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【経済】【クラファン・優待】フレッシュペットフードなど3事業 「ペットの総合ウェルネスカンパニー」を目指すPETOKOTO募集開始

 フレッシュペットフードの企画販売などペット関連事業を展開する株式会社PETOKOTO(東京都新宿区)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集しています。

・ 普通株式型
・ 目標募集額:3000万円、上限募集額:9990万円
・ VC出資実績あり
・ 事業会社/CVC出資実績あり
・ エンジェル出資実績あり
・ エンジェル税制あり(優遇措置B)
・ 株主優待あり:ペトコトフーズ全商品 単品購入5,000円分クーポンなど
・ みなし時価総額:29億7241万6240円
・ 類似上場企業:日本動物高度医療センター <6039> [東証G]、ペットゴー <7140> [東証G]、はごろもフーズ <2831> [東証S]、エコートレーディング <7427> [東証S]
※「みなし時価総額」はミンカブ編集部が「発行済み株式数×募集株式の払込金額」により試算

ミッション「ペットを家族として愛せる世界へ」

 PETOKOTO は、栄養価が高く高品質な「フレッシュペットフード」の企画販売、保護犬・保護猫マッチングサイト、飼い主向け情報サイトの3事業を展開するスタートアップです。

 フレッシュペットフードはサービス開始3年で売上12倍超に成長し、定期購入継続率は約94%。マッチングサイト、情報サイトは月間計約450万PV、関連SNSフォロワー数は計約20万、ユーザーIDは約10万件で、「日本最大級のペットコミュニティ」(同社)となっています。

 「ペットを家族として愛せる世界へ」をミッションに、今後は「医療」「保険」「旅行」などへと事業を多角化させ、ペットライフの質を最大化させる唯一無二のプラットフォームとなることを目指しています。

ペットフード事業を軸に「ペットの総合ウェルネスカンパニー」へ

 家族の一員として犬や猫を迎えるペットの「家族化」が進み、家族向けとしての高品質な商品・サービスが注目されていることで日本のペット市場は成長。2021年度の市場規模は約1兆7187億円となっているそうです。

 日本の犬猫の飼育総数は15歳未満の子どもの数より多く、4世帯に1世帯が犬か猫を飼っている計算だといいます。「ペットは決してマイナーな存在ではなく、現代の暮らしや社会における重要なファクターとなりつつあります」(同社)。

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(出典:イークラウド)

 一方、ペット産業には深刻な課題も残っており、野外繁殖、飼育放棄、多頭飼育崩壊などが理由で、殺処分は年間1.4万頭を超過。流通過程における劣悪な飼育環境が理由で、命を落とす犬猫もいるそうです。

 同社の大久保泰介代表はもともと、ペットに苦手意識があったそうですが、パートナーと暮らしていた愛犬との同居をきっかけに、彼らの豊かな感情や愛情を肌で感じ、社会課題が残るペット産業の変革を決意したといいます。

 同社は現在、主に3つの事業を運営しています。

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(出典:イークラウド)

 審査制の保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI」(お結び)では、全国約280の保護団体とともに新しい家族を結び、適切な飼育の啓発に取り組んでおり、ペットライフメディア「ペトコトメディア」では、獣医師などペットの専門家とともに信頼できる最新の情報を発信しています。

 その上で、「エサ」ではなく「ごはん」と呼べる品質と体験をつくるフレッシュペットフード「ペトコトフーズ」の企画販売で事業を拡大させています。

 「PETOKOTOはペットフード事業の収益力を原動力に、ペットの総合ウェルネスカンパニーとなることを目指しています。『出逢い』から、日々の暮らしを支える『情報』、そして、健康に重要な『食』。家族の一員としてペットに寄り添う日々を提供することが社会課題の解決にも結びつく。そうしたサービスの実現を目指しています」(同社)

PETOKOTOの3事業

【フード事業】

 「国産」「保存料無添加」「獣医師開発」のフレッシュペットフード「ペトコトフーズ」を提供しています。

 原材料は、季節に合わせて全国各地の生産者から仕入れた新鮮な食材を使用。人間の食品と同等レベルの衛生環境基準を満たした製造委託先の国内工場で製造しており、スチーム加熱と急速冷凍で、旨み、香り、栄養素をキープしているといいます。

