【市況】株価指数先物【寄り前】 +1σまでの調整を経て、押し目狙いのロング対応
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32470 +200 (+0.61%)
TOPIX先物 2343.0 +12.5 (+0.53%)
シカゴ日経平均先物 32480 +210
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
7日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。足もとで予想を下回る経済指標の発表が相次いでいることから、米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げ観測が後退している。シカゴ連銀のグールズビー総裁やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁など米金融当局によるインフレを警戒する発言があったものの、米長期金利が低下したことを手掛かりに買われた。また、NY原油先物相場が7月以来の1バレル=77ドル台に低下し、200日移動平均線を下回ってきたことも下支えとなった。S&P500業種別指数は小売、耐久消費財・アパレル、ソフトウエア・サービスが上昇した一方で、エネルギー、素材、不動産が下落。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比210円高の3万2480円だった。日経225先物(12月限)は日中比30円安の3万2240円で始まり、3万2200円まで売られた。その後は3万2210円~3万2310円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上放れると、一時3万2530円まで買われる場面も見られた。買い一巡後は3万2400円~3万2530円辺りでのレンジ推移を継続し、3万2470円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まることになりそうだ。昨日の日経225先物は急ピッチの上げに対する過熱感が意識されやすいなか、利益確定に伴うロングを圧縮する動きが優勢だった。ナイトセッションで一時3万2200円まで売られたが、上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σ水準に接近した後に切り返しており、支持線として機能している。
+2σまでの上昇後の調整で+1σ水準まで下げたことから、過熱感は冷まされた格好である。+2σは3万2790円辺りまで上昇しており、バンドに沿ったリバウンドが意識されやすいだろう。週末のオプションSQに向けたリバランスが入りやすいなか、オプション権利行使価格の3万2500円を中心とした上下の権利行使価格である3万2375円~3万2875円辺りのレンジを想定し、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
VIX指数は14.81(前日は14.89)に低下した。日中は15.00辺りでの攻防を見せているが、7営業日連続で陰線を形成しており、方向性としては9月15日に付けた12.68辺りが目先的なターゲットとして意識される。そのため、戻りの鈍さが意識される局面においても、ショートは避けておきたいところである。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.84倍に上昇した。一時13.78倍に低下する場面も見られたが、終値では25日移動平均線を上回っている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの一角が弱い値動きだったものの、若干ながらTOPIX型の弱さが目立った格好である。本日もNY原油先物相場の下落を受けてエネルギー株などは軟調推移となることが見込まれるため、日経平均型優位となる可能性がある。そのため、週末のオプションSQに向けたNTショートのリバランスに伴う巻き戻しが入りやすいとみておきたい。
株探ニュース