【材料】アイル---23年7月期は2ケタ増収増益、ストック売上高の増加やパッケージの機能強化による売上総利益率が向上
アイル <日足> 「株探」多機能チャートより
アイル<3854>は8日、2023年7月期連結決算を発表した。売上高が前期比23.0%増の159.24億円、営業利益が同68.9%増の35.47億円、経常利益が同68.4%増の35.71億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同79.4%増の24.72億円となった。
同社グループは、ITの有効活用が必要な中堅・中小企業顧客の経営課題を解決するための商材を「リアル」と「Web」の両面から開発・提案し、顧客の企業力強化を図ることを「CROSS-OVER シナジー」戦略とし取り組んできた。「CROSS-OVER シナジー」戦略は、同社グループが提唱してきた独自の提案スタイルで、「リアル」と「Web」それぞれの商材を複合的に提案することで、顧客の業務効率と販売力強化を実現するものであり、同社グループにとって商談時の競合力を強化するだけでなく、顧客満足度も向上させるものとしている。この戦略効果により、同社グループが重視するストック型ビジネス商材の販売実績が大きく伸長し、利益体質の強化が図られている。
販売実績について、「リアル」面では、主力のパッケージソフトウェア「アラジンオフィス」の商品力の強化を、業種別に継続して進め、販売面でもパートナー企業との連携に加え、コロナ禍においては、Web会議を利用した打合せ等を積極的に行うことによって、豊富な業種別の導入事例をもとに顧客毎に最適なシステム活用方法を提案することで、受注実績も堅調に推移した。収益面についても、前年度における半導体不足によるサーバー機器の納品遅延の影響の解消等により売上高は増加した。また、ストック売上高の増加やパッケージの機能強化による売上総利益率の向上等により各段階利益も前年度の業績を上回る結果となった。「Web」面では、複数ネットショップ一元管理ソフトである「CROSS MALL」について、新たなショッピングモールとの連携開発を当期も継続して取り組んできた。また、ネットショップと実店舗のポイント・顧客一元管理ソフトである「CROSS POINT」についても、販売実績を伸ばしている。当年度においても、継続して製品の開発に注力しており、将来における新たな技術開発による市場競争力向上に向け、研究開発費0.66億円を計上している。島根県松江市の研究開発拠点である「アイル松江ラボ」においては、プログラミング言語「Ruby」によるシステム強化の活動を本格的に始動しており、今後も研究開発人員を増加し、研究開発活動の強化を図っていくとしている。
2024年7月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比6.1%増の169.00億円、営業利益が同12.8%増の40.00億円、経常利益が同12.8%増の40.26億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同8.5%増の26.83億円を見込んでいる。
《SI》
提供:フィスコ