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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万1000円を挟んだレンジ推移が継続


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 30950 -290 (-0.92%)
TOPIX先物 2244.0 -9.5 (-0.42%)
シカゴ日経平均先物 30980 -260
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。前日の取引終了後に予想を上回る決算を発表したマイクロソフト<MSFT>が買われ、NYダウはプラス圏で推移する場面も見られた。半面、アルファベット<GOOG>は1株利益が予想を上回ったものの、クラウドサービスの収益が予想を下回ったとして9.5%の下落となった。このアルファベット決算を失望した影響が大きく、ハイテク株に売りが広がる格好となった。また、9月の米新築住宅販売が予想を大幅に上回ったことで、米長期金利が上昇したことも重荷となった。S&P500業種別指数はソフトウエア・サービス、保険、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、メディア、半導体・同製造装置、小売が下落した。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比260円安の3万980円と再び節目の3万1000円を割り込んだ。日経225先物(12月限)は日中比20円安の3万1220円で始まり、その後は緩やかなリバウンドを見せ、一時は3万1360円まで買われた。しかし、米国市場の取引開始直後に軟化すると、一気に3万1090円まで売られた。いったんは3万1280円とプラス圏を回復したが、終盤に売り直されて3万940円まで下げ幅を広げ、3万950円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り先行で始まりそうだ。米国では主要企業の決算発表が本格化するなか、アルファベットの決算が失望された。現在の需給状況では、マイクロソフトのプラス面よりもマイナス面の影響を受けやすい状況であろう。メタプラットフォームズ<META>は、取引終了後に予想を上回る決算を発表し、時間外取引で3%近く上昇しているが、プラスインパクトは期待しづらい。

 日経225先物は3万1000円をキープできず、ボリンジャーバンドの-1σを下回った。3万1000円を挟んだレンジからは脱せず、オプション権利行使価格の3万500円から3万1500円での推移になりそうだ。本格化する決算発表の内容によって明暗を分ける流れのなかでは、方向感は見極めづらい。前日の上昇に対する反動安はあるものの、積極的にショートを仕掛けてくる動きは限られそうだ。

 そのため、まずは売り一巡後の底堅さを見極めつつ、慎重ながらも押し目狙いのロング対応から、-1σが位置する3万1100円を狙ったスタンスになろう。3万1000円水準での上値の重さが意識される局面では、短期的には戻り待ち狙いのショートが入りやすいが、スキャルピング中心の短期トレードのなかでは、その後のカバーも早いと考えられる。

 また、VIX指数は20.19(前日は18.97)に上昇した。25日移動平均線を支持線としたリバウンドの範囲内であり、上向きのトレンドのなかでは想定されていた水準である。過度なリスク回避姿勢には向かわないとみておきたい。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.86倍に低下した。米ハイテク株安の流れを受けてNT倍率の低下が見込まれる。ただし、支持線として意識される25日線が13.80倍辺りで推移しており、同水準に接近する局面ではNTショートを巻き戻す動きが入りそうだ。

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