の取引終了後、旭化成<3407>傘下の旭化成ホームズがビルト工に対し、完全子会社化を目的にTOBを実施すると発表。TOB価格を1株750円としており、これにサヤ寄せする格好となった。旭化成ホームズは現在、ビルト工株の3割強を所有している。買い付け予定数は158万1093株(下限79万7400株、上限設定なし)、買い付け期間は12月15日から2024年2月1日まで。TOB成立後に同社株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は14日付で監理銘柄(確認中)に指定した。
■サーキュレーション <7379> 772円 +100 円 (+14.9%) ストップ高 本日終値
サーキュレーション<7379>が大幅高。同社は14日取引終了後、内閣府の令和5年度「データ連携基盤を活用した地域DX事業におけるデジタルサービスの実装手法等に関する調査研究」内で実施する「DX人材のチーム組成及び地域への派遣業務」を受託したと発表。これが材料視されたようだ。同社は、自治体が主導する地域のデジタルトランスフォーメーション(DX)事業に対し、異なるスキル・経験・属性を持つDX人材複数名によるチームを組成し、派遣及び支援を行うことで、自治体における必要な人材要件の定義の仕方、適切な外部人材の関わり方、ステークホルダーへの関与・支援の在り方やマネジメント方法に関する調査を行い、地域へのDX人材チーム派遣モデルの確立を目指すとしている。
■Pアンチエイ <4934> 1,036円 +122 円 (+13.4%) 本日終値
プレミアアンチエイジング<4934>が急反発。14日の取引終了後に発表した第1四半期(8~10月)連結決算で、営業損益が3500万円の赤字(前年同期2億4400万円の赤字)と赤字幅が縮小し、上期計画の8億円の赤字を上回って着地したことが好感された。売上高は52億6400万円(前年同期比28.8%減)だった。新たに子会社のベネクスを通じて行っているリカバリー事業の売り上げが加わったものの、アンチエイジング事業で「デュオ」「カナデル」の苦戦が続いた。一方、競合の出稿増に伴う顧客獲得環境の悪化で広告投資が減少したことで、営業損益は改善した。なお、24年7月期通期業績予想は、売上高260億円(前期比1.5%減)、営業利益1億円(前期6億1100万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。
■Fインタ <7050> 1,948円 +212 円 (+12.2%) 本日終値
フロンティアインターナショナル<7050>が続急伸した。14日の取引終了後、24年4月期第2四半期累計(5~10月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0.3%減の83億100万円、最終利益は同19.0%減の5億4100万円と減収減益だった。一方、直近3カ月間となる8~10月期は売上高が同35%、最終利益が同53%の大幅な増収増益となっており、業績の持ち直しを期待した買いを集めたようだ。プロモーション事業で8~10月期に大型案件の実施が重なった。人流が回復するなかで案件の適切な実施も奏功し、5~7月期の出遅れを取り戻した。
■JEH <5889> 1,235円 +128 円 (+11.6%) 本日終値
Japan Eyewear Holdings<5889>が急反発。14日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算が、売上高96億8900万円(前年同期比27.8%増)、営業利益26億8000万円(同85.0%増)、純利益14億円(同8.2倍)と大幅増益となったことが好感された。新型コロナウイルス感染症の感染者数減少や5類への分類変更、22年10月の入国者数上限撤廃などにより店舗売り上げが順調に推移しており、金子眼鏡の既存店売上高が前年同期比27.9%増、フォーナインズの既存店売上高が同26.4%増と伸長した。また、費用支出の見直しや販売価格改定の効果も寄与した。なお、24年1月期通期業績予想は、売上高130億9000万円(前期比22.1%増)、営業利益35億4100万円(同59.1%増)、純利益18億9700万円(同6.5倍)の従来見通しを据え置いている。
■ケイブ <3760> 1,204円 +108 円 (+9.9%) 本日終値
ケイブ<3760>が後場急伸。同社子会社のでらゲーはきょう、テレビ朝日(東京都港区)と共同開発した新規プロジェクト「メテオ(仮)」を24年夏から提供を開始すると発表。あわせて正式ゲームタイトルを「メテオアリーナ」に決定したことも発表。これは「すぐに遊べて、ずっと遊べる」をコンセプトに開発した「パーティー×シューター」ゲームで、テレビ朝日ならではのさまざまな展開を予定しているという。
株探ニュース