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【市況】株価指数先物【寄り前】 米CPIの影響は限定的、押し目狙いのロング対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32270 -370 (-1.13%)
TOPIX先物 2324.0 -20.5 (-0.87%) 
シカゴ日経平均先物 32270 -370
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。9月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことから、米連邦準備理事会(FRB)による追加の利上げ観測が再燃した。30年債入札の低調な結果を受けて、米長期金利が上昇したことから売り優勢の展開となった。また、米ボストン連銀のコリンズ総裁は、CPIの結果を受けて、物価安定回復には時間がかかることの認識を示したことも重荷となった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、食品・生活必需品小売が上昇した一方で、食品・飲料・タバコ、耐久消費財・アパレル、電気通信サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比370円安の3万2270円だった。日経225先物(12月限)は日中比30円安の3万2610円で始まり、3万2600円を挟んでのこう着が続いた。一時3万2650円とプラスに転じる場面も見られたが、米国市場の取引開始後は売り優勢の流れから下げ幅を広げ、中盤にかけて3万2090円まで売られた。終盤にかけては下げ渋り、3万2270円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、日経225先物は3万2000円を割り込まなかったほか、終値で25日、75日移動平均線を上回って終えており、同水準での底堅さは意識されそうだ。また、このところの急ピッチの上昇では積極的なロングの動きというよりは、リバランスに伴う商いが中心と考えられ、CPIの結果を受けた米株安の影響は限られそうである。売り先行ながら3万2000円をキープするようであれば、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 NYダウは前日までの上昇で200日線まで戻していたこともあり、いったんは同線での攻防は想定されていた。また、SOX指数は上昇するなど半導体株の一角が買われており、足もとでのバリュー株からグロース株へのリバランスの動きは継続すると考えられる。そのほか、昨夕決算を発表したファーストリテイリング <9983> [東証P]は2024年8月期計画が市場予想を上回っていることから、日経平均株価をけん引する可能性もありそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万2000円から3万2500円のレンジを想定しておきたい。

 VIX指数は16.69(前日は16.09)に上昇した。一時18.08まで切り上がり200日線を上回る場面も見られたが、その後は落ち着いた動きを見せており、CPIの結果を受けたリスク回避の流れは限られよう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.92倍に上昇した。米株安の影響から低下をみせてくる可能性はありそうだが、方向性としては14.05倍近辺に75日、200日線が位置しており、14.00倍台回復を狙ったNTロングによるスプレッド狙いの動きは入りやすいとみておきたい。

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