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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ニデック、寿スピリッツ、神戸物産

ニデック <日足> 「株探」多機能チャートより
■ニデック <6594>  5,995円  -705 円 (-10.5%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 ニデック<6594>が急落。23日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比2.6%増の1兆1606億6200万円、最終利益が同22.4%増の1060億8100万円となった。これまで示していた計画を上回って着地した。半面、直近3カ月間となる7~9月期は最終減益で、通期の業績予想は据え置いた。電気自動車(EV)向け駆動装置の「イーアクスル」の今期の販売見通しを35万台に引き下げたこともあって、投資家にネガティブな印象をもたらしたようだ。上期(4~9月)は、車載製品部門や家電・商業・産業用製品部門で増収増益となった一方、精密小型モーター製品部門や機器装置製品部門は減収減益となった。円安による為替差益約260億円の計上や、コスト改善効果も利益を押し上げる要因となった。7~9月期は前四半期(4~6月)に対し、車載製品が開発投資の強化により増収減益となったほか、家電・商業・産業用製品も家電需要の調整継続などを背景に、同じく増収減益となった。

■寿スピリッツ <2222>  1,958円  -59 円 (-2.9%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 寿スピリッツ<2222>が大幅安で4日続落。23日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の243億円から288億9100万円(前年同期比43.7%増)へ、営業利益が41億円から66億2200万円(同2.3倍)へ、純利益が27億6500万円から44億5300万円(同2.2倍)へ上振れて着地したようだと発表し、これを受けて朝高スタートしたものの、その後利益確定売りに押される展開となった。新型コロナ感染症の5類移行に伴い社会経済活動の正常化が一段と進むなか、想定以上に事業環境が回復基調で推移しており、そのなかで、商品力・売り場力・販売力の更なるレベルアップやインバウンド対策の強化などの施策を推進したことが奏功した。また、生産稼働率の上昇や販売効率の改善などに取り組んだことも寄与した。

■神戸物産 <3038>  3,623円  -54 円 (-1.5%)  本日終値
 神戸物産<3038>が3日続落した。23日の取引終了後、9月度の単体業績を開示した。売上高は前年同月比12.5%増の408億5200万円、営業利益は同17.6%増の21億8700万円だった。増収・営業増益を確保したものの、前年比の伸び率はともに8月の水準を下回っており、業況のモメンタム鈍化を懸念した売りが出たようだ。9月度は3店の新規出店があった。引き続き冷凍野菜が好調だったほか、セール対象品も売り上げに貢献した。経常利益は同3.1%増の22億3200万円だった。

■INPEX <1605>  2,170円  -5.5 円 (-0.3%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。23日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の12月限が前週末比2.59ドル安の1バレル=85.49ドルに下落した。米政府はイスラエルに対して、パレスチナ自治区ガザでの地上侵攻を控えるように助言している、と報道された。これを受け中東情勢に対する懸念が後退し原油相場は売りが優勢な展開となり、INPEXなどが軟調な値動きとなっている。

■コーテクHD <3635>  2,011円  -5 円 (-0.3%)  本日終値
 コーエーテクモホールディングス<3635>は軟調、一時フシ目の2000円大台を割り込む場面があり、連日の年初来安値更新となった。同社は前日の取引終了後、24年3月期上期(23年4~9月)業績予想の修正を発表、最終利益は従来計画の125億円から165億円(前年同期比21%増)に大幅増額した。金融市場の動向に対応したポートフォリオの組み換えが奏功し、営業外収支の改善が寄与する形となった。ただ、トップラインと営業利益は従来計画から減額しており、上値を積極的に買う動きにはつながらなかった。

■マリオン <3494>  1,450円  +300 円 (+26.1%) ストップ高   本日終値
 マリオン<3494>はストップ高。23日の取引終了後、集計中の23年9月期の単独業績について、営業利益が従来予想の2億7000万円から3億8100万円(前の期比68.6%増)へ、純利益が7000万円から1億2100万円(同2.0倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は28億円(同29.7%増)の従来見通しを据え置いたものの、一般管理費などが計画を下回ったことに加えて、低稼働物件の売却などが奏功した。また、業績上振れに伴い、期末一括配当を11円から14円へ引き上げた。

■売れるネット広告社 <9235>  918円  +150 円 (+19.5%) ストップ高   本日終値
 売れるネット広告社<9235>が急伸。23日に東証グロース市場に新規上場した直近IPO銘柄。初日は公開価格910円を73円(8.0%)下回る837円で初値をつけ、安値768円で取引を終えた。全般市場が冴えないなか、上値抵抗の少ない直近IPO銘柄として物色の矛先が向かったようだ。

■ETSホールディングス <1789>  683円  +58 円 (+9.3%) 一時ストップ高   本日終値
 ETSホールディングス<1789>が一時ストップ高。23日の取引終了後、大型風力発電プロジェクトにおける特別高圧変電所の建設工事を受注したと発表し、材料視されたようだ。受注額は10億7100万円。2025年6月の完工を予定する。今回の受注を含めて23年9月期の受注総額は114億7900万円となり、前の期に比べ2.4倍となった。

■AKIBA <6840>  483円  +40 円 (+9.0%)  本日終値
 AKIBAホールディングス<6840>が大幅高。同社は23日、子会社のバディネットがアルコールチェック管理サービス「アルレポ」を提供するナビッピドットコム(東京都中央区)と企業の飲酒検査業務の運用・管理課題の解決、及びコスト削減を図る目的でサービス連携したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。これまでバディネットのコールセンター事業では、電話による飲酒検査の代行サービスを提供していた。今後、検知器(呼気中のアルコールを検知し、その有無又はその濃度を警告音、警告灯、数値などにより示す機能を持つ機器)によるアルコールチェックが義務化されることから、アルコールチェック管理サービス「アルレポ」を提供するナビッピドットコムとサービス連携を行い、飲酒検査業務に課題を抱える企業に対し、電話確認のみならず検知器サービスもワンストップで提供することで、当該業務に発生するトータルコストの削減を実現するとしている。

■ジェイ・イー・ティ <6228>  4,085円  +315 円 (+8.4%)  本日終値
 ジェイ・イー・ティ<6228>が6連騰。9月25日に東証スタンダード市場に新規上場した直近IPO銘柄で、セカンダリーでは需給先行の売りで下値を探る展開となったが、売り物が切れてからの切り返しが鮮烈。半導体洗浄装置分野で顧客ニーズに合わせたカスタマイズで強みを持っており、開発・設計、製造・販売、そしてアフターサービスまで一気通貫で手掛ける。23年12月期営業利益は前期比33%増の27億5900万円と大幅最高利益更新見通しで、時価予想PERは10倍台にとどまっている。

●ストップ高銘柄
 デルタフライ <4598>  1,101円  +150 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値
 PLANT <7646>  1,105円  +150 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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