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【市況】ダウ平均は横ばい 中東情勢への懸念でリスク回避 大手銀は決算受け上昇=米国株前半

NY株式13日(NY時間13:42)
ダウ平均   33640.91(+9.77 +0.03%)
ナスダック   13390.38(-183.84 -1.35%)
CME日経平均先物 31880(大証終比:-370 -1.16%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は横ばい。中東情勢が緊迫化しており、本日の市場はリスク回避の雰囲気が広がっている。イスラエルは、ハマスが実効支配するガザへの地上侵攻に備えガザ周辺に戦車を集結させており、市民にも避難を呼びかけている。そのような中で、市場では警戒感が高まっているようだ。

 取引開始前に発表された決算を受けてJPモルガン<JPM>やユナイテッドヘルス<UNH>、そして、原油高に伴うシェブロン<CVX>の上げでダウ平均は横ばいに留まっているものの、IT・ハイテク株は売りを強めており、ナスダックは大幅安となっている。

 ただ、前日は9月の米CPIがFRBの利上げ終了期待に水を差す結果となり、株式市場を圧迫していたが、それについては、再び追加利上げ期待を高める雰囲気には至っていないようだ。市場からは、「前日の米CPIは市場の利上げ終了期待を再調整したが、短期金融市場ではその可能性が依然として50%を下回っている」との指摘も出ている。

 取引開始前にJPモルガン<JPM>やシティグループ<C>、ウェルズ・ファーゴ<WFC>の大手銀3行が決算を発表し、ポジティブな反応を見せている。純受取利息(NII)が予想を上回り、予想を上回る数字を発表していた。

 来週以降に本格化する決算について市場からは楽観的な見方も出ている。「期待外れの企業も出るかもしれないが、大半の決算は投資家を上向きに驚かせると見ている。投資家は悲観的すぎる。われわれは企業は現在の事態を上手く切り抜けることができると考えている」といったコメントも出ている。IT・ハイテクと産業セクターに牽引され、株価は上昇で今年を終えると考えているようだ。

 ボーイング<BA>が下落しており、ダウ平均を圧迫。同社は737マックスの製造上の欠陥の修正に予想以上の時間を要しており、「金のなる木」と称されている同型機の納入がさらに遅れるとの懸念が強まっている。

 ユナイテッドヘルス<UNH>は通期1株利益の見通しのレンジ下限を上方修正した。予想を下回る医療費により四半期の1株利益が予想を上回ったため、通期の1株利益予想のレンジ下限を引き上げている。

JPモルガン<JPM> 148.70(+2.89 +1.98%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 40.83(+1.09 +2.73%)
シティグループ<C> 41.84(+0.31 +0.75%)
ユナイテッドヘルス<UNH> 538.29(+12.75 +2.43%)
ボーイング<BA> 184.99(-6.31 -3.30%)

アップル<AAPL> 178.68(-2.03 -1.12%)
マイクロソフト<MSFT> 327.42(-3.74 -1.13%)
アマゾン<AMZN> 129.41(-2.92 -2.21%)
アルファベットC<GOOG> 138.38(-1.91 -1.36%)
テスラ<TSLA> 251.36(-7.51 -2.90%)
メタ・プラットフォームズ<META> 313.31(-10.85 -3.35%)
AMD<AMD> 105.02(-3.77 -3.47%)
エヌビディア<NVDA> 455.57(-13.88 -2.96%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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