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【市況】ADP雇用統計 民間の雇用者数は2021年以降で最も少なく、賃金の伸びも鈍化

*ADP雇用者数(9月)21:15
結果 8.9万人
予想 15.2万人 前回 18.0万人(17.7万人から修正)(前月比)

 この日発表の9月のADP雇用統計によると、民間雇用者数は8万9000人の増加と予想を大きく下回った。レジャーと接客業が増加を牽引したものの、専門・ビジネスサービス業、製造業、貿易・運輸業は減少した。大企業は雇用者数を削減している。

 今回の結果は労働市場のさらなる減速の兆しを示唆する内容。継続的なインフレと借入コスト上昇の中で、雇用を縮小する企業も増えつつあることが示されている。

 発表元のADPは「過去12カ月間、賃金は着実に減少している」と述べている。9月の賃金上昇率は中央値で5.9%で、これは過去2年間で最小の上昇率だった。転職した労働者の年ベースの賃金上昇率の中央値は9%で、2021年6月以来最も低かった。

 ここ数年、労働者は力強い賃金上昇を享受してきたが、労働力人口の増加に伴い賃金上昇ペースも冷え込み始めている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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