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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:伊藤園、川崎汽、ウエストHD

伊藤園 <日足> 「株探」多機能チャートより
■伊藤園 <2593>  4,942円  +578 円 (+13.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 伊藤園<2593>に物色人気集中、寄り付きカイ気配スタートで一気に株価を4900円台まで上昇させてきた。3月2日につけた年初来高値4825円を更新した。緑茶飲料の最大手だが、脱コロナに伴う人流回復に加え猛暑効果で売り上げが伸び、足もとの業績は絶好調に推移している。前週末1日に同社が発表した24年4月期第1四半期(23年5~7月)決算は営業利益が前年同期比67%増の99億9200万円と急拡大した。対通期進捗率も47.6%に達しており、増額修正期待が高まっている。

■川崎汽船 <9107>  5,315円  +230 円 (+4.5%)  11:30現在
 川崎汽船<9107>が連日の年初来高値、売買代金も全上場企業のなかで第2位に入る人気となっている。同社株をはじめ日本郵船<9101>や商船三井<9104>も新値街道を併走、海運株人気が際立つ。バリュー株への投資資金流入が顕著だが、低PBR・高配当利回りの海運はその象徴として買われている。コンテナ船市況の低迷が続いているほか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船運賃の動向を表すバルチック海運指数も8月中旬以降は再び下落基調を示しているが、海運セクターはその状況を織り込んだうえで人気化している。各銘柄とも信用倍率が拮抗し、日証金では逆日歩がついており、株式需給面からの取組妙味もポイントとなっている。

■ウエストHD <1407>  2,969円  +117 円 (+4.1%)  11:30現在
 ウエストホールディングス<1407>が3日続伸している。前週末1日の取引終了後、集計中の23年8月期連結業績について、売上高が従来予想の612億7600万円から430億円(前の期比36.0%減)へ、営業利益が112億4700万円から86億円(同10.7%増)へ、純利益が72億4000万円から58億円(同36.2%増)へ下振れて着地したようだと発表したが、織り込み済みとの見方が強いようだ。非FIT太陽光発電所開発販売事業で、受注と開発案件ストックは順調に積み上がったものの、建設用地の開発にかかる各種許認可の取得に想定以上の時間を要したことや、新たな規制や法令上の義務が増えたことにより月間工事件数の積み上がりが計画値を下回ったことが要因としている。

■松屋 <8237>  1,138円  +32 円 (+2.9%)  11:30現在
 松屋<8237>が3日続伸した。前週末1日の取引終了後に8月の売上速報を発表した。銀座本店の売上高は前年同月比59.9%増と大幅な増収基調を継続しており、好感されたようだ。化粧品やラグジュアリーブランド、時計、宝飾が大幅な伸びを示した。銀座店では富裕層を中心とした旺盛な買い上げで堅調に推移したほか、免税売上高は19年8月比で92%増となり、業績を押し上げる要因となった。

■GENDA <9166>  2,803円  +60 円 (+2.2%)  11:30現在
 GENDA<9166>が高い。前週末1日の取引終了後、破産手続き中のワスド(東京都中野区)から「デジちゃいむ」の運営及び提供に必要な資産などを譲り受けたと発表しており、好材料視されている。今回譲受したのは、利用客がスマートフォンなどで2次元コードを読み取りサービスサイトにアクセスすることで、簡単に店舗スタッフを呼び出すことができるサービス。GENDAのアミューズメント施設運営子会社GENDA GiGO Entertainmentは、国内アミューズメント施設200店舗以上で「デジちゃいむ」を導入しており、今回の資産譲受により「デジちゃいむ」導入を更に加速させ、来店客に対してより迅速で丁寧な対応を実現するとしている。

■アインホールディングス <9627>  4,639円  +92 円 (+2.0%)  11:30現在
 アインホールディングス<9627>が反発。前週末1日の取引終了後に5~7月期決算を発表。売上高が前年同期比16.2%増の946億5400万円、営業利益が同31.1%増の36億1000万円と大幅増収増益で着地しており、これが好感されている。新型コロナウイルスの5類移行に伴う外来受診抑制の緩和により、処方箋枚数が増加したことが寄与。24年4月期通期は新規出店による増収効果を見込む一方、物価高騰やデジタル投資などによるコスト増を想定しており、増収減益の予想は据え置いた。グループ会社役員の逮捕を受けて1日に株価が急落していただけに、目先その反動も出ているようだ。

■INPEX <1605>  2,139円  +38 円 (+1.8%)  11:30現在
 INPEX<1605>、石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が高い。1日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比1.92ドル高の1バレル=85.55ドルと上昇。昨年11月中旬以来、9カ月半ぶりの水準に上昇した。サウジアラビアは10月も日量100万バレルの自主減産を続けるとの観測が相場を押し上げた。また、ロシアも石油輸出国機構(OPEC)プラスと更なる原油輸出削減で合意したと伝わっており、原油需給の引き締まりが続くとみられている。

■ニフコ <7988>  4,372円  +70 円 (+1.6%)  11:30現在
 ニフコ<7988>が4日続伸し、新値街道に突入した。この日、自己株式の消却を発表。株式の再放出による潜在的な需給悪化リスクが後退したと受け止めた投資家の買いが入ったようだ。同社は9月29日に725万1901株の消却を実施する予定。発行済み株式総数の6.7%に相当する。

