【市況】いったんは調整一巡感からの自律反発狙い/オープニングコメント
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
24日の日本株市場は、ハイテク株主導で底堅さが意識されるものの、全体としてはこう着感が強まりそうだ。23日の米国市場はNYダウが190ドル安、ナスダックは34ポイント高だった。中東情勢の一段の緊迫化を警戒した売りが先行したが、10年債利回りが5%に達した後、値ごろ感から低下に転じたことから、ハイテク株を中心に買い戻しが広がった。ハマスが新たに人質2人解放したと発表したほか、米政府がイスラエルに対し、ガザ地上戦を延期するよう要請しているとの報道により、中東情勢を巡る過度な警戒感が和らいだ。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比25円安の30975円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まりそうだ。リバランス中心とは見られるものの、米国では金利低下からハイテク株が買い戻される一方で、原油先物相場の下落からエネルギー株やディフェンシブ株の一角が売られた。東京市場においても、この流れを引き継ぐ格好から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が向かいやすく、日経平均をけん引する格好になりそうだ。
また、日経225先物はナイトセッションで一時30720円まで売られた後に切り返しており、31200円まで買われる場面が見られた。日経平均は昨日の下落で31000円を割り込んで終えたことから、いったんは調整一巡感も意識されてくる可能性もありそうだ。そのため、自律反発を狙った短期的な買いは入りやすいだろう。31000円を固める動きのなか、ボリンジャーバンドの-1σが位置する31250円辺りを捉えてくることができるかを見極めたい。
なお、昨日の取引終了後に決算を発表したニデック<6594>は、PTSやADRで売られたことから神経質にさせる可能性がある。ただし、7月下旬から調整を継続していたこともあり、売り一巡後に悪材料出尽くしといった動きをみせてくるようだと、今後本格化する決算に対するアク抜け期待などにもつながることになりそうだ。引き続き米長期金利や中東情勢を睨みながらの展開になるものの、本日のところはハイテク株次第ながら、短期的なリバウンドが期待されそうだ。
《AK》
提供:フィスコ