 レシピは、世界で約90人しかいない栄養学専門の獣医師が開発しており、高い栄養基準を満たした完全栄養食と言えるそうです。

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(出典:イークラウド)

 ドライフードとは異なり、水分量が多く(70%程度)、消化吸収や食いつきに優れており、健康なパートナー(ペット)はもちろん、食べない、飽きやすい、肥満が気になるなどのパートナーにもおすすめだといいます。

 2020年の販売開始初年度で、各種フードで最速の累計販売数1000万食を突破し、現在は1日約2万食を提供。フードへの食いつき率は約95%、満足度は約93%、定期購入継続率は約94%となっています。

 購入時、年齢や体重などパートナーの10のデータをサイトに入力することで、最適カロリーを算出し、1日の食事量やペトコトフーズの購入量を提案。パッケージは名前入りで、特別感があります。

 また、契約者特典として、社内の獣医師による365日の緊急相談窓口を用意しており、急な体調の変化があった場合など、身近な相談先として頼れる存在を目指しています。

 ペトコトフーズは、質の良い「高付加価値商品」を、企画から販売まで一貫して行う「D2C」で提供することで高い利益率を実現しているそうです。

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(出典:イークラウド)

 平均限界利益率(※)は約40%で、2022年の全業種中央値28.0%、食料品中央値26.7%を上回っており、これは、米国の高級ペットフード企業、フレッシュペット<FRPT>(時価総額約5000億円)の36~40%と同等だといいます。

(※)限界利益率:売上高に占める限界利益(売上高から変動費を除いた利益)の割合。限界利益率が高いほど手元に利益が残りやすく、固定費の回収力が高い(同社注)

 ペトコトフーズでは、形が悪いだけで廃棄されてしまう規格外の農産品を有効活用しているほか、品質に問題のない非売品(ラベルずれなど)や返品されたフードを保護団体に寄付。また、売上の一部を保護団体に寄付し、パッケージには環境配慮型の梱包材を採用しています。

【保護犬猫マッチング事業】

 OMUSUBIは、迎えたい人と保護犬猫を結ぶことで殺処分問題の解決につなげることをミッションとしています。

 全国約280団体が登録するなど審査制マッチングサイトで国内最大級の規模で、実際に犬猫に触れ合える譲渡会情報も掲載されているそうです。

 「相性度診断機能」では、迎えたい人のライフスタイルや好みなど6つの質問に答えることで、2000件以上の保護犬猫との相性度を表示。データを活用した相性度診断により、希望者が現れにくい中大型犬や高齢の犬猫の譲渡も推進しています。

 「OMUSUBIを、新しい家族に安心して出会える場所にすることで、保護犬猫と迎えたい人が一生の家族として結ばれるためのお手伝いをします」(同社)

【情報メディア事業】

 ペトコトメディアでは、ペットライフに関する3000以上の記事や動画コンテンツを発信しています。

 獣医師の認定医や専門医、トレーナー、トリマーなどと協働し、専門性が高くペットの健康管理に役立つ情報を発信しており、利用者は月間約120万人となっています。

 OMUSUBIとペトコトメディアは現在、サイト上の広告収益や一部利用者からの運営支援金、ペトコトフーズやペトコトメディアへの送客、タイアップで収益化を図っており、さらなる事業拡大に向けて、フード事業とメディア事業との連携などを計画しています。

2023年9月期は売上4.1億円を見込む

 同社は、サービス開始3年で売上12倍超に伸長しているペトコトフーズを成長の軸に、2023年9月期の売上見込みは約4.1億円、前年同期比約38%増と好調に推移しているそうです。

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(出典:イークラウド)

 顧客獲得単価(CPA)、顧客生涯価値(LTV)も向上しており、顧客1人あたりの採算性を示す「ユニットエコノミクス」は大きく伸長。平均解約率も改善しており、定期購入の「一時停止」を含む解約率は直近で6.3%、一時停止を除く完全解約率は1.6%となっています。

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(出典:イークラウド)

