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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):トヨタ、キッコマン、特殊電極

トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■トヨタ自動車 <7203>  2,594.5円  -45.5 円 (-1.7%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が全般軟調地合いのなか底堅さを発揮。前日の米国債券市場では長期債が売られ、10年債利回りが4.9%台後半まで上昇、日米金利差拡大を背景に外国為替市場ではドル買いの動きが活発化し、足もとで1ドル=150円台に入る円安となっている。輸出セクターの中でも特に為替感応度の高い自動車株は株価の下支え材料となっている。その中でも前期実績ベースで営業利益が2兆7000億円を超えるトヨタは輸出採算改善効果も群を抜いており、収益上振れへの期待が募る。同社の24年3月期通期の想定為替レートは1ドル=125円で実勢はそれよりも25円あまり円安に振れていることで、株価面でも足もとではポジティブに作用している。

■キッコーマン <2801>  8,151円  -106 円 (-1.3%)  本日終値
 キッコーマン<2801>が反落した。25日の取引終了後、2024年3月31日を基準日として4月1日付で1株を5株に分割すると発表した。投資単位を引き下げ、投資家層の拡大を図る。もっとも時価総額で1兆5000億円を超える同社株は株式の流動性が一定の高さにあり、発表を受けて買い向かう姿勢は限られた。全体相場が調整色を強めるなか、大型株に対する換金売りが重荷となったようだ。

■特殊電極 <3437>  2,490円  +331 円 (+15.3%) 一時ストップ高   本日終値
 特殊電極<3437>が一時ストップ高の水準となる前営業日比500円高の2659円に買われる場面があった。25日の取引終了後、配当予想の修正を発表。24年3月期の年間配当予想を53円増額し、89円(前期比43円増配)に見直したことが材料視されたようだ。新たにDOE(株主資本配当率)2%をメドに配当を実施する方針を決めたことに伴い、配当予想を修正した。

■共和レザー <3553>  647円  +51 円 (+8.6%)  本日終値
 共和レザー<3553>は全体相場が大きく下値を探るなか、カイ気配で始まる人気となり戻り足を鮮明とした。トヨタグループに属する自動車部品メーカーで合成樹脂製品を展開、自動車内装に使うレザーで高い商品競争力を誇っている。25日取引終了後、24年3月期通期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の10億円から18億円(前期比7.6倍)に大幅増額しており、これを材料視する形で投資資金を呼び込んでいる。半導体不足解消による自動車生産の回復が寄与しているほか、為替市場での円安進行が輸出採算を改善させ足もとの収益を押し上げる格好となっている。PBRが0.4倍台と割安感が際立っていることも物色人気を後押ししている。

■VIX短先物 <1552>  795円  +60 円 (+8.2%)  本日終値
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が4日ぶりに反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時に上昇する特性を持つ。25日の米VIX指数は前日に比べ1.22(6.43%)ポイント高の20.19に上昇した。同日の米株式市場で、NYダウは105ドル安と反落。特に、ハイテク株の下落を受けナスダック指数は前日比で2%超の下落となる318ポイント安となった。米長期金利の上昇も警戒された。こうしたなか、VIX短先物は上昇している。

■テクノホライゾン <6629>  545円  +33 円 (+6.5%)  本日終値
 テクノホライゾン<6629>が大幅高で3連騰。25日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比22.4%増の232億8600万円、経常損益は6億8000万円の黒字(前年同期は3億400万円の赤字)となった。9月中間期の経常黒字額は通期の計画(6億円)を超過しており、好感されたようだ。ロボティクス事業で中国での設備投資意欲の減退が響いた半面、半導体不足の影響が和らぎ業務用車載機器の出荷が進んだ。シンガポールやマレーシアで展開するサイバーセキュリティー事業では、企業や政府関連施設の大口受注があり、売上高が大幅に増加した。通期の業績予想は据え置いた。

■テイツー <7610>  136円  +8 円 (+6.3%)  本日終値
 テイツー<7610>は大幅高となった。25日の取引終了後、取得総数400万株(自己株式を除く発行済み株式総数の6.04%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いの実施を発表しており、材料視されたようだ。取得期間は10月26日から2024年2月29日。あわせて、同社は店舗情報サイト「ふるいち店舗情報サイト」における個人情報流出についての最終的な対応方針と、再発防止策についても公表している。

■アーレスティ <5852>  729円  +36 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 アーレスティ<5852>が堅調。25日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高はこれまでの予想の1500億円から1550億円(前期比10.0%増)、経常利益は16億円から22億円(同23倍)に、それぞれ見通しを引き上げた。また、年間配当予想を5円増額し、20円(前期比10円増配)に修正した。これらを好感した買いが入った。上期(4~9月)は自動車メーカー各社の生産増加を受け、ダイカスト事業では日本と北米の受注量が回復した。エネルギー価格高騰を受けた販売価格の見直しが進んだほか、円安効果もあって、中国市場向けの量産計画が中止となったことに伴うダイカスト製品に関する特別損失を補った。上期の状況を通期の業績予想に織り込んだ。

■共同印刷 <7914>  3,115円  +115 円 (+3.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 共同印刷<7914>が続伸した。25日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績に関し、経常利益が計画の4億5000万円から6億9000万円(前年同期比14倍)に上振れして着地したようだと発表し、買いを誘った。最終損益の黒字額は1億5000万円から3億3000万円に上振れする。前年同期は2億9700万円の最終赤字だった。アフターコロナの局面に入り乗車券などが伸長。エネルギーコストが想定を下回ったうえ、価格転嫁の効果もあり利益を押し上げた。一方、出版印刷や店頭販促物など一部製品は当初の需要予測を下回り、売上高は計画の470億円に対して未達の457億円(同3.7%増)で着地する格好となった。

■早稲田アカデミー <4718>  1,381円  +31 円 (+2.3%)  本日終値
 早稲田アカデミー<4718>がしっかり。25日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績に関し、最終利益がこれまでの見通しの6億8300万円から10億300万円(前年同期比45.4%増)に上振れして着地したようだと発表した。微減益の予想から一転して大幅な最終増益の見込みとなり、買いを誘った。業務効率の向上に取り組んだ結果、労務費が予定を下回る形となった。広告宣伝費・販売促進費の一部が下期にずれ込むこととなったほか、賃上げ促進税制適用による前年度の税額控除分を、今期の法人税額で調整したことも影響した。一方、9月中間期の売上高は、塾生数が計画を若干下回ったことなどを背景に、159億8100万円(同7.8%増)と予想の161億3200万円を下回る格好となった。集団指導型校舎の全教室において、防犯カメラを追加設置する費用などを想定し、通期の業績予想は据え置いた。

●ストップ高銘柄
 マリオン <3494>  2,150円  +400 円 (+22.9%) ストップ高   本日終値
 シャノン <3976>  634円  +100 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値
 アクアライン <6173>  675円  +100 円 (+17.4%) ストップ高   本日終値
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 ギグワークス <2375>  842円  -150 円 (-15.1%) ストップ安   本日終値
 など、1銘柄

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