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【市況】株価指数先物【引け後】 商いは膨らまず、前場で一巡感


大阪9月限
日経225先物 31500 +30 (+0.09%)
TOPIX先物 2239.0 +2.0 (+0.08%)

 日経225先物(9月限)は前日比30円高の3万1500円で取引を終了。寄り付きは3万1500円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万1460円)を上回る形で、やや買いが先行した。前場中盤にかけて3万1700円まで上げ幅を広げた後に3万1390円まで軟化するなど、不安定な展開となった。ただし、香港ハンセン指数が年初来安値更新後に下落幅を縮めるなか、前場終盤にショートカバーが入り、3万1760円まで上げ幅を広げた。ランチタイムでは3万1700円~3万1760円辺りで保ち合いを見せたものの、後場に入ると持ち高調整の売りが優勢となり、後場の安値で取引を終えた。

 中国の中央銀行と金融規制当局が銀行幹部らと会談し、景気回復を支えるために融資を増やすよう要請したと報じられた。これを受けてハンセン指数が下げ渋ったことで、日経225先物は前場終盤にかけてショートカバーが入ったようである。しかし、ハンセン指数がその後1.8%を超える下落で年初来安値を更新するなか、後場は持ち高調整でロングを外す流れとなったとみられる。

 前場半ばにはボリンジャーバンドの-2σ下回る場面も見られたが、その後は-2σを上回って推移。後場は軟化したものの終値でもキープした。バンドは下向きで調整基調にあるが、下値の堅さとともに、先週の調整に対する自律反発が意識されやすい。3万1500円辺りでの底固めから、-1σが位置するオプション権利行使価格の3万1875円を捉えてくるかが注目されそうだ。

 東証プライムの売買代金は2兆5854億円にとどまっており、4月25日以来の低水準だった。市場参加者が限られるなか、仕掛け的な売買は前場の段階で一巡した格好だろう。グローベックス米株先物は小幅ながらプラス圏で推移しており、中国市場の下落影響は限られるようだ。これを受けて日経225先物はナイトセッションで買いが先行。3万1875円を捉えてくるようだと、75日移動平均線が位置する3万1990円が意識されやすく、節目の3万2000円を試してくる可能性もあろう。

 なお、NT倍率倍率は先物中心限月で14.06倍と横ばいだった。一時14.10倍まで上昇する場面も見られたが、14.11倍で推移している200日線が抵抗線として機能している。相対的にTOPIX型優位の状況ではあるが、エヌビディア<NVDA>の決算前後で変化をみせてくるかが、ポイントになりそうだ。

 手口面では、日経225先物は日産証券が1011枚、ドイツ証券が652枚、シティグループ証券が487枚、大和証券が134枚の買い越しに対して、ビーオブエー証券が638枚、ABNクリアリン証券が584枚、ゴールドマン証券が242枚、JPモルガン証券が209枚、SBI証券が178枚の売り越しだった。

 TOPIX先物は、バークレイズ証券が1501枚、JPモルガン証券が813枚、ドイツ証券が448枚、ソシエテジェネラル証券が184枚の買い越しに対して、UBS証券が1112枚、ゴールドマン証券が1009枚、モルガンMUFG証券が380枚、SMBC日興証券が263枚、大和証券が208枚の売り越しだった。

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