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【経済】【クラファン】参加400社 “中古産業機械”特化のオンラインマーケットプレイス運営 Ekuipp、11月1日募集開始

 中古産業機械のオンラインマーケットプレイスを運営するEkuipp株式会社(東京都大田区)が、株式投資型クラウドファンディング(新株予約権型)による出資を募集します。申し込みは11月1日19時30分開始を予定しています。

・ 新株予約権型
・ 目標募集額:495万円、上限募集額:4032万円
・ VC出資実績あり
・ 事業会社/CVC出資実績あり
・ エンジェル出資実績あり
・ 3回目(1回目は2169万円、2回目は2097万円調達)
・ 類似上場企業:グッドスピード <7676> [東証G]、BuySell Technologies <7685> [東証G]、リネットジャパングループ <3556> [東証G]、レントラックス <6045> [東証G]、ツクルバ <2978> [東証G]

中古産業機械特化のオンラインマーケットプレイス「Ekuipp」

 Ekuippの松本悠利代表は大学院で物理学を学んだ後、地層解析機器メーカーに就職、原油探査機器の開発に従事しました。その後、国内最大級のファイナンシャルアドバイザリーで、国内外のM&A案件に関わる企業評価アドバイザリーサービスを経験しています。

 そうした中で、多くの産業機械が廃棄されていく状況に課題を感じ、使われなくなった機械を2次流通によって活用するため、2018年に同社を創業しました。

 同社は中古産業機械に特化したオンラインマーケットプレイス「Ekuipp(エクイップ)」を運営しており、機械の売却を検討しているユーザーは掲載料・登録料なしで出品し、買い手とマッチングすることができます。

 「Ekuipp」の主なプレイヤーである製造業では人手不足が深刻化しており、遊休資産(産業機械)の有効活用を求める供給サイド(工場)と、「安く手に入れたい」という需要サイド(バイヤー)双方のニーズが高まっているそうです。

 同社は、製造業の顧客を多数抱える金融機関との提携を強みに参加プレイヤーを獲得しており、現在、「Ekuipp」には約400社が参加し、随時約5000点の中古機械が出品。日本製機械の需要が高い東南アジアでの取引も活発化しているといいます。



前回からの進捗

 「Ekuipp」の拡張には出品数の拡大が必須である一方、産業機械の中古市場自体の認知度が課題となっているため、プル型のマーケティングを強化すべく、全国対応の「機械買取センター」を立ち上げています。

 「売りたい」「在庫整理をしたい」供給サイドに対して、ダイレクトな訴求と窓口を設けたことで問い合わせが増え、仕入れ強化につながったそうです。

 販売台数は東南アジアでの取引の好調もあり、2023年1月期は目標333台を上回る約410台、今期は約680台を見込んでいます。

 販売代理店数については、2023年1月期の目標203社を達成。さらに開拓すべく、多数の金融機関や事業会社と連携しているSaaS型ビジネスマッチングプラットフォームを活用して、地方金融機関との連携強化にも取り組んでいるそうです。

 しかし、直近の売上高は約1億円と、前回募集時に掲げた目標は未達となる見込みで、要因としては仕入れ台数を伸ばせなかったこと、取引単価が低い東南アジアでの販売が多くを占めたことが挙げられるといいます。

 一方、前年比では、前年度売上高の約1729万円から大きく増える見込みで、「『機械買取センター』や業務提携先からの仕入れも増加しており、取引を活性化させることで売上拡大に邁進します」(同社)。

遊休資産化した機械が経営圧迫

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(出典:FUNDINNO)

 同社によると、一般的にメーカーが販売する1次流通機械の場合、本体価格は数十万~数百万円と高額で、零細・中小企業にとって高いハードルがあるそうです。

 一方、製造業では人手不足が深刻化する中、技能人材の不在や定期的なメンテナンス、倉庫での管理コストなど、遊休資産化した機械が経営を圧迫するケースが増えているものの、産業機械の2次流通市場が十分に整備されていないため、機械の売却先を探すのが難しく、最終的に廃棄されるケースも少なくないといいます。

 売り手と買い手の最適なマッチングがなされず、買い手が必然的に高値で新品の機械を購入せざるを得ない現状が課題だとしています。

複数金融機関と連携、全国規模の仕入れ・販売網を構築

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(出典:FUNDINNO)

 中古産業機械に特化したオンラインマーケットプレイス「Ekuipp」は、マーケットプレイスの開発を専門とするシンガポール企業C2C PTE.LTD.と連携、製造業に特化した独自機能を備えているといいます。

 売り手企業は、必要な業者選定や書類作成などが不要で、最短3分で出品ができます。一方、買い手企業は、動作や精度などメンテナンスされた機械を新品よりも安価に購入できるそうです。

