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【市況】11日の株式相場見通し=強調展開か、欧米株高追い風も上値は限定的

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 11日の東京株式市場は売り買い交錯のなかも前日終値近辺で強調展開となることが予想される。前日に日経平均株価は750円あまりの急伸をみせていたこともあり、その分上値は重くなりそうだが、下値では出遅れた向きの買いが支えとなり頑強な値動きとなりそうだ。前日は欧州株市場でドイツやフランス、英国など主要国の株価指数が総じて堅調で目先底入れの動きを示した。また、米国株市場でも米長期金利の低下を背景にNYダウ、ナスダック総合株価指数、S&P500指数いずれも3日続伸と上昇基調を維持した。FRB高官にハト派的な発言が相次いでいることで、FRBによる金融引き締め長期化への警戒感が後退しており、マーケットのセンチメントが改善している。米10年債利回りは一時4.61%まで水準を切り下げており、株式市場の相対的な割高感が緩和された。東京市場では前日に日経平均が今年最大の上げ幅を記録したが、これは空売りの買い戻しが一斉に入ったことが影響した。きょうはこれに続く実需の買いがどの程度入るかが、全体相場のカギを握る。中東の地政学リスクに加え、スケジュール面では12日に9月の米CPI発表などを控え、足もとで上値を積極的に買い進む動きは見込みにくい。そのため日経平均は堅調に推移した場合でも上値余地は限定的で、3万2000円台回復は持ち越しとなりそうだ。

 10日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比134ドル65セント高の3万3739ドル30セントと3日続伸。ナスダック総合株価指数は同78.605ポイント高の1万3562.844だった。

 日程面では、きょうは9月の工作機械受注額など。海外では9月の米生産者物価指数(PPI)、FOMC議事要旨(9月19~20日開催分)など。

出所:MINKABU PRESS

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