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【市況】株価指数先物【寄り前】 米ハイテク株が買われ、やや日経平均型優位の展開


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 31060 +60 (+0.19%)
TOPIX先物 2238.0 -1.0 (-0.04%)
シカゴ日経平均先物 30975 -25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場は、NYダウ S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。朝方に5.0%を超えた米長期金利が午後に入り4.8%台に低下し、ハイテク株の一角に買い戻しが広がり、ナスダックは5営業日ぶりに反発した。また、エヌビディア<NVDA>が、マイクロソフト<MSFT>のOS「ウィンドウズ」を動かすCPUとして、アーム<ARM>の技術を使用した半導体の設計に着手したとの報道を手掛かりに買われたことも、ハイテク株への支援材料となった。

 緊迫する中東情勢を巡り、ハマスは米国人2人の人質を解放した。イスラエルがガザ侵攻の規模を見直していると伝えられるなか、NY原油先物が下落し、若干ながらリスク回避姿勢が和らいだ。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、消費者サービスが上昇した半面、運輸、エネルギー、銀行が下落した。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比25円安の3万975円だった。日経225先物(12月限)は日中比50円安の3万950円で始まり、その後も弱い値動きが続き、米国市場の取引開始直後には3万720円まで売られた。売り一巡後は急速に切り返して上昇に転じると、中盤にかけて3万1200円まで買われた。終盤に3万1000円を下回る場面もあったが、3万1060円とプラス圏でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時3万720円まで売られるなどトレンドは下向きだが、米国ではハイテク株が買われる一方で、ディフェンシブ株が売られるリバランスの動きが観測され、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買われる可能性がある。やや日経平均型優位のなか、節目の3万1000円を固めてくる動きに期待したい。

 ニデック <6594> [東証P]が大引け後に発表した2024年3月期第2四半期決算は、市場コンセンサスを下回り、ADR(米国預託証券)で4%超の下落となった。弱い値動きが警戒されるなか、売り一巡後にアク抜けをみせてくるようであれば、市場全体のセンチメント改善につながる可能性はあろう。

 日経225先物は明確な底入れは確認できていないものの、オプション権利行使価格の3万1000円を中心に、上下の権利行使価格である3万750円から3万1250円のレンジを想定。ニデックにアク抜けの動きがみられる局面では、3万1000円から3万1250円辺りのレンジに向かわせそうだ。ただし、ボリンジャーバンドの-1σと-2σによるレンジ推移のなか、スキャルピング中心の短期的な売買となろう。

 また、VIX指数は20.37(前日は21.71)に低下したものの、一時23.08と3月以来の水準に切り上がる場面も見られ、楽観は禁物である。積極的にロングに傾けてくる動きは期待しづらく、短期的にロングが強まる局面では戻り待ち狙いのショートが強まりそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.84倍に低下した。足もとで節目の14.00倍を回復した後は低下が続くが、支持線として意識されている25日移動平均線に接近してきた。米ハイテクが買われた流れを引き継ぐ形で、NTロングによるスプレッド狙いのトレードが入りやすいだろう。

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