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【市況】ダウ平均は続伸 ただ、3カ月連続の月足陰線=米国株概況

NY株式31日(NY時間16:21)
ダウ平均   33052.87(+123.91 +0.38%)
S&P500    4193.80(+26.98 +0.65%)
ナスダック   12851.24(+61.76 +0.48%)
CME日経平均先物 31365(大証終比:+515 +1.64%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。本日は月末の取引となるが、前日の大幅高で直近高値から10%下落した水準である調整局面からは脱している。ただ、ファンダメンタルズの一部に変化が出始めていることから、前日の上昇は全く信用できないと懐疑的な見方も少なくない。

 しかし、今週に入り売られ過ぎの水準に達したこもあり、決算シーズンが進むにつれて企業の自社株買い再開への期待もあり、さらなる反発を正当化する可能性はあるとの指摘も出ていた。本日は序盤こそ軟調に始まったものの、ダウ平均、ナスダックとも上げに転じる展開。

 ただ、ダウ平均は2020年3月以来の3カ月連続の月足陰線で終わっている。ナスダックも同様。米国債利回りの急上昇でIT・ハイテク株など成長株中心に株式投資への妙味が薄れており、それに地政学リスクなども加わり、投資家は株式市場に慎重になっているようだ。

 決算発表は続いており、本日は取引開始前にキャタピラー<CAT>が発表。価格実現と販売台数の増加が寄与し、好調な数字ではあったものの、受注残が減少し、第4四半期に慎重な見方を示したことが嫌気され株価は下落。

 きょうからFOMCが始まり、明日の現地時間午後に結果が発表される。今回は据え置きが確実視されているが、追加利上げに可能性を残すタカ派な据え置きになると見込まれている。ただ、市場はそのシナリオを完全に織り込んでおり、無難な通過になるのではとも見られているようだ。

 「VANS」や「The North Face」などのアパレルブランドを所有するVF<VFC>が決算を受け大幅安。VANSの継続的なトラブルと卸売部門での減収から、通期の売上高と利益のガイダンスを撤回したことが嫌気された。

 デジタル画像検索収集サイトのピンタレスト<PINS>が決算を受け大幅高。株利益、売上高とも予想を上回ったほか、月間アクティブユーザーも予想を上回った。

 クラウドネットワーク製品開発のアリスタ・ネットワークス<ANET>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回ったほか、第4四半期の売上高見通しも予想を上回った。

 ダウ採用銘柄のアムジェン<AMGN>が決算を受け下落。アナリストは「1株利益は予想を上回ったものの、売上高はまちまちだ」と指摘していた。

 遺伝子療法開発のビーム・セラピューティクス<BEAM>が大幅高。イーライリリー<LLY>が同社から、実験的な遺伝子編集技術を利用した心臓病治療薬の開発および販売の権利を購入すること発表した。

 ジロー<ZG>やレッドフィン<RDFN>など不動産情報サービスを手掛ける銘柄が下落。ミズーリ州の裁判所で陪審員が、全米不動産協会と他の業界関係者が高い仲介手数料を維持するために結託していたとして有罪判決を下したことが嫌気された。

キャタピラー<CAT> 226.05(-16.11 -6.65%)
VF<VFC> 14.73(-2.39 -13.96%)
ピンタレスト<PINS> 29.88(+4.78 +19.04%)
アリスタ<ANET> 200.37(+24.65 +14.03%)
アムジェン<AMGN> 255.70(-7.49 -2.85%)
ビーム<BEAM> 21.14(+2.03 +10.62%)
ジロー<ZG> 35.53(-2.62 -6.87%)
レッドフィン<RDFN> 4.66(-0.28 -5.67%)

アップル<AAPL> 170.77(+0.48 +0.28%)
マイクロソフト<MSFT> 338.11(+0.80 +0.24%)
アマゾン<AMZN> 133.09(+0.38 +0.29%)
アルファベットC<GOOG> 125.30(-0.45 -0.36%)
テスラ<TSLA> 200.84(+3.48 +1.76%)
メタ・プラットフォームズ<META> 301.27(-1.39 -0.46%)
AMD<AMD> 98.50(+2.32 +2.41%)
エヌビディア<NVDA> 407.80(-3.81 -0.93%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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