【タイトル】
(出典:FUNDINNO)

 同社は、マッチングにより成立した売買額の約15%と、メンテナンスなどの修理費用の約5%を受け取る形で収益化しています。

 同社は、多くの製造業を顧客に持つ城南信用金庫など複数の金融機関と連携し、全国規模の仕入れ・販売ネットワークを構築。金融機関の信用度は高く、売買成約率も高いそうです。

 また、「Ekuipp」では中古機械のマッチングだけでなく、株式会社浜屋との提携による買取り、リサイクル、リユースといったオプション提供が可能。同社は約1万社の国内買取業者とのネットワークを持ち、出品者獲得につながっているほか、同社が有する海外への販路も活用し、東南アジア・中国・インドへの海外展開を積極的に進めているといいます。

 「これまでの事業経験から、国内での需要や、国ごとにどんな機械の需要が高まっているのかといった知見を蓄積しています。買ってくれる先を把握していることで、仕入れさえできれば売り切ることができると自負しています」(Ekuipp)

今後の成長に向けて

(1)短期計画

 現在、仕入れ先は一定数確保できているものの、売上拡大に向けて、まだまだ増やしていく必要があるため、製造現場の多くが聞いているラジオCMを通じて認知度向上を図る計画です。

 海外輸出については、現状、中国、ベトナム、インドなどのアジア諸国が中心ですが、こうした国々からは「日本製」の評価が高く、今後もタイ、ミャンマー、フィリピン、マレーシアなど製造業が盛んなエリアを中心に東南アジア全土へ展開していきたい考えです。

 新たな取り組みとして、製造業が盛んな自治体と地域活性に向けた連携も模索していくとしています。

(2)中長期計画

 現在、出品者から要望が多いのが「商品の値付け」だといいます。産業機械の中古市場が未成熟なため、適正な価格設定に迷うそうですが、「Ekuipp」での売買履歴をデータベースに、成立確度が高い価格設定をAIが推奨する機能の開発を進めています。

 現在、「Ekuipp」で多く取引されているのが「工作機械」だといいますが、今後はプレス機、ローラー機など取扱レンジを増やし、マーケットプレイスの規模を拡大していく計画です。

(3)将来のExitはIPOを想定

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(出典:FUNDINNO)

(4)2029年に機械販売台数約2万1000台を計画

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(出典:FUNDINNO)

株主構成

 同社は以下のVC、事業会社、エンジェル投資家などから出資を受けています。

・株式会社浜屋
・株式会社ユーズドネット
・SOLTEC INVESTMENTS PTE.LTD.
・しらうめ第1号投資事業有限責任組合

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・グッドスピード <7676> [東証G]
・BuySell Technologies <7685> [東証G]
・リネットジャパングループ <3556> [東証G]
・レントラックス <6045> [東証G]
・ツクルバ <2978> [東証G]

発行者・募集情報

■募集新株予約権の発行者の商号及び住所、資本金等
Ekuipp株式会社
東京都大田区西蒲田六丁目32番11号
資本金:26,000,000円(2023年10月5日現在)
発行済株式総数:1,150,000株(同)
発行可能株式総数:5,000,000株
設立日:2018年3月7日
決算日:1月31日

■本新株予約権の発行者の代表者
代表取締役 松本悠利

■本新株予約権の数(以下の個数を上限とする)
4,032個

■本新株予約権の払込金額
1個あたり 10,000円

■投資金額のコース及び個数
90,000円コース(9個)
180,000円コース(18個)
270,000円コース(27個)
360,000円コース(36個)
450,000円コース(45個)
900,000円コース(90個)
1,800,000円コース(180個)
2,700,000円コース(270個)
3,600,000円コース(360個)
4,500,000円コース(450個)
9,900,000円コース(990個)
※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、450,000円コース(45個)までしか申し込みできない。特定投資家口座からの申し込みの場合、9,900,000円コース(990個)を上限とする。

■申込期間
2023年11月1日~11月15日

■目標募集額
4,950,000円(上限募集額 40,320,000円)
※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は32,220,000円とする。

■払込期日
2023年12月8日

■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額495万円を以下の目的に充てる予定。
広告宣伝費 413万円
手数料 81万円

・上限募集額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額3,537万円(目標募集額495万円と上限募集額4,032万円との差額)を以下の目的に充てる予定。
広告宣伝費 1,019万円
開発費 1,933万円
手数料 583万円

■連絡先
Ekuipp株式会社
電話番号:050-3199-1618
メールアドレス:admin@ekuipp.com

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

〈売上前期比6.5倍見込み〉中古の産業機械マーケットプレイス。アジア諸国まで展開加速していく「Ekuipp」

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