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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万2000円辺りでは押し目狙いのロング対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32070 -80 (-0.24%)
TOPIX先物 2352.0 -6.0 (-0.25%)
シカゴ日経平均先物 32100 -50
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 27日の米国市場ではNYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。金融引き締め長期化や米政府機関の閉鎖リスクが警戒されて売り優勢の展開となった。NY原油先物相場は一時1バレル=94ドル台と昨年8月以来の高値を付けるなか、米長期金利の上昇により、ハイテク株などの持ち高調整の売りにつながった。ただし、売り一巡後は終盤にかけて買い戻しが強まり、NYダウは下落幅を縮め、ナスダックは上昇に転じた。S&P500業種別指数はエネルギー、資本財、商業サービス・用品が上昇した半面、公益事業、家庭用品・パーソナル用品、自動車・同部品が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比50円安の3万2100円だった。日経225先物(12月限)は日中比20円高の3万2170円で始まり、3万2260円まで買われた。買い一巡後は3万2140円~3万2230円辺りで保ち合ったが、米国市場の取引開始後に軟化し、中盤にかけて一時3万1910円まで売られた。終盤にかけて買い戻しが強まり、プラスに転じる場面もあったものの勢いに欠け、戻り売りに押されて3万2070円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り優勢の展開になりそうだ。本日は半期末の権利落ちとなるが、日経平均株価の配当落ち分は220円程度であり、それを考慮しても3万2000円はキープできるとみられる。日経225先物のボリンジャーバンドでは-1σが3万2010円処で推移しており、支持線として意識されそうだ。

 米国では29日に米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する米個人消費支出(PCE)の発表を控えており、積極的な売買は手控えられそうだが、東京市場では配当再投資への思惑から下へのバイアスは強まりづらく、3万2000円を下回る局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。そのため、オプション権利行使価格の3万1875円から3万2375円辺りのレンジ推移を想定する。

 VIX指数は18.22(前日は18.94)に低下した。ただし、一時19.71まで上昇し5月下旬以来の水準に切り上がる場面も見られ、200日移動平均線を上回っている。PCE発表のほか米政府機関の閉鎖リスクが警戒されるなか、短期的なショートの動きは警戒しておきたい。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.63倍に低下した。一時13.60倍まで下げており、1月安値の13.62倍を下回った。配当落ちの影響で相対的にTOPIX型の低下が見込まれるが、日経平均株価の構成銘柄の定期入れ替えに伴うリバランスもあり、ダブルボトム形成は意識しづらいところだ。いったんはNTショートの巻き戻しもありそうだが、新たにNTロングのポジションを組成する動きは限られそうだ。

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