 2022年10月、ペット専門店のイオンペット、グリーンドッグなど実店舗での販売を開始し、取り扱い店舗数は200店舗を超過。イオン、セブン-イレブンなどのマス店舗などにも販路が拡大しつつあり、ペットの「エサ」ではなく「家族のごはん」としての認知度が着実に高まっているそうです。

顧客データを生かして、ユーザーごとのサービスを強化へ

 OMUSUBIとペトコトメディアの2サイトは月間計約450万PV、ペトコトフーズも含んだ関連SNSのフォロワー数は計約20万人で、ペトコトフーズの顧客の4割が自社メディアからの流入だといいます。

 ペトコトフーズの顧客獲得コスト(CAC)は競合の約2分の1と、自社メディアによる顧客とのタッチポイントの存在が優位性につながっているそうです。

 OMUSUBI、ペトコトメディア、ペトコトフーズのすべての顧客データは「PETOKOTO ID」で一元管理しており、すでに約10万IDの属性データや行動データが蓄積。今後はこのデータに基づき、獣医師や管理栄養士によるオンラインサポートなど、ユーザーにカスタマイズされたサービスの提案を強化する計画です。

フレッシュペットフードへの転換トレンドが追い風

 家族の一員としてのペットに対する愛情の高まりを背景に、各国で、より健康的で嗜好性の高いフレッシュペットフードが注目されているそうです。

 米国では、フレッシュペットフードが理想的な食事であるとの考えから、フレッシュペットフード市場は2020年に約6866億円規模に。2020年~2025年に前年比20~26%の成長を続け、2025年には約2兆円規模に拡大する見込みだといいます。

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(出典:イークラウド)

 同社も、ドライフードからフレッシュペットフードへの転換のトレンドを取り込むことで、売上を拡大していく計画です。

 2022年のペットフード市場は約4227億円と推計されており、同社の現時点でのターゲット市場は同じく4227億円。コアターゲット市場は、ペットフード市場からサプリメントやおやつを除いた主食分の3300億円です。

 主食の中でも、フレッシュフードカテゴリの2023年から2027年までの年平均成長率は25.7%と見込まれており、ペット主食市場も3300億円を超えてさらに大きくなると見込んでいます。

今後の成長に向けて

 同社はまずは足元で、フード事業の拡大を目指しています。

 ペトコトフーズの認知度向上に向けて試食機会を増やす計画で、デジタルマーケティングの強化や、保護団体・動物病院などでの商品案内、お友達紹介制度の強化などを行うとともに、小売店での販売も増やす予定で、卸事業者とのネットワーク構築や専用のリース冷凍庫の開発などに取り組むとしています。

 また、世界的に権威のある獣医師とともにサプリやおやつなどの新商品を開発する計画で、2023年7月、四国産若鶏や青森県産りんごを使用したフリーズドライ製法のおやつの販売を開始。引き続き、ペトコトフーズなどで蓄積したデータを元に迅速な商品開発を進め、併せ買いによる顧客単価の向上を促したい考えです。

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(出典:イークラウド)

 同社はペット市場について、中間層の拡大などを背景にアジアを中心に急成長すると考えており、食や医療への信頼が高いという日本発企業の強みを生かし、海外進出も視野に入れています。

 2024年に既存株主の楽天台湾モールに出店し、ECのメイン市場を決める計画です。小売店については、既存株主のネットワークを活用して、シンガポール、台湾などで検証し、タイ、中国など市場の大きい国にも進出する予定です。

 さらに、ペットの一生に寄り添うプラットフォームを構築し、「ペットウェルネスカンパニー」へと事業を拡大させる計画です。

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(出典:イークラウド)

 現在、OMUSUBI、ペトコトメディア、ペトコトフーズを通じて「出逢い」「情報」「食事」を提供していますが、今後は「健康な長生き」を軸に「医療」「保険」「看取り」領域への、「楽しさの提供」を軸に「旅行」「住宅」領域への事業拡大を視野に入れています。

 特にニーズが大きい医療領域には、2024年から進出し、オンラインクリニックや医薬品ECのサービスを開始する考えです。

 旅行領域ではすでに、資本業務提携先であるJR東日本スタートアップや楽天、ホテル運営大手とペットツーリズムにおける共同の取り組みの実績があり、保険、住宅領域でも大手企業と協議しています。

