【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):フュトレック、山岡家、コーセーRE
フュトレック <日足> 「株探」多機能チャートより
フュートレック<2468>がストップ高。11日、機械製品や生産設備の稼働音などを分析し、正常状態との違いを数値化する技術の効果を容易に確認できる開発キット「音のAI検査 SDK for Windows」を菱洋エレクトロ<8068>に提供したと発表。事業へのポジティブな効果への期待が広がったようだ。今回の開発キット(SDK)は、必要な機能だけを詰め込んで市販のWindowsパソコンで十分に動く仕様とした。菱洋エレクはこのSDKを用いた異音検知と同社の異音識別を組み合わせたデモシステムを、国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町)が主催する「ATRオープンハウス2023」に出展する予定という。
■丸千代山岡家 <3399> 4,170円 +600 円 (+16.8%) 本日終値
丸千代山岡家<3399>がマドを開けて続急伸し、新値街道に突入した。11日の取引終了後、24年1月期第2四半期累計(2~7月)の単体決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しをこれまでの3億1700万円から5億6000万円(前期比35.3%増)に上方修正した。減益予想から一転して増益を見込む形となり、好感されたようだ。売上高は203億9200万円から245億円(同31.2%増)に見通しを引き上げた。コロナ禍後の消費活動の活発化に加え、インバウンド需要も増加。一部商品の値上げ効果も出て、第2四半期累計の業績が計画を大きく上回った。7月までの業績状況を通期の業績予想に反映した。
■コーセーアールイー <3246> 927円 +90 円 (+10.8%) 一時ストップ高 本日終値
コーセーアールイー<3246>は一時ストップ高。前営業日比150円高の987円に買われ、2018年5月以来の高値水準をつけた。11日の取引終了後に発表した24年1月期第2四半期累計(2~7月)の連結決算は、最終利益が前年同期比7.9倍の10億6500万円となった。通期計画に対する進捗率は93%に上り、業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。売上高は同2.9倍の71億2700万円だった。資産運用型マンション販売事業では福岡市内の1棟の引き渡しを開始したほか、同市内の1棟の引き渡しを完了。前期の繰越在庫を含む350戸(前年同期は80戸)を引き渡し、大幅な増収増益となった。ファミリーマンション販売事業でも前期の繰越在庫の引き渡しを進めて増収となったが、販売広告費の発生などを受け、セグメント損失を計上した。
■サイトリ細胞研究所 <3750> 1,104円 +95 円 (+9.4%) 本日終値
サイトリ細胞研究所<3750>が後場急伸。午前11時30分ごろ、24年3月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、一律でクオカード500円分を贈呈する特別株主優待を実施すると発表しており、好感された。同時に株主優待制度の内容を発表しており、毎年3月末時点で1単元以上を保有する株主に対して一律でクオカード5000円分を贈呈する。
■AI CROSS <4476> 1,442円 +102 円 (+7.6%) 本日終値
AI CROSS<4476>が急反発。同社はこの日、電通傘下の電通プロモーションプラス、ECプラットフォーム開発のFID(東京都新宿区)の2社と共同開発したシステムを提供開始すると発表。今回提供を始めたのは、AI搭載型MA/CRMシステム「MOTENASU-AI」。これを活用することで個別最適化された商品レコメンドなどを行い、マーケティングの効率化を実現するという。
■萩原工業 <7856> 1,847円 +124 円 (+7.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
萩原工業<7856>は3日ぶりに急反発し、年初来高値を連日で更新。2018年10月以来の高値圏で推移している。同社は11日の取引終了後、23年10月期第3四半期累計(22年11月~23年7月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の最終利益の見通しを、これまでの27億円から31億円(前期比3.3倍)に上方修正した。また、取得総数30万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.12%)、取得総額5億4000万円を上限とする自社株買いの実施も公表しており、これらが株価を刺激する材料となった。今期の売上高の予想は据え置いた。製品の値上げによる利益率の改善とともに、高収益製品の販売拡大や円安による為替差益の増加、子会社清算益の発生もあって、業績予想に反映した。自社株の取得期間は9月12日から11月30日まで。なお、同社は26年10月期の株主優待の提供をもって、株主優待制度を廃止するとも開示した。
■ゼネテック <4492> 1,220円 +79 円 (+6.9%) 本日終値
ゼネテック<4492>が5日ぶり反発。午前11時ごろ、住友商事<8053>との間で物流倉庫内業務の工数削減や業務計画の精度向上を実現する高精度なデジタルツイン活用に関するコラボレーションを実施すると発表。これが手掛かりとなったようだ。両社のソリューションを組み合わせ、倉庫内作業を最適化するという。この取り組みについては、13~15日の日程で開催される「国際物流総合展2023」で紹介する予定としている。
■マツオカ <3611> 1,669円 +95 円 (+6.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
政府要請のマスク生産の実績を持つマツオカコーポレーション<3611>が大幅高で7日続伸し、年初来高値を連日で更新した。ワクチン原液製造のJCRファーマ<4552>や医療用衛生材の川本産業<3604>も堅調に推移している。新型コロナウイルスの感染者数が国内で急増しており、特に新たな変異株である「エリス」の割合が増えていると報じられている。5月に感染症法上の位置づけが「5類」に引き下げられて以降、入院患者が最多となっている病院もあるようだ。第9波入りへの警戒が強まるなかにあって、衛生商品など関連製品を手掛ける企業に対しては、思惑的な資金が流入している。検査キットのミズホメディー<4595>や医療機器のフクダ電子<6960>、衛生白衣を手掛けるナガイレーベン<7447>もしっかり。
■アピリッツ <4174> 1,130円 +60 円 (+5.6%) 本日終値
アピリッツ<4174>が4日ぶりに反発。11日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(2~7月)連結業績について、営業利益が2億400万円から2億5800万円(前年同期比54.5%増)へ、純利益が1億2100万円から1億5100万円(同64.1%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。オンラインゲーム事業で運営移管案件が苦戦したことを受けて、売上高は42億3000万円から41億3700万円(同32.1%増)へ下振れたものの、好採算のWEBソリューション事業が引き続き活況な市場を背景に計画を大幅に上回ったことから利益は上振れたとしている。
■ベストワンドットコム <6577> 4,460円 +210 円 (+4.9%) 本日終値
ベストワンドットコム<6577>が後場プラス圏に浮上。午後1時30分ごろに発表した24年7月期連結業績予想で、売上高20億~32億5000万円(前期比50.2%増~2.4倍)、営業利益1億~3億円(同5.1~15.3倍)と大幅増益を見込むことが好感された。年間で販売できる需要予測のなかの範囲で、チャータークルーズを含めたキャビン買い取りを積極的に行うことで、更なる利益率向上を目指すとしている。なお、23年7月期決算は、売上高13億3100万円(前の期比5.4倍)、営業利益1900万円(前の期1億8700万円の赤字)だった。
●ストップ高銘柄
ホーブ <1382> 4,635円 +700 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
北川精機 <6327> 1,021円 +150 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
マツモト <7901> 11,420円 +1,500 円 (+15.1%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
アルファ <4760> 1,570円 -500 円 (-24.2%) ストップ安 本日終値
新東 <5380> 2,086円 -500 円 (-19.3%) ストップ安 本日終値
イメージ情報開発 <3803> 537円 -100 円 (-15.7%) ストップ安 本日終値
フィット <1436> 819円 -150 円 (-15.5%) ストップ安 本日終値
日本テレホン <9425> 550円 -100 円 (-15.4%) ストップ安 本日終値
など、6銘柄
株探ニュース