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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):オルガノ、フューチャー、山パン

オルガノ <日足> 「株探」多機能チャートより
■オルガノ <6368>  4,585円  +570 円 (+14.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 オルガノ<6368>が大幅高で新値街道をまい進。25日の取引終了後、24年3月期の連結業績と配当予想の修正を発表した。今期の最終利益の見通しは112億円から140億円(前期比19.4%増)に引き上げた。減益予想から一転して、前期に続き過去最高益の更新を見込む。年間配当予想は16円増額して82円(株式分割後ベースで前期比20円増配)に見直した。同社は半導体関連向けの超純水製造装置を手掛けている。発表を受け、国内で相次ぐ大規模な半導体工場新設の恩恵を受ける銘柄として、投資家の注目が一段と高まったようだ。上期(4~9月)は電子産業分野を中心に国内外の大型プラント案件でコストダウンや収益改善策に取り組み、利益率が改善。為替差益の発生も寄与し、利益が上振れる見通しとなった。一方、通期の売上高の見通しは据え置いた。上期は想定よりも工事の進捗が遅れた案件があり、売上高は計画を下回った。年間では想定通りの工事の進捗を見込む。

■フューチャー <4722>  1,616円  +119 円 (+8.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 フューチャー<4722>が大幅高で3日続伸。25日の取引終了後に1~9月期決算を発表。売上高が前年同期比11.6%増の442億2200万円、営業利益が同10.9%増の103億8300万円で着地しており、これを好感した買いが集まっている。企業のIT投資の活発化が追い風。多種多様な顧客からの案件獲得や中長期的な成長に資する大型プロジェクトが業績を押し上げた。前期に投資有価証券売却益の計上があった反動で純利益は前年同期比で減少した。なお、通期の増収・営業増益見通しに変更はない。

■山崎製パン <2212>  2,887.5円  +153 円 (+5.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 山崎製パン<2212>がマドを空けて急反発した。25日の取引終了後、23年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比6.8%増の8462億2500万円、最終利益は同89.7%増の188億6800万円となった。最終利益の通期計画に対する進捗率は94%に上った。大幅増益で高い進捗率が示されたことにより、ショートカバーを誘発したようだ。7月に一部の食パンや菓子パンの価格改定を実施した。これを下支えする低価格帯製品や値頃感のある製品を充実・強化したことも奏功した。7~9月期で最終利益は同5.2倍と大幅な増益となった。

■シーユーシー <9158>  2,336円  +116 円 (+5.2%)  本日終値
 シーユーシー<9158>が急反発した。25日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比22.8%減の17億7800万円と大幅減益となった。一方、7~9月期では同4.9%増と営業増益を確保。4~6月期の営業利益が同40.6%減となったことを踏まえると、業況の底入れを期待させる内容となり、ポジティブ視されたようだ。上期(4~9月)の売上収益は同17.9%減の153億4600万円。減収率は4~6月期の24.4%から縮小した。上期においては、新型コロナウイルス感染症関連のサービスの大幅な縮小が響いた一方、医療機関支援や居宅訪問介護など既存サービスは大幅な増収となった。

■野村マイクロ <6254>  7,250円  +330 円 (+4.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 野村マイクロ・サイエンス<6254>が全体地合い悪に抗して大幅続伸。一時520円高で7440円まで上値を伸ばす場面があった。エレクトロニクス分野で必須の最高純度の水を提供する超純水装置の大手で、半導体業界向けで高水準の需要を獲得している。海外売上高比率は7割を超えるが、東アジア地域に重心を置いているのが特徴。韓国サムスンを主要顧客とするほか台湾企業との取引実績も厚く、豊富な受注残を背景に収益高成長路線をまい進している。今週24日に24年3月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の70億円から96億5000万円(前期比47%増)に大幅増額しており、これがポジティブサプライズとなった。好決算発表を受けて株価は前日に1000円高はストップ高となる6920円に買われ上場来高値を更新したが、きょうも目先筋の利益確定売りを吸収し一段の上値指向を明示。戻り売り圧力のない青空圏に突入しているが、PERは10倍前後と依然として割安感が意識される水準にある。

■ボードルア <4413>  4,735円  +180 円 (+4.0%)  本日終値
 ボードルア<4413>が大幅に3日続伸した。25日の取引終了後、取得総数17万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.14%)、取得総額7億円を上限とする自社株買いの実施を発表しており、これが株価の支援材料となった。取得期間は10月26日から2024年1月31日まで。

■ジーエヌアイグループ <2160>  1,868円  +66 円 (+3.7%)  本日終値
 ジーエヌアイグループ<2160>が高い。午前10時ごろ、子会社が中国で実施している「F351」(一般名ヒドロニドン)のB型肝炎に起因する肝線維症に対する第3相臨床試験に関し、目標登録数248人の被験者登録を完了したと発表。これが材料視された。会社側では、今回の登録完了は当初の想定より2カ月以上前倒しで達成したという。今後52週間のデータ収集期間を経てトップラインデータを公表し、結果が想定通り良好であった場合、中国での上市に向けて中国当局に申請する予定としている。

■キヤノン電子 <7739>  1,866円  +64 円 (+3.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 キヤノン電子<7739>が逆行高。25日の取引終了後に発表した23年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比3.1%増の713億7600万円、営業利益が同34.9%増の46億1300万円だった。7~9月期では減収となったものの、営業利益は2.6倍となっており、収益性の向上を評価した買いが株価を刺激したようだ。1~9月期はプリンター用部品などの販売が堅調だったほか、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に伴う金融機関向けのシステム開発需要が回復した。新世代小型ロケットの開発などを手掛けるスペースワンが、連結子会社から持ち分法適用会社に移行した影響も出たという。

■ウィズメタク <9260>  5,810円  +160 円 (+2.8%)  本日終値
 西本Wismettacホールディングス<9260>が3日続伸。2018年につけた高値5760円を上回り、約5年ぶりに上場来高値を更新した。同社は海外向け食材卸大手。海外での日本食の広がりを背景に業績を伸ばし、円安も追い風に23年12月期は営業利益が前期比14%増の120億円と最高益更新を見込む。直近では26年12月期に営業利益250億円とする中期経営計画を発表し、これを受け17日にストップ高に買われた。成長期待の高まりから足もと株価上昇が続くなか、きょうは岩井コスモ証券の新規格付けを手掛かりに上げ足を一段と加速させている。

■高砂熱学工業 <1969>  2,802円  +57 円 (+2.1%)  本日終値
 高砂熱学工業<1969>が後場急伸。同社はきょう正午ごろ、24年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の155億円から180億円(前期比17.4%増)に上方修正したことが好感されたようだ。一方、売上高予想は3590億円から3550億円(同4.8%増)に若干引き下げた。海外子会社での一部新築工事の工事期間延長で工事の進捗が遅れたことが売上高に影響する半面、採算改善の取り組みなどが利益を押し上げるという。また、期末配当を従来計画比8円増額の47円とすることも発表。これにより、中間配38円をあわせた年間配当は85円(前期は63円)となる。

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