 また、OMUSUBI、ペトコトメディア、ペトコトフーズで蓄積されたPETOKOTO IDを基に、ユーザーごとの最適なタイミングでのサービス利用を提案していくほか、来年には専用アプリのリリースを見込んでいます。

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(出典:イークラウド)

株主構成

 同社は、以下のベンチャーキャピタルや事業会社、エンジェル投資家などから出資を受けています(一部)。

・ニッセイ・キャピタル10号投資事業有限責任組合、ニッセイ・キャピタル11号投資事業有限責任組合(ニッセイ・キャピタル株式会社)
・T&Dイノベーション投資事業有限責任組合(Spiral Innovation Partners有限責任事業組合)
・CA Startups Internet Funds2号投資事業有限責任組合(株式会社サイバーエージェント・キャピタル)
・ベガコーポレーション <3542> [東証G]
・丸井グループ <8252> [東証P]
・セレス <3696> [東証P]
・西川順(株式会社エウレカ創業者)※資産管理会社を通じての投資
・徳井義実(タレント・俳優)

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・日本動物高度医療センター <6039> [東証G]
・ペットゴー <7140> [東証G]
・はごろもフーズ <2831> [東証S]
・エコートレーディング <7427> [東証S]

株主優待

■10万円コース:ペトコトフーズ全商品 単品購入5,000円分クーポン1枚
■20万円コース:同2枚
■30万円コース:同3枚
■50万円コース以上:同4枚、久保泰介代表オンラインミートアップ、ファンイベント実施時の優先招待
■全てのコース共通:ペトコト社員とのオンラインミートアップ

発行者・募集情報

商 号:株式会社PETOKOTO
所在地:〒160-0003 東京都新宿区四谷本塩町2番8号
URL:https://corp.petokoto.com/
代表者:大久保泰介
資本金:87,666,740円
発行可能株式総数:1,973,638,984株
         普通株式 1,732,800,000株
         A種優先株式 13,284,800株
         B種優先株式 19,388,588株
         C種優先株式 38,988,000株
         D種優先株式 28,726,936株
         E種優先株式 60,308,660株
         F種優先株式 80,142,000株
発行済株式総数:295,240,240株
        普通株式 101,368,800株
        A種優先株式 13,284,800株
        B種優先株式 19,388,588株
        C種優先株式 36,963,512株
        D種優先株式 28,726,936株
        E種優先株式 58,975,848株
        F種優先株式 36,531,756株
調達前時価総額:2,952,402,400円
設立年月日:2015年3月23日
決算期:9月
※2023年11月22日開催の臨時株主総会で決議された第三者割当によるF種優先株式の発行について、2023年11月30日付で払込が実行された場合、資本金は97,673,660円、発行済株式総数は297,241,624株、うちF種優先株式は38,533,140株、調達前時価総額は2,972,416,240円となる。

募集株式の数(上限):普通株式 9,990,000株
募集株式の払込金額:1株当たり 10円
申込期間:2023年12月4日(月)~12月15日(金)
※上記申込期間のうち募集期間は12月4日~12月14日。早期終了の場合、予定した申込期間の最終日よりも早く、申し込みの受付を終了することがある。

払込期日:2023年12月29日(金)
目標募集額:3,000万円
上限募集額:9,990万円

投資金額のコース及び株数
10万円コース(10,000株)
20万円コース(20,000株)
30万円コース(30,000株)
50万円コース(50,000株)
特定投資家向けコース
100万円コース(100,000株)
200万円コース(200,000株)
300万円コース(300,000株)
500万円コース(500,000株)
1,000万円コース(1,000,000株)

資金使途
①調達額3,000万円(目標募集額)の資金使途
広告宣伝費:1,400万円
人件費・人材採用費:1,006万円
手数料:594万円

②調達額6,500万円の資金使途
広告宣伝費:3,000万円
人件費・人材採用費:2,287万円
手数料:1,212万円

③調達額9,990万円(上限募集額)の資金使途
広告宣伝費:3,300万円
人件費・人材採用費:2,458万円
新規事業への投資:2,500万円
手数料:1,731万円

■連絡先
連絡先:株式会社PETOKOTO
03-6555-2833

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、イークラウドの下記ページをご覧ください。

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