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【材料】コスモHDが軟調、旧村上ファンド系の保有株売却で資本効率向上への圧力低下を懸念

コスモHD <日足> 「株探」多機能チャートより
 コスモエネルギーホールディングス<5021>が軟調。前週末1日の取引終了後、岩谷産業<8088>がコスモHDの株式を旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)などから取得したと発表した。シティ側と対立していたコスモHDは今月14日に買収防衛策の発動を諮るため、臨時株主総会を開く予定だった。市場では資本効率の向上に向けたコスモHDへの圧力が弱まるとの受け止めが広がり、売りが優勢となった。

 岩谷産はシティと南青山不動産(東京都渋谷区)、野村絢氏から、コスモHD株を約1740万株取得した。取得価格は1053億円で、岩谷産の持ち株比率は0.07%から19.93%に上昇。公正取引委員会の審査により、排除措置命令を行わないとの通知がなされた場合、シティから25万株を追加取得することを予定している。

 コスモHDと岩谷産はLPガスやLNG(液化天然ガス)などで取引関係があり、水素関連事業で協業を強化していた。岩谷産は株式取得によりコスモHDとの連携を深化させていく方針。株式取得に向け三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>傘下の三菱UFJ銀行から資金の借り入れを行った。岩谷産は24年3月期の連結業績予想への影響は精査中としている。

出所:MINKABU PRESS

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