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【市況】10日の米国市場ダイジェスト:NYダウは134ドル高、金利低下を好感

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは134ドル高、金利低下を好感

米国株式市場は続伸。ダウ平均は134.65ドル高の33,739.30ドル、ナスダックは78.60ポイント高の13,562.84で取引を終了した。

中国が景気刺激策を検討しているとの報道を受けた期待感や金利先高観の後退で買われ、寄り付き後、上昇。アトランタ連銀のボスティック総裁がこれ以上の追加利上げが必要になるとは思わないと再表明し債券利回りが一段と低下すると買いに拍車がかかり続伸した。その後も、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測に連れた金利低下でナスダックも上昇。相場は終日堅調に推移し、終了した。セクター別では自動車・自動車部品や銀行が上昇した一方で、保険が下落。

飲料メーカーのペプシコ(PEP)は四半期決算で1株利益が市場予想を上回ったほか、値上げにも関わらず消費需要が依然強いと指摘し、通期の増益率予想を上方修正し、上昇。金融サービスのトゥルイスト・ファィナンシャル(TFC)は保険部門を投資会社のストーン・ポイントに売却する交渉を進めているとの報道を受け、買われた。

また、ホテルチェーン経営のハイアット・ホテルズ(H)はS&P中型株400指数に採用されるとの発表を受けて、上昇。電気自動車メーカーのリビアン・オートモーティブ(RIVN)はアナリストが最近の増資を好感し、投資判断を引上げ、上昇した。中国のオンライン小売りのアリババ(BABA)は中国政府が景気刺激策を検討しているとの報道を受け、買われた。

米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は最近の利回り上昇で、FRBの行動する必要性が低下する可能性もあると言及した。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:米FRBによる利上げ終了観測でユーロ買い強まる

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、149円09銭から148円55銭まで下落して、148円67銭で引けた。一部連邦準備制度理事会(FRB)高官が最近の長期金利の急伸で追加利上げの必要性が低下したとの見解を強めたことに加えて、ボスティック米アトランタ連銀総裁が金利がすでに十分に景気抑制的で、「これ以上の追加利上げが必要になるとは思わない」との発言を繰り返したため利上げ終了観測が強まった。また、地政学的リスクの上昇で債券買いがさらに強まり、金利低下に連れドル売りに拍車がかかった。その後、米3年債入札の結果が低調で債券利回りが下げ止まり、ドル売りも一段落した。

ユーロ・ドルは、1.0574ドルから1.0620ドルまで上昇し、1.0605ドルで引けた。ユーロ・円は、157円97銭へ上昇後、157円54銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2239ドルから1.2291ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9083フランへ上昇後、0.9038フランまで下落。


■NY原油:伸び悩みで85.97ドル、一時85.12ドルまで値を下げる

NY原油先物11月限は伸び悩み(NYMEX原油11月限終値:85.97 ↓0.41)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比-0.41ドルの85.97ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは85.12ドル-86.74ドル。ロンドン市場で86.74ドルまで買われたが、米国市場の中盤にかけて85.12ドルまで反落。中東情勢の悪化が引き続き警戒されているが、供給不安はやや緩和されており、原油先物は伸び悩んだ。通常取引終了後の時間外取引では主に85ドル台で推移した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.01ドル +0.70ドル(+2.66%)
モルガン・スタンレー(MS) 80.13ドル +0.22ドル(+0.28%)
ゴールドマン・サックス(GS)314.77ドル +2.16ドル(+0.69%)
インテル(INTC) 36.43ドル +0.37ドル(+1.03%)
アップル(AAPL) 178.39ドル -0.60ドル(-0.34%)
アルファベット(GOOG) 139.20ドル -0.30ドル(-0.22%)
メタ(META) 321.84ドル +3.48ドル(+1.09%)
キャタピラー(CAT) 273.21ドル +1.91ドル(+0.70%)
アルコア(AA) 28.20ドル +0.95ドル(+3.49%)
ウォルマート(WMT) 157.60ドル +1.76ドル(+1.13%)
《ST》

 提供:フィスコ

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