■三菱UFJ <8306>  1,202円  +19 円 (+1.6%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が続伸。1200円台に乗せて、2007年12月以来の高値圏で推移している。前週末の米国市場で、長期債相場は下落(金利は上昇)。長期金利の指標となる10年債利回りは4.18%に上昇するなど、直近の低下基調が一服した。内外金利の先高観を再び強める格好となり、銀行株には利ザヤ改善を期待した買いが入ったようだ。三井住友フィナンシャルグループ<8316>やみずほフィナンシャルグループ<8411>も堅調に推移している。1日発表の8月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比18万7000人増と市場予想を上回った。半面、失業率は3.8%と前月から上昇。強弱感の交錯する結果となった。週明け4日の米国市場はレーバーデーの祝日で休場のため、ポジション調整目的の債券売りが出たほか、社債の発行増を控えていることもあって、需給面での影響を警戒した売りも米金利に上昇圧力を掛けたとみられている。

■チヨダ <8185>  983円  +6 円 (+0.6%)  11:30現在
 チヨダ<8185>が続伸している。前週末1日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比8.6%増となり、9カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。サンダルが好調だったほか、プライベートブランド「バイオフィッター」のスポーツシリーズや「セダークレスト」スパットシューズなどの新商品が好調に推移した。また、前年まで実施していた新聞折り込みチラシの代わりに、WEBチラシや、「PayPayクーポンが10%戻ってくるキャンペーン」を実施したことも奏功した。

■相模ゴム工業 <5194>  898円  +150 円 (+20.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 相模ゴム工業<5194>は寄り付きから大口の買い注文に値がつかず、カイ気配スタートで株価水準を切り上げている。香港に本拠を置くヘッジファンドのオアシス・マネジメントが1日付で財務省に提出した大量保有報告書によれば、オアシスの相模ゴムの株式保有比率が9.77%となっていることが判明、これが相模ゴムの株価を強く刺激する格好となった。とりわけ保有目的に“重要提案行為”が記載されていることから、今後の同ファンドの動向に思惑が高まっている。

■星光PMC <4963>  667円  +100 円 (+17.6%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 星光PMC<4963>がストップ高の667円水準でカイ気配となっている。米投資ファンドのカーライル・グループ<CG>傘下であるインビジブルホールディングスが前週末1日の取引終了後、同社の非公開化と完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1070円にサヤ寄せする格好となっている。非公開化と完全子会社化により、カーライルがグローバルに展開するプラットフォームやこれまで蓄積してきたナレッジを活用して、高付加価値成長領域と安定的ニッチ領域の優れた事業ポートフォリオを有する「世界で戦う高機能樹脂化学メーカー」へ変革を図るのが狙い。買付予定数は1379万3645株(下限368万6554株・上限設定なし)で、買付期間は9月4日から10月17日まで。TOB成立後、星光PMCは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は9月1日付で同社株式を監理銘柄(確認中)に指定している。なお、星光PMCはTOBに対して賛同の意見を表明している。

■三ツ知 <3439>  1,030円  +150 円 (+17.1%) ストップ高   11:30現在
 三ツ知<3439>が大幅高。前週末1日の取引終了後、台湾の世徳工業(SUMEEKO社)と合弁会社の設立に向けて具体的な協議、検討を開始したと発表し、手掛かり視されたようだ。米国の自動車メーカー向け電気自動車(EV)締結部品の現地生産化を検討しているSUMEEKO社と、グローバルでの受注基盤拡大を目指す三ツ知の意向が一致。三ツ知が米テネシー州に持つグループ企業を生産拠点とする合弁会社設立に向けた資本提携について、具体的な協議を始めた。両社の合弁検討は1日付の日刊工業新聞が報じていた。記事によると、世徳工業は米ゼネラル・モーターズ<GM>やテスラ<TSLA>との取引関係があり、合弁に関しては9月末までに設立可否を判断するとしている。

■JMC <5704>  1,115円  +150 円 (+15.5%) ストップ高   11:30現在
 JMC<5704>が急反騰、ストップ高の1115円まで駆け上がる場面があった。年初来高値も大幅更新となった。3Dプリンターによる試作品製造と高品質・小ロット量産に対応した砂型鋳造を主力としているが、ここ自動車業界からのEV向け部品開発の引き合いが活発化しており、今後の展開に期待が高まっている。業績は急成長期にあり、22年12月期営業利益は前の期比3.4倍の3億5100万円と急拡大し4期ぶりに過去最高を更新したが、続く23年12月期も前期比20%増の4億2000万円と大幅な利益拡大が続く見通しにある。

■三光合成 <7888>  719円  +32 円 (+4.7%)  11:30現在
 三光合成<7888>がマドを開け大幅高で6連騰。世界的な電気自動車(EV)シフトが進むなか、自動車向け工業用プラスチック部品を手掛ける同社に追い風が強まっている。EVはガソリン車のように内燃機関を持たず樹脂加工品が使いやすく、軽量化の課題にも適応する。同社は駆動系などに使われる高機能部品の開発を推進、技術開発力の高さで一線を画すだけに、中期的な収益機会拡大に期待が高まる。業績は今期予想を含め4期連続の増収増益見通し。成長力の高さに加えてPERが10倍未満、PBRも0.8倍台とバリュー株の側面も株高を後押ししている。

●ストップ高銘柄
 スパンクリト <5277>  316円  +80 円 (+33.9%) ストップ高   11:30現在
 HCSホールディングス <4200>  1,414円  +300 円 (+26.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ビューティ花壇 <3041>  1,610円  +300 円 (+22.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ワイエスフード <3358>  569円  +80 円 (+16.4%) ストップ高   11:30現在
 ポエック <9264>  1,120円  +150 円 (